カズレーザー 治療法を間違えると悪化?ニキビや帯状疱疹…皮膚トラブルを見分ける基準とは~最新治療法を紹介
2025.4.17 11:00
カズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』15日に放送された。今回は『春の新生活!人に好かれる最新科学SP』。『治らないニキビに帯状疱疹(たいじょうほうしん)…危ないブツブツの見分け方』という講義では、大阪公立大学大学院の医学研究科教授、鶴田大輔氏が登壇し、ブツブツとした皮膚トラブルの見分け方、さらに最新医療による治療方法について解説した。
鶴田氏はまず、肌にブツブツとした出来物ができる原因は、細かく分類すると少なくとも3000種類はあると紹介。これは皮膚がほかの臓器と比べても細胞の数が圧倒的に多いためであり、細胞の数だけ病気は増えるのだとか。そのため顔に出来物ができた際も、ニキビと早合点してしまうのは危険と言い、鶴田氏は「特にニキビに関しては、自己流で薬を塗ってしまって、調べてみたらやっぱりニキビではなく、薬が原因で悪化することもある」と、注意を呼びかける。
「ニキビかどうかって、自分で見分けることってできるんですか?」と椛島光が聞くと、実際はかなり難しいと答える鶴田氏。それでも多少はセルフチェックができる点もあると紹介。ニキビは急に赤いブツブツができるわけではなく、毛穴に皮脂が詰まり白くなる。さらにその皮脂が空気に触れて酸化することで黒くなることから、白や黒色の出来物が赤い炎症の中に混じっていないか確認する方法などが挙げられるという。
その他、毛包虫性ざ瘡(もうほうちゅうせいざそう)や粉瘤(ふんりゅう)、酒さ(しゅさ)、といったブツブツを紹介。毛包虫性ざ瘡の場合は、“ニキビダニ”と呼ばれる毛穴に住むダニの一種である毛包虫が原因。ニキビと勘違いし、ニキビ薬を塗って皮膚をふさいでしまうと皮脂が増え、それがダニのエサとなり、悪化させてしまうこともあるという。粉瘤も、酒さも抗生物質での治療や外科的治療などが必要になる場合もあるため、重症化する前に皮膚科を受診するようすすめられた。
そして、最も要注意だとして紹介された肌の症状が、帯状疱疹。環境の変化によるストレスで、4月に発症率が高まると言われ、近年20代から40代の、若い世代にも急増しているという。
鶴田氏によれば、その原因は“水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルス”の感染にあり、まず前提として水疱瘡(みずぼうそう)と帯状疱疹は同じウイルスで、帯状疱疹はこのウイルスが再活性することで発症するというが、日本では成人のおよそ9割が子どもの頃に水疱瘡にかかり、ウイルスを保有しているという。以前は、子どもの頃に水疱瘡にり患した際に身に付けた免疫のおかげで、若い世代は帯状疱疹を発症しづらかった。しかし、2014年から水疱瘡ワクチンが定期接種化されたことで、(周囲いる子どもの水疱瘡が軽症で済む反面、大人が持っている免疫の「ブースト効果」を得られないことが原因とも考えられ)ウイルスに対して強い免疫をかつてほど獲得できず、大人になってから帯状疱疹を発症することが増えているという。