鈴木亮平「東京だと遠慮するところを…」共演・有村架純との自然なやりとりができたきっかけとは? 映画『花まんま』完成報告会見

2025.4.2 18:00
鈴木亮平、有村架純、前田哲監督の写真

4月25日(金)に全国公開する劇場映画『花まんま』。このたび、3月31日(月)に完成報告会見を実施。主演の鈴木亮平、共演の有村架純、前田哲監督が登壇し、作品への思いや撮影秘話を語った。

原作は、2005年、第133回直木賞を受賞した短編集。記憶の濃淡を丁寧に語り分けながら、人間の哀しさや温かさを繊細に織り込む巧みな筆致で評価される作家・朱川湊人の代表作で、ある兄妹の不思議な体験を描いた物語。

映画のタイトルでもある小さな花のお弁当〈花まんま〉と、〈満開のつつじ〉のバックパネル・巨大LEDパネルによって鮮やかに彩られた会場に、主人公の兄・加藤俊樹役を演じた鈴木亮平と、その妹・加藤フミ子役を演じた有村架純、そして前田哲監督が登壇。鈴木は、「今日は皆さんお集まりいただきありがとうございます。どの世代が観ても感動できるとても良い映画ができたと思います。今日は僕もこの空間を楽しみたいと思って来ました」、有村は「亮平さんが演じる兄やんと兄妹ができたことをとっても幸せに思います」、前田監督は「17年越しこの企画を実現できたことは僕にとってもとても大きなことです。今日はよろしくお願いします」とそれぞれあいさつした。

まずは脚本を読んだ時の感想について、鈴木は「初めて脚本を読んだ時は、関西弁でいうと“これは感動するやろ!”と思いました。この作品は兄妹愛の物語だけではなく、亡くなった大切な人への思いや、遺された人たちがどう痛みを乗り越えていくかという、広いテーマが込められています。そうした色んなメッセージが受け取れる部分が一番好きです。それから関西人はつい笑いにしようとする部分がありますが、その中からどうしても溢れ出してしまう瞬間や思いが表現されていて、関西を舞台にした意味のある作品だと思いました」と、この作品ならではの魅力を熱く語った。有村は「とっても懐かしい気持ちになって、どこかくすっと笑える、また新しい作品ができるんじゃないかなと思って参加しました。自分自身の過去を振り返られる作品であり、自分の家族や兄弟と過ごしてきた時間や、そんな家族と離れて暮らして自分が10何年間やれてきたんだなということを回想するような脚本でした。それから、鈴鹿くんの演じる太郎はカラスと話せるなど、個性あふれるキャラクターが登場しています。それによって、この作品のファンタジー要素も違和感を持つことなく、“花まんま“という世界に入り込むことができると思いました」と振り返った。

鈴木亮平の写真

また、完成した作品を観て、鈴木が「驚くほど初日から兄妹感を感じられて、相性が良かったと思います」と明かすと、有村も「私も思っています!」と重ねた。鈴木は続けて「関西弁が大きかったです。東京だと遠慮するところを、関西弁だと壁を悠々と乗り越えられる特殊な言語だと思いました。有村さんとだから自然とできたと思います」と関西弁のおかげもあって自然なやりとりができたことを振り返った。有村は「ただいま、といいたくなる空気感で、初日から壁を感じることなく、そこに“兄やん”として佇んでくださっていたので、こちらもリラックスして色んな感情を引き出していただきました」と現場の和やかな雰囲気を明かしていた。前田監督は「お二人は前世では兄妹だったと思います。リラックスされて壁がなかったので、仲良しすぎるから壁をつくろうとしていました」と言う前田監督のボケに対して鈴木が「なんでそんなことするんですか(笑)。緊張しすぎですよ!」とツッコむやりとりも垣間見え、会場を和ませていた。

さらに、役柄を演じて特に意識したことについて、鈴木は「大きく二つあります。一つは、現実的な兄妹の関係をつくりたいということです。誇張した大阪の兄弟になりすぎないように、大阪の人たちが観た時にリアルだと思ってもらえる兄妹の関係性を目指しました。二つ目は、加藤俊樹のキャラクターについてです。両親を亡くして妹を育ててきたという立派な兄でもありますが、“THE・良いお兄ちゃん”ではなく、“妹を一人で育てられた俺!”という自分勝手な人間にすることで、妹への愛が引き立つのではないかと意識しました」、有村は「兄やんやもう一つの家族・繁田家の皆さんとの距離感を整理しながら、フミ子には別の女性の記憶があることについて考える部分がありました。別の女性の記憶は、フミ子にとって小さい頃から共存している感覚なので、フミ子の人生はフミ子の人生として、けれど心に人がいるという感覚を意識していました」とそれぞれの役作りについて明かした。

そんな二人のキャスティングの経緯について、前田監督は「関西を舞台に関西で撮影することは決めていたため、関西弁がネイティブな方に出ていただきたいと思っていました。俊樹は兄なので、現場でもリーダーシップがあって兄のような存在感のある亮平さんにお願いしたいと思いました。フミ子は柔らかく見えるけれども芯が強いキャラクターで、東大阪の町工場で一凛の花が咲いているような女性をイメージしていました。亮平さんとの組み合わせもぴったりで、この二人なら『花まんま』の世界がつくれるんじゃないかと思いました」と振り返った。

前田哲監督の写真

また、共演して初めてわかったお互いの魅力について、鈴木は「有村さんはすごく自然体なところが魅力的だと思いました。テレビで観る姿とお会いした時の印象が変わりませんでした。親しみやすくて自然体な方で、柔らかいけれどブレない芯を持っているところがフミ子にピッタリだと思いました」と、有村への印象を明かした。有村は「現場に入る前は緊張するような場所でお会いする機会が多かったです。現場で会ってみると、良い意味で普通のお兄さんでいてくださいました。元々は実直で職人気質な印象でしたが、そういう印象をひっくり返してくれるような、人間味のあるお茶目な一面も持っている方だと思いました。色んな人を信用して現場をつくっていく方だと思いました」と鈴木の意外な一面について語った。それを受けて鈴木は「お箸を落としたりとか毎日のことなので、むしろそういう感じですね(笑)」と明かすと、有村は「手の力が入りすぎちゃっているんですかね(笑)」とフォローするなど、鈴木の力加減が調整できない悩みについて仲良さそうなやりとりを見せていた。

フミ子の婚約者・太郎役を演じた鈴鹿央士と、お好み焼き屋「みよし」の看板娘で俊樹の幼なじみの駒子役を演じたファーストサマーウイカとの共演について、鈴木は「二人とも面白かったですね。鈴鹿くんが「情熱大陸」にでることを前田監督がうれしそうに話していました(笑)。鈴鹿くんは太郎のように面白いところがあります。そしてウイカさんは初日から幼なじみだったんじゃないかと思うくらいの存在でした。どんなアドリブをこちらがやっても、向こうからも仕掛けてきて楽しかったです」と楽しいやりとりを振り返った。有村は「鈴鹿くんは現場にいると癒しのオーラを充満させてくれる方でした。自然と心がほどけていくようなエネルギーを持っていると思います。口数は多くありませんが、時々でてくるワードがユーモアに溢れていたり、自分の世界観がしっかりとある方だと思います」と鈴鹿の印象を丁寧に言葉にしていた。

続いて、マスコミからの質疑になり、関西でつくった映画ならではの魅力について、鈴木は「オール阪神巨人がでていることじゃないでしょうか(笑)」と返すと会場から笑いが。「面白い話をたくさんしていただいて、ギャグも伝授してくれました。」と明かし、前田監督と共に伝授されたギャグを披露して笑いをとっていた。有村は「(関西ロケで)いろんな場所で撮影しているときに声をかけてくださって、壁を取っ払ってくれる空気間の中でいられたのはとても助かりました」と撮影中のエピソードを振り返った。

有村架純の写真

お互いが役を演じる上で助け合ったエピソードについて、鈴木「僕も妹がいますし、有村さんも妹がいるので、リアルな兄妹感を出したいということや、テンポ感もリアルな関西のノリでいきたいよね、といったことを話し合いました」、有村「役者以外のお仕事のことや、作品に入る前に監督やプロデューサーさんを交えて打合せをするのか、といった取り組み方についてお話しをお聞きしました」と勉強熱心な一面を見せていた。また鈴木は「意外と僕たち二人のシーンが少ない中で、結婚式の時に本当に自分を兄だと思ってもらえるか、フミ子も僕の顔を見たその瞬間にこれまで育ててきたいろんな記憶がフラッシュバックするのか、ということを想像していました。具体的な話し合いよりも、お互いに心のつながりを持てるかということを大切にしました」と有村とのコミュニケーションの取り方について語っていた。

さらに、披露宴でのクライマックスのスピーチについて、鈴木は「スピーチの内容は、映画のクライマックスでもあり、元々の脚本に書かれていたものもすばらしかったのですが、疑似体験した鈴木亮平が何を思うのかというところを生々しく表現したいと思い、監督と脚本家に僕も入らせてもらって何度も作り直しながら完成させました。監督とプロデューサーが、撮影してきて感じたことを言葉にしましょうと提案してくれて、役者を信用してくださった気持ちがとてもうれしかったです」とスピーチの内容を変更した際のやりとりを振り返り、監督たちに感謝の意を表していた。前田監督も「脚本は仕上がっているけれどさらに良くしたいという気持ちがあって、お互いキャッチボールをして、俊樹を演じてきた中で生の感情を入れたいと思いました。最終的には俊樹の言葉になっていたと思います」、鈴木はさらに「笑いを入れたいと思いました。関西独特のマジメなことを言ったらダサイという絶妙な感じや、皆の前に出てきたときに俊樹がどう思うかをその場で入れたいと思っていました」とスピーチ内容へのこだわりを明かした。そのスピーチのシーンについて、有村は「スピーチの新しいセリフの部分をいただいた時に、あまり見ないようにしていました。本番を迎えて、私たちって頑張って生きてきたんだな、とか、ないはずの思い出がちゃんとイメージとして湧いてきました。神様が宿ってくれたようなシーンになったと思います」と特別なシーンになったことを語った。

最後に、前田監督「お二人のキャストを迎えたことは大きな喜びで、皆さんに感動作として届けられるのはお二人の力がすごく大きいと思います。この作品をどうぞよろしくお願いいたします」、有村「春の季節にぴったりのあたたかい作品ができたと思います。見終わったあとに家族や大切な人に会いたいな、連絡したいなと思える作品だと思います。年齢を問わず多くの方に観ていただきたいです」、鈴木「『花まんま』はファンタジー要素があるからこそ、現実の愛を感じられる、まさに芸術はこういうことじゃないかと思う作品です。花がたくさん咲く時期の公開で、季節的にもぴったりな作品だと思います」と締めくくり、イベントは幕を閉じた。

映画『花まんま』
4月25日(金)全国公開
公式HP

ⓒ2025「花まんま」製作委員会

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