小泉孝太郎「これだけでも見てられる美しさ」ジブリの世界を再現する立体造形の神が生み出す、木だけで作る曲線美に酔いしれる

2025.3.28 10:50
小泉孝太郎らの写真

ヒロミと小泉孝太郎の2人がMCを務める『オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます 2025春SP』が3月23日に放送。孝太郎が『紅の豚』に登場する飛行機の立体物が生み出す曲線美を堪能した。

道行く人に、その人にとっての神様のような人を聞き、実際に会いに行くこの番組。今回は日曜日のゴールデンタイムに時間を移しての1時間半スペシャル。今回、ジブリの世界を現実の世界に表現する神の現場を徹底取材。孝太郎は、東京都東村山市を訪れ、ジブリも認める立体造形の神・伊原弘さん(70)に製作現場を案内してもらった。

伊原さんが所属している『マーブリング・ファインアーツ』は、ウルトラマンやゴジラといった、特撮で使用されるミニチュア模型などを制作しており、伊原さんはこの道40年以上の大ベテラン。

小泉孝太郎らの写真
立体造形の神・伊原弘さん

伊原さんが神といわれる理由の一つが、まるで本物と見紛うほどのビル倒壊。リアルな倒壊を追求し、火薬を一切使わず人力でワイヤーを引っ張ることで、ビルが上から崩れる新手法・伊原式を生み出した。ジブリ作品の造型物では、2015年に開催された『ジブリの大博覧会』で『天空の城ラピュタ』からドーラ一家が乗る『タイガーモス』や、全長5.5mにもなる『空飛ぶ巨大な船』の制作に関わった。現在は、『紅の豚』に登場する飛行艇・サボイアS-21 が、5月27日から東京・寺田倉庫で開催される『ジブリの立体造型物展』に向け制作真っ最中。

小泉孝太郎らの写真
テレビ初公開のサボイアS-21

大きさは、全長約7m、主翼全幅約10mのほぼ原寸大。「いや、美しい。とにかく美しいですね」とその曲線美に孝太郎は大興奮。

孝太郎も酔いしれる曲線美。実はここにこそ多くの人に愛される神のスゴさがあるという。今回の展示のテーマの一つに、当時飛行機をどうやって作っていたか?というのがあり、そのため木だけでキレイな曲線を作るという。

『紅の豚』は、第1次世界大戦後、世界恐慌の嵐が吹き荒れる1920年代が舞台。サボイアS-21 のモデルとなったのが同時期に製造された『マッキM.33』。飛行機マニアの宮﨑監督は、少年時代に見たマッキM.33の写真の記憶を頼りに、ポルコの乗るサボイアS-21 を描いたと言われている。

小泉孝太郎の写真
その曲線美に酔いしれる孝太郎

当時は飛行機製造が木材から金属へと移り変わろうとしていた頃。マッキM.33は木材を使用して作られた。劇中のサボイアの制作シーンを見てみると、しっかりと木材が使われている。だからこそ同じようにほぼ木で作るという。

『紅の豚』劇中では、四角い板を貼り合わせて外装にしているため、試しに同じ方法で模型を作ってみたが、劇中と同じやり方ではうまく表現できないと悟った神・伊原さんは、研究の末、別の方法を見つけだす。それは細いベニヤ板を貼り付けていくというもの。細い板を重ねてフォルムを作る手法は世界最大級の飛行挺ハーキュリーズにも使用されており、当時の写真を見てみると、塗装前のボディは同じように斜めにはられた木材の模様が残っている。サボイアS-21 の流線型の美しいフォルムは、先人たちの知恵と伊原さんの技術によって表現されていた。

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