超ベテラン声優・堀内賢雄×チョー×堀川りょうがやりがいを感じる瞬間とは? 『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』同世代SP鼎談

2025.3.21 19:15
堀内賢雄さん、チョーさん、堀川りょうさん写真

公開中の『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』に出演する堀川りょう、堀内賢雄、チョーによるスペシャル鼎談が公開され、映画の魅力や役柄について語った。

2006年に放送された『怪~ayakashi~』の一編「化猫」から派生し、翌年にテレビアニメシリーズとして放送されて以降、根強く愛され続けている『モノノ怪』。謎の男・薬売りが、人の情念や怨念が取り憑(つ)いたモノノ怪によって引き起こされる怪異を鎮める物語。

本作で、ボタンの父であり幕府の実権を握る老中大友役には、堀内賢雄。元町民ながら娘のフキが天子に気に入られたことから武士となった時田良路役を演じるのは、チョー。そして、幕府と大奥の調整を担う老中の藤巻役を、堀川りょうが演じている。幕府の未来のために存在する大奥だが、関わる彼らの思惑(おもわく)とは……。このたび、堀内、チョー、堀川による同世代スペシャル鼎談が実現。『劇場版モノノ怪』の面白さをたっぷりと語ってもらった。

※本インタビューは映画のネタバレを含みます

堀内賢雄×チョー×堀川りょう スペシャル鼎談

――『モノノ怪』シリーズに初出演の皆さんですが、『モノノ怪』という作品や演じた役についてどう感じられましたか?

堀川:僕らの世代は「妖(あやかし)」というと、『妖怪大戦争』や『東海道お化け道中』といった作品が思い浮かびますが、『モノノ怪』はカラフルでおしゃれですね。シーンの切り替わりに襖(ふすま)がパンと開け閉めするのもかっこいい。これは時代劇でもありますが、時代劇って台詞回しや所作が大事なので、久しぶりに演じられて楽しいなと思いました。

堀内:りょうは子役のときから時代劇もやってるんだよね。そこから数えると大ベテラン。

堀川:だから今回、時代劇っぽい言い回しに変えさせてもらったんですよ。

チョー:そうだったんだ!?

堀内:この3人だと、アフレコはりょう、僕、チョーさんの順に録ったんですよ。僕のアフレコのときにりょうのお芝居を聞いたんだけど、台本とセリフが少し違っていたから驚いた。

堀川:たとえば、天子の正室である御台所を老中が「御台所」「御台」なんて呼び捨てにするのはありえない。そんなことしたら切腹もの(笑)。なので「御台所様」「御台様」と変えさせてもらいました。僕が演じた藤巻は、何人かいる老中のひとり。大友が筆頭老中だとしたら、その次ぐらいの位ですよね。物語の中では、運命に翻弄(ほんろう)されている人。訳がわからずウロウロしているうちに、最後は漁夫の利を得る。けれど結局はまた潰されてしまうんだろうなという気もしましたね。

藤巻(cv_堀川りょう)
藤巻(cv_堀川りょう)

チョー:僕は『モノノ怪』というタイトルを聞いて、『ゲゲゲの鬼太郎』みたいな妖怪ものなのかなと思ったんですが、台本を読んで、「ああ時代劇なんだな」と思いました。僕が演じた時田良路は悪役ではないんです。現場に行って、音響監督の長崎行男さんから「本当に普通のお父さんです」と言われたので、ごく普通の父親として演じさせていただきました。僕が収録したときは、りょうさん、賢雄さんの声が聞けたので、存在感のあるお二人の声を聞きながら、「うわー!すっげぇー!」と思いつつアフレコしましたね(笑)。

時田良路(cv_チョー)
時田良路(cv_チョー)

堀内:僕は、『モノノ怪』のTVシリーズを見たことがあったので、劇場版のオファーをいただいたときは驚きました。今回は誰がモノノ怪になるのかなと思いつつ台本を読みました。僕が演じる老中の大友は、大奥を牛耳っている人物。しかも思っていることを言葉にせず周りを動かしていくんですよね。彼の狡猾(こうかつ)さはしきたりを重んじ、大奥がちゃんと機能するためのもの。正義と思ってやっているので、いかにも悪人のようにしないほうがいいのかなと思い、少しコミカルなニュアンスも入れて演じてみました。冒頭から出てくるので、見る人に「この人が悪の権化だろう」といきなり思われてしまうと面白くない。悪とユーモアの中間ぐらいを目指しました。

老中大友(cv_堀内賢雄)
老中大友(cv_堀内賢雄)

チョー:いやいや、大友はどう見ても悪でしたよ!(笑) それに藤巻も悪い人なのかなってちょっと思ってました。

堀内:俺も、俺も。藤巻は悪いんじゃないかなーって思ってた。

堀川:僕は悪人じゃないでしょう!運命に翻弄されつつ、あっちにフラフラ、こっちにフラフラしているだけなんだから。

チョー:このお二人に比べたら、僕はただの気弱なおじさんですよ(笑)。

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