超ベテラン声優・堀内賢雄×チョー×堀川りょうがやりがいを感じる瞬間とは? 『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』同世代SP鼎談

2025.3.21 19:15

――実力のあるキャストさんたちによる競演も見どころです。みなさんがお仕事をしていてやりがいを感じる瞬間を教えてください。

堀川:僕は、作品を観た方から「よかったよ」って言われることが一番ですね。仕事をしていて大変なことってあまりないけど、仮に、ちょっと勘弁してくれよと思うときがあったとしても、最後に「あれよかったよ」って言われたら、単純だけどまだ続けようかなって思うでしょうから。あとはもう、自分を信じてやり続けるしかないとも思う。どんな評価を受けるかは最後までわからないし、そこを期待しても仕方ない。終わったら逃げるんじゃなく、堂々と責任を取る。役者をはじめいろんな部署の方たちが力を合わせて作るものだけに、登り口は違うけれどいいものを作ろうと気持ちをひとつにしているんだということは、これからも忘れずにいたいですよね。

堀内:僕は映画って監督のものだと思っているんですが、「この役を頼みますよ」と言われるとやっぱり怖さはあります。自分なりにやってみても、「全然違うよ」と言われることはいっぱいある。そう言われたら、今度は違う引き出しを使ってやってみる。それでOKをもらうとすごくうれしいですよね。
けっこう長くやってきたけれど、開けられる引き出しがちょっとは増えたかなと思える。キャリアがあれば上手いってわけでもないし、口も回らなくなってきているけど、それでも出したものがいい味わいになっていたらいいなと思います。若いときは、自分がこうだと思って持っていったものにNGを出されると、代替案が出せなかったんですよね。ハンドルの遊びのように、余白を持って臨むとなんとかできるんだなと思うようになりました。
昔はセリフにも自信がなくて、ふわっと出していたんです。けどそれだと人を説得できないなと思ってからは、自信を持ってやるようにしています。こういった考えも、経験を積んできたから言えることですけどね。

チョー:僕もりょうさん、賢雄さんと同じ考えです。僕は自己中心的な所が強いのでつい自分が思うようにやってしまうんです。別のパターンも考えてはいるけれど、なかなかその場ですぐに変えられないこともよくあります。でも最終的にやってよかったなって思うのは、りょうさんが言った通り、他の人に「よかったよ」って言われることが一番かな。演じているときは自分しか頼れるものがないし、監督にOKと言われてもまだ自信がない。それが作品となった時に第三者が見て「あの作品よかったです」って言われたら、参加してよかったなぁと思います。お客さんと監督を頼りにしていますよ。

――素敵なお話をありがとうございました。最後に、本作をこれから観ようと思っている方、一度観たけどまた行こうかなと思っている方たちにメッセージをお願いします。

堀川:1回よりは2回、2回よりは3回、5回とリピートしていただくのがいい作品だと思います。というのも、今話していたように1回、2回では気づかない部分がたくさんあるんです。僕は映画を気に入ると2、3回は観るんですよ。数年後にテレビなどでまた観たときに、新たな発見をするのも楽しい。新たな発見っていうのは絶対に面白いので、この映画も5回、10回とご覧いただけたら幸いです。

チョー:ぜひあなたがこの作品の解説者になってください!「僕はこの作品のこういうところがいいと思うんだよね」って語れるところを見つけてください。そのぐらい何度も観ていただけるとうれしいです。

堀内:初回は衝撃がすごいと思います。こんな映像があるのかって思うでしょうし、何回か観たらもっと映像の奥深さに気づける。できあがったものを観て思ったのは、役者さんたちもみんなすごい。それぞれが自分のキャラクターの思いまでしっかりと演じています。音楽も含め、トータルですごい作品。観ないとダメだと思いますよ(笑)。

『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』
2025年3月14日(金)より全国公開中
配給:ツインエンジン、ギグリーボックス

【公式HP】
【公式X】

Ⓒツインエンジン

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