地震で被災した能登の寿司店が全国に出張中 こだわりの魚が激安で食べられる『オモウマい店』
2025.3.12 10:30
3月11日放送の『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』は石川県能登町の寿司店『津久司』を再訪。去年の元日に地震で被災してからの歩みに密着した。
店主の坂津世史(さか・つよし)さん(48)と息子の葵くん(8)は2人家族。父を「トット」と呼び、いつもふざけ合っている仲良し親子だ。初めて取材したのは2022年5月。自慢は能登・宇出津(うしつ)港の魚にこだわった寿司。しかも激安とあって地元では名店として知られている。握り12貫にミニミニ漬け丼とお椀(わん)が付いた『大盛寿司ランチ』は1,000円。1貫100円以下という安さにスタジオはびっくり。

取材を受けた当時6歳だった葵くんは人懐っこく、スタッフと一緒にまかないの“あら汁”を食べながら、「うめー!幸せやね」「この世界に生まれてきてよかった。ここに生まれてきてよかった」と、うれしそう。「こんな料理うまい人、見たことない」と父に声をかけると、ヒロミは「お父さんのご飯がとにかく好きなのよ」と説明。スタジオは温かい空気に。
そんな2人が暮らす能登を大地震が襲ったのは2024年1月1日。地震から104日目の4月に番組が再び店を訪ねた。海から約220m、目の前を川が流れる店には津波が迫ったと言い、店の中まで水が入って来たそうだ。周辺では全壊した家屋も多数。店はかろうじて残ったが、自宅は今も住めないという。「震度5でも1分近く揺れると恐怖」とトラウマを語る津世史さん。
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