「あなたの旅はここで終わりです！」空港税関職員・木村昴の鋭い観察眼…金の密輸犯の手口を見破る鍵となった、違和感とは

声優の木村昴とタレントの高田夏帆、田中美久が3月6日放送『THE突破ファイル』の再現VTRに出演。国際空港の税関職員として、食品を使った手口を見破り、金の密輸犯を取り締まった。

卓越した知識と、物品に蛸（たこ）の触手のように這（は）わせる指先のわずかな感覚から、その素材や情報を読み取ることで、“オクトパス”の異名を持つ木村監視官と、その部下である高田・田中係員の3人がこの日対面したのは、検査場の端で硬い表情を浮かべる中国人男性。

木村は「人は緊張すると、時計に視線を向けることが多くなります」と、眉間にシワを寄せて緊張した素振りを見せる男性を警戒し、2人とともに検査場へ向かった。

中国の商社から商談のため来日したという男性の手荷物の中には、日本で売り込むために持ち込んだ、黒酢やお菓子、コーヒーなど数多くの食品が。男性は商談に使う大事なサンプルだとしながらも、菓子の袋を開けるという木村らの依頼に応じた。

なかなか密輸の手がかりが見つからないなか、続いて高田が目をつけたのはコーヒーの粉末が入った袋。男性は焙煎（ばいせん）したての豆を挽（ひ）いてパック詰めしているからと袋の開封を拒んだが、その重量が内容表記よりも多かったことから中身を開けて調べることに。

しかしバットへ粉末を出したものの、細工したような形跡や、薬物のような異様な匂いは感じられなかった。ここで木村は、コーヒーと合わせて入っていたコーヒーミルに注目すると、男性に「気合入ってますね」と一言。男性が驚いた反応を見せると、木村は「全部、新品のようなので…。大事なプレゼンの時は使い慣れた道具を使うのかと」とつぶやいた。この言葉に男性は「新しい道具でプレゼンするのが礼儀というものだよ」と苦笑いで返していた。

コーヒーミルにも細工をしたような気配はなく、さらに不正薬物や爆発物を検知できる最新機器“TDS”にも反応はなし。なかなか終わらない検査にいら立ちを見せる男性を前に、ここでこれまでの光景を思い返した木村は、「あなたの旅はここで終わりです！」と手を広げてポーズを取ると、ついに密輸の手口を見抜いたのだった。