川崎鷹也の声質・表現力は唯一無二?『ハナミズキ』など手がける音楽家・武部聡志が絶賛「彼とその音楽を知ってほしい」

2025.1.16 12:00
武部聡志と川崎鷹也の写真

編曲家・音楽プロデューサー武部聡志が手がける、シンガーソングライター川崎鷹也のフルオーケストラ公演【billboard classics「川崎鷹也 Premium Orchestra Concert」~produced by 武部聡志】が2025年3月東京、4月兵庫で開催。一体どんなコンサートになるのか、川崎と武部に話を聞いた。

本コンサートは2024年6月に行われた【薬師丸ひろ子 Premium Orchestra Concert】に続く武部聡志プロデュースシリーズの第2弾で、松任谷由実の音楽監督を始め、これまで数多くのアーティストのアレンジ、プロデュースを手がけてきた武部が絶賛する川崎の歌声が、フルオーケストラと融合しオーディエンスの心を震わせる。

指揮・編曲は第1弾に引き続き岩城直也が務め、その才能あふれるアレンジで楽曲に新たな息吹を吹き込む。演奏は岩城率いるNaoya Iwaki Pops Orchestra(NIPO)(※兵庫はNIPO×大阪交響楽団)。

武部聡志と川崎鷹也の写真
(左から)武部聡志、川崎鷹也

——先ほど岩城さんも交えての今回のセットリストや内容を話し合う打合せも同席させていただきましたが、セットリストも意外とスムーズに決まっていって、早くも全体の方向性が見えてきたように感じたのですが。
武部 初めて三人が顔を合わせてのキックオフミーティングような感じだったので、これからもっと練り上げていかなかればいけませんが、今回はフルオーケストラとのコンサートなので、やっぱり今まで(川崎)鷹也と一緒にやってきたコンサートとは全く違うものになります。

武部 鷹也は去年、僕の45周年記念コンサート(【武部聡志音楽活動45周年プレミアム・オーケストラ・コンサート】/Bunkamuraオーチャードホール)の時に、今回と同じく岩城直也君のアレンジと指揮でバンドとオーケストラをバックに『魔法の絨毯(じゅうたん)』を歌ってくれましたが、あの時も少し戸惑ってたよね?

川崎 戸惑いましたね(笑)。

武部 いつもギターを弾きながら歌うことが多いから、特にオーケストラとのコミュニケーションという部分がすごく難しかったのだと思います。

——あの時、川崎さんは岩城さんとオーケストラの方を見ながら、ご自身でも指揮をするようにリズムを取っていましたよね?
川崎 そうでしたね。普段、レコーディングやライブ、テレビで演奏する時は僕がリズムを引っ張っているので、そうではない状況で歌わせていただくのが初めての体験で、常に岩城さんを見ながら歌っていました。しかもあの時はギターも弾いていなくて、そういう機会もあまりないので、マイクだけだとどうしていいかわからなくなるんです(笑)。

川崎 でも『魔法の絨毯』を歌った時、岩城さんのアレンジでガラッと変わった雰囲気になっていたので、ファンの方も表情もいつもとは違っていて、驚きもあったと思うしあの曲の新たな部分を僕もお客さんも一緒に体感できたというところは、すごく達成感がありました。

——武部さんの45周年をお祝いするコンサートであり、大切に歌い続けている『魔法の絨毯』のまた違う一面、表情を感じることができたコンサートでもあったんですね。
川崎 そうでした。あの曲は元々アコギ1本で作った楽曲なので、そこにオーケストレーションや武部さんのピアノが加わることで、「この曲ってこんな表情もするんだ」って改めて思ったと同時に、曲が持つ底力や可能性みたいなものも、あの瞬間に気付くことができました。

——川崎さんは武部さんから今回のお話を聞いた時、最初どう受け止めましたか?
川崎 このシリーズの一回目の薬師丸ひろ子さんのステージを観させていただいて、ただただすごいなって思ったし、お客さんも楽しんでいて、僕ももちろん楽しみました。でも僕があのステージに立つことを想定しながらは観ていなかったので、お話をいただいた時は嬉(うれ)しい気持ちと、不安な気持ちもありました。

川崎 でも2020年にようやくいろんなところに呼んでいただくようになってからの4年間はずっとそんな毎日だったというか、これ大丈夫かな、できるのかなっていう不安を、色々な方に支えてもらいながら消していって、ここまでやってこれたと実感しているので、今回も緊張はすると思います(笑)。フルオーケストラがどういうものかということを、完全に理解していたわけではありませんが、武部さんがプロデュースして下さるので大丈夫だと思います。

武部 鷹也の声質とクラシックの楽器の相性はいいと思っていました。ただフルオーケストラの音圧に圧倒されないか心配もありました。そこで若手中心のオーケストラで挑戦するのはどうかと考えたのが今回のコンサートです。

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