秋田県仙北市の名産『いぶりがっこ』消滅の危機を乗り越えたおばあちゃんの味と製法に詰まった伝統のこだわりとは

2024.12.21 19:15

俳優の富田望生が12月21日放送の『満天☆青空レストラン』にゲスト出演。MCの宮川大輔とともに秋田県仙北市を訪れ、大根を使った地元の名産品“いぶりがっこ”を生産する名人から、一度は家庭の食卓から無くなる危機に瀕していた伝統の味の作り方を学んだ。

大根を囲炉裏で燻(いぶ)しながら干し、ぬか床に漬け込んだいぶりがっこは、雪国・秋田ならではの保存食。その製法を学ぶ前に、まず2人は畑に足を運び、大根の収穫に挑戦した。「保育園ぶり」だという収穫を体験した富田だったが、大ぶりの大根を1人で掘り上げるとご満悦。一冬の間に1年分のいぶりがっこを仕込むため、今がまさに大根収穫のピークなのだそうだ。

収穫した大根は、新鮮なその日のうちに燻すそうで、続いて2人は名人の燻し小屋を訪問した。そもそも雪の多い秋田では、野菜の天日干しができず、囲炉裏の上で乾燥させたことが始まりだそうだが、この小屋では24時間火を焚(た)き続けているという。小屋の中には、部屋の中心にある大きな囲炉裏をぐるっと囲むように、大根が所狭しと並べられていて、3~4日をかけて徐々に大根を火に近づけながら燻していく。

名人は大根を燻すための薪にこだわりを持っているそうで、優しい甘い香りがつく桜とナラの木を使っているのだとか。地域によって燻す木は異なり、さらにその味わいや香りも千差万別。名人は「100人いれば100通りで、いろんなおばあちゃんの味がある。そこがいぶりがっこの良さや魅力」と語った。燻したことで適度に水分が飛んだ大根は、スモーキーな香りが芯にまでしみ渡り、煙に含まれる成分が表面をコーティングすることで保存性も増すそうだ。

こうした先人の知恵によって作られるいぶりがっこだが、数年前にはその製法が失われてしまう危機があったという。

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