秋田県仙北市の名産『いぶりがっこ』消滅の危機を乗り越えたおばあちゃんの味と製法に詰まった伝統のこだわりとは
2024.12.21 19:15食品衛生法の改正で県から許可を得た施設以外での漬物の製造販売が、禁止されることが発表されると、それまで自宅などで作られていたいぶりがっこは姿を消すことに。加工所の整備にはお金がかかることから、3割の生産者が引退を考えたのだとか。
そんな時に名人は、先人の味を守るため共同の加工所を整備。いぶりがっこを次の世代につなげる一歩を踏み出したことで、なんとかその伝統の味が守られたという。
燻した大根を40日以上ぬか漬けにすることで水分が抜け、味が染み込むいぶりがっこ。2人は加工所で、味にムラができないよう隙間なく並べ漬け込まれた大根の様子などを見学した後、地元でしか食べられない樽(たる)あげしたてのいぶりがっこを堪能した。
漬けたてを口にした富田は「大根の甘みがしっかり残っていて、あれだけ水分出てますけどみずみずしくて、パリパリ感もあって」とコメント。この言葉に、名人にいぶりがっこの製法を授けた90歳のベテラン師匠も「ほめ上手だこと」と笑顔を見せた。
さらにいぶりがっこはクリームチーズとも相性抜群で、チーズといぶりがっこを味わった宮川は「他の漬物だったらこういう食べ方できない。やっぱり燻してるからね」と頷(うなず)いていた。
現在、いぶりがっこは日本各地の地域の風土や伝統に基づいた食品や農産物の名称を、地域の財産として守るための国の制度・地理的表示保護制度(GI制度)に登録されているそうで、その本場の味に宮川は「本物ってすごい!」と改めて感心した様子。富田も「お母さんたちの愛情が受け継がれて、今日口にすることができて感動しています」と感想を語った。
写真提供:(C)日テレ
1 2