町田啓太 「立ち止まってしまったら、それまでだよ」キャリア半世紀以上のイタリア・レジェンド職人からもらった言葉
2024.11.11 12:40俳優の町田啓太(34)が、9日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に登場した。イタリアを訪問すると、古くからの技術を受け継ぐ職人たちと対面。これからの俳優人生の指針となる新たな気づきを得た。
2024年9月、ミラノコレクションの会場に姿を現した町田。イタリア発の鞄(かばん)・革靴ブランド、『トッズ』のフレンズ(アンバサダー)としてイベントに参加した。俳優歴14年、これまで数々の舞台、ドラマ、映画に出演してきた町田は、海外でも認知度が上がっている。会場では日本人だけでなく、さまざまな国のファンから「町田さーん」と声を掛けられた。
町田をアンバサダーに起用したトッズは、1979年に設立されたブランド。ひとつずつ手作りにこだわっており、不思議と体になじむ商品が特徴となっている。町田もこの、クラフツマンシップ(職人魂)に刺激を受けているといい、「みんなが賞賛するようなものを作れるってのは、すごいと思います」とコメントを残した。
今回、町田がイタリアを旅先に選んだのは、ミラノコレクションへの参加だけが目的ではない。「役者としても何かインプットできる」、そんな何かを見つけたいという思いがあった。「アウトプット、アウトプットってしてるので、何かこう、新鮮な刺激だったりとか、受けれたらいいなぁという思いで行かせていただきました」と話す。
そんな町田が向かったのは、ミラノから車で移動すること約5時間。今も職人たちの手仕事が盛んだというマルケ州。知る人ぞ知る観光スポットでもあり、眼前にはジブリ作品『紅の豚』の舞台となった、アドリア海が広がる。絶景を楽しみつつ、「もしかしたら知らず知らずのうちに、作っていただいたものを使っているかもしれないですね」、そんなことを言って訪れたのは、13世紀からの伝統手法を受け継ぐ製紙工房だ。
「ありがとう」と日本語で出迎えてくれたのは、この工房で働く、紙職人歴13年のジャコモ氏。6年前に設立されたという工房は、一流ブランドの値札やパッケージなども手掛けているという。また、「リサイクルにも力を入れ、あらゆる素材を紙として生まれ変わらせています」といい、デニムにレザー、Tシャツに至るまで、さまざまなものを紙に変えることもしているのだそう。中には、栽培可能な花の種を混ぜ込み、紙を植えると花が芽吹くといった商品もあり、町田も思わず驚きの声を上げた。
1200年代から続く手法を用い、3人の職人が1日300~500枚の紙を作成。世界各国の人のもとへ、日々高品質な紙を届けているこの工房。町田も伝統的な紙すきを体験した。この工程は、紙の質感や厚みを左右する大事なもの。安定した品質で商品を出荷するには、熟練の職人技が必要となる。研鑽(けんさん)を重ねながら働く職人の姿に町田は、「(芝居でも)ずっとなんかこう…トライしてトライしてみたいなことも沢山やるから、そういった意味ではすごく、刺激受けましたね」とコメント。「ちょっと浸っちゃったもんな」と、感激した様子を見せた。