横浜流星 「役者はミステリアスでいるのがいいなと」自身の“正体”について語る 映画『正体』
2024.11.6 15:002023年の夏、2024年の冬と2回に分けて撮影が行われた本作で、印象に残っていることについて横浜は「時期を分けて撮影できたのはすごく贅沢だし幸せだと思います。夏の撮影の後、監督から繋いだものを先に見せてもらったので鏑木に、より強い思いを持って冬のシーンに挑めたし、撮っていただけたチームには感謝しています」と感謝を述べた。山田杏奈は「夏編は1日しか撮ってないんです。でも舞としての時間経過があって、夏の1日に向けてその日のためだけに髪を染めました。髪の違いを見てもらえたら」とアピール。山田孝之は逃亡する鏑木を追い続ける刑事という役どころもあり「夏編でとんでもないストレスがかかってしまい、冬編の方は毛量が少し薄くなっているかもしれません笑。皆さんを追い込む立場なんですが、追い込まれる立場でもあって、だから絶対ハゲると思いながらやっていました笑」と苦労を語りつつも、会場の笑いを誘った。
イベントでは、次々と姿を変えて逃亡を続ける主人公の鏑木にちなみ、実際に共演して感じた横浜流星の“正体”についてキャスト陣が事前に用意したフリップをもとにトーク。横浜の正体は「おしゃべり」という森本は「撮影中の流星くんは役柄もあってそんなに会話もしないし僕との距離がすごくあったんですよ。イン前にご飯を食べに行ったんですが、ご飯中なのに一回も目が合わなかったんです。それは役でいてくれたからだったんですが、撮影が終わってからは笑顔でたくさん話してくれるし目も見てくれるし、優しい人なんだなと思って好きになりました」と横浜の役への真剣さゆえのギャップに心を掴まれた様子だった。
吉岡里帆は「生身」を挙げ、「アクションシーンが今回たくさん出てくるんですが、ほぼ全部横浜さんがご自身でされていて。防御していないというか、危険を顧みずすべてを映画に捧げるというのをすごく感じました。さらに心もむき出しな状態で演じているのが印象的でした」と横浜の本気度が伺えるエピソードを披露。
ほかにも山田杏奈が「仕事人」、山田孝之は「水」、藤井監督が「武士」とそれぞれ横浜の正体を挙げる中、横浜本人はなんと正体は「なし」とキッパリ。「みなさんが自分の正体を言ってくださるのはありがたいのですが、自分からみなさんに伝えるのはあまり…。役者はミステリアスでいるのがいいなと思うし、人柄をすごく知られて作品に影響するのも嫌だし、とにかく自分はナシ!」と答えると藤井監督が「もうちょっと何か言わなきゃだよ!」とツッコミつつ「でも、そういうところが流星のいいところ」と、役に真摯で実直な横浜の人柄を褒めていた。
最後に、横浜は「純粋な気持ちで観ていただきたいです。自分は“信じる”ことをあらためて考えて、とても突きつけられる思いでした。ただ彼は希望を持って生きていて、すごく心を動かされます。我々の覚悟や想いが込められているのでぜひ受け取ってください」と観客に向け、熱いメッセージを送り、完成披露イベントは終了した。
映画『正体』は11月29日 (金) 全国公開
配給:松竹