横断中に左折する自動車に追突された自転車…“当たり屋疑惑”をかけられる中、スゴ腕鑑定人が見抜いた動かぬ証拠とは

2024.11.1 10:45

後日、乗用車の運転手も呼び出し、改めて現場で検証を行う関。当然運転手側の主張が変わるわけもなく、「さっさと罪を認めろよ!」と息巻いていた。ここで関は、運転手に自転車に乗ってもらい、どうやってぶつかってきたのかを再現してもらうことに。「あいつが、こうやって自転車の前からぶつかって…」と再現したところで、完全にウソを見破った関は「アナタ、一時停止なんかしてないでしょう?」と言い放った。そして証拠として見せたのが、事故直後の自転車の写真だった。

再現したように自転車側からぶつかってきた場合、前輪やペダル部分に傷がついていなくてはならない。ところが、この自転車は前輪もペダルも無傷のままで、後輪には大きな傷がつけられていた。「それはつまり…自転車が通り過ぎようとした時に動いてくる乗用車に衝突したという証拠です!」と、関は運転手に突きつけた。さらに乗用車側にも山なりの傷がついており、この傷の付き方から「後輪のハブと接触した乗用車が、動くことで自転車が押し上げられてついた傷」と判定することができた。このようにぶつかると、自転車は進行方向に向かって飛ばされることになり、現場の状況とも一致していた。これらが、自動車が一時停止せず左折しようとしていたことの動かぬ証拠となり、運転手は前方不注意であったことを自供。裁判でも有罪となったという。わずかな傷一つで加害者のウソを見破った敏腕鑑定人ならではの鮮やかな突破劇だった。

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写真提供:(C)日テレ

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