〈最終回〉アニメ『ザ・ファブル』ヒナコから明へ…“最後のお願い”とは? SNS「切ない」「美しい幕引き」

2024.10.2 17:15

今年4月より2クールにわたって日本テレビ系にて放送されてきたTVアニメ『ザ・ファブル』が9月28日(土)、第25話「想像する男♪」でついに最終回を迎えた。原作ファンから最も泣けるエピソードとして人気の高かった〈宇津帆編〉のエピローグが描かれ、明は“普通の生活”へと戻っていく──。SNSでは「ヒナの最後の手紙は切ない」「幕引きとしては美しいものだった」「時給が800円から1000円に上がった殺し屋の話、めっちゃ好きでした」など、シリアスとコメディにあふれた作品ならではの反響が! また、アニメ公式Xが「プロの皆様──ご視聴いただきありがとうございました──。」と視聴者へ向けて投稿すると、「楽しみがなくなってしまいました!」「凄く寂しいです 続編あると、信じて待ってます!!」など“第2期”制作を期待する声が相次いだ。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆残されたケジメ

宇津帆、鈴木、井崎…、そして佐羽ヒナコ…。太平興信所との一連の騒動にケリをつけた明は、勤め先であるデザイン制作会社オクトパスの面々と共に1冊のスケッチブックを囲んでいた──。

「いいんじゃないですかぁ社長ォ──」「うん──あったかいなぁ〜」。田高田社長と岬が笑顔で見つめるのは、明の描いた“クリスマスの絵”。そこにはツリーやサンタクロースのほか、車イスの女の子がプレゼントを手にピースをする絵が描かれていた。彼女は車イスのそばに立ち、こちらに笑顔を向けている。

「知り合いで車イスの子でも?」
「いえ……。たまたまです──」

以前「もう少し楽しんで描いてみたら」とアドバイスを受けたクリスマスの絵が、最終話にして完成した(画像は第19話より引用)

笑いの絶えない社内だったが、そこへ警察から一本の電話が──。受けた田高田の顔が曇る…。「貝沼くん、水死体で見つかったらしい──…おそらく崖からの転落死やろうってことや…」

オクトパスのデザイナーにして、“今回の騒動”に巻き込まれた被害者の一人・貝沼悦司。岬を盗撮していたことを宇津帆一派に嗅ぎつけられ自暴自棄となった彼は、岬に刃を向けた後で行方が分からなくなっていたが、実際は井崎によって監禁され、逃げ出そうとしたところ不運にも命を落としていたのだった。

貝沼の母親は宇津帆たちに6000万円を支払ったが、結局…(画像は第20話より引用)

貝沼にとって今回の結末は身から出た錆(さび)。しかし、宇津帆一派である井崎にとってみれば、ただただ余計な証拠を残してしまった失態に他ならない…。井崎は夜逃げの準備を整えると、真黒組の顔なじみであった黒塩(通称:クロ)に頼んで“足”を手配。夜の駐車場で待ち合わせをしていた──。

やがて、一台の車が到着。「やっとかよ──」。井崎はボストンバッグを担ぎ上げながらそうボヤくと、運転席から降りてきたクロと親しげに会話を弾ませる。「やっぱり事件物かぁ?」「もちろん──でも車検も1年残ってるし、名義だけ変えたらちゃんと乗れるぞ!」「まぁ、ひと月ほど乗れたらいい──…」

……後部座席のドアを開けた途端、井崎の眉間には冷ややかな銃口が突きつけられた。「この車で、どこ行こってんだ〜? ドライブなら俺も連れてってくれよォ──」。鈴木だった。言い訳を並べる井崎を、「ホラ、話を聞いてやる!」と笑って車内へ連れ込む。……少しして、パシュッ!というサイレンサー独特の微かな銃声が車外に漏れた。遅れて、何か重たいものが落ちたような、転がったような音も…。

冬空の下、クロは車に背を向けてタバコを吸った──。

鈴木に銃口を突きつけられた井崎 “仲間”といえど最後まで信頼を得られなかったようだ
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