売り上げを過少申告した経営者を追い詰めろ!決定的証拠が見つからない中、偽装工作を見破ったカギとは

2024.9.20 10:15

調査が進む中でも余裕の表情を崩さない藤堂。事業の実態を把握するため、所得隠しを行なっている企業の大半が隠し持っていると言われる裏帳簿についても「あるわけねぇだろ!」と一蹴する。

決定的な証拠がなかなか出て来ない中、鈴木は各店舗の売り上げ日報とレシートの控えを見せるよう要求した。レシートの控えと、その日最後の会計終了後に印刷されるその日の売り上げが書かれた“ジャーナル”と呼ばれる紙は各店舗ごとに保管が義務付けられている。それを調べ上げて改ざんの証拠を見つけ出そうとしたのだ。

膨大な量のレシートと、売り上げがまとめられた日報を突き合わせる作業にかかる労力は相当なもの。それでも改ざんの証拠を見つけるために地道に計算を行っていく。だが、どれだけ調べてもレシートの合計と売り上げ日報の数字に食い違いは見つからなかった。このままでは所得隠しの証拠が見つけられず、調査を終えてしまうと証拠を完全に隠されてしまう。決定的な証拠を見つける方法を必死に考えていた鈴木は、ある考えがひらめいた。

鈴木と水川はある1日の日報と、その日最後のお客さんに発行したレシートの控えを持って藤堂の元へとやってきた。日報に貼られているジャーナルは、最後のお客さんが会計を済ませた後にレジから印刷されるもの。つまり、最後のお客さんに発行したレシートと、日報に貼られたジャーナルの切れ端のギザギザ部分はぴったり一致するはず。しかし、2人が持ってきた1日最後のレシートとその日のジャーナルは、切れ端の形がまったく一致しなかったのだ。「考えられる可能性はただ一つ。ジャーナルを出した後にレジを打ちなおして売り上げを改ざん。その後、少ない金額の偽ジャーナルを発行したんです!」と事実を突きつける鈴木に、藤堂は頭を抱えることしかできなかった。藤堂には追徴課税に加え重加算税も発生することがほぼ決定的に。「覚悟しておいてください!」と鈴木はキッパリと言い放っていた。

水川かたまり

膨大な量のレシートの中から細かい違和感を見出し突きつける、国税調査官の洞察力と執念による突破劇だった。

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写真提供:(C)日テレ

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