アニメ『多数欠』制作Pが本音をぽろり…(笑)リテイクしまくりの“因縁カット”?“天使すぎる”原作者の素顔とは?

2024.9.12 18:00

◆高野「200%くらい美化されてて(笑)」 原作者・宮川大河の“天使エピソード”

──カウントダウンイラスト内に「(原作の)宮川先生は天使です」との記載がありますが、これは…?(笑)

高野 この作品に関して言えばですね…本当に先生はありがたい! マジありがたいんです(笑) 例えば“シナリオ打ち”の時、「(放送の)尺に収めるためにこういう風な変更・改変をしようと思うんですけど…」というこちらの相談に対して、逆に先生から「ここのやりとりは削っていいですよ」「原作の中のこのセリフは切っていいですよ」とプランを出してくれるんです。

高野 読んだことのある方はわかると思いますが、原作では吹き出しの中にセリフがバーっと入っていて、当初は「これが本当に尺(20分)に入るのかな…」と気にしていたんですけど、先生のおかげでものすごくスムーズにいきました。

──それはあまりないことなんでしょうか?

高野 結構珍しいんですよ。「セリフはもらさずやってほしい」という先生もいらっしゃいますので。ただ、そうすると“40分”のアニメになっちゃいますからね…(笑) そういう部分でも宮川先生の姿勢は本当にありがたかったです。

アニメ『多数欠』カウントダウンイラスト『OAまであと1日』
カウントダウンイラスト『OAまであと1日』

──アニメの絵柄も原作とはかなり異なりますが、宮川先生のチェックはどうでしたか?

高野 実はそこ、アニメーションプロデューサーとして一番気になるポイントなんですよ。“キャラクターデザインをどうするか”…ここに関しても宮川先生には良くしていただきました。

高野 本作のキャラデザは、スタッフ内のコンペで林さんに決まりました。その後「こういう感じで実篤(さねあつ)描きました。紗綾(さあや)描きました」と先生に見ていただいたんですが、それには元々の先生の絵から変えている部分もあるわけですよ。だけど、そういう部分に関しても先生は好意的に受け取ってくださって、すごく助かりました。

アニメ『多数欠』藤代紗綾と主人公・成田実篤(第1話より)
藤代紗綾と主人公・成田実篤(第1話より)

──宮川先生の“天使エピソード”は色々ありそうですね。

高野 いや、もうほんとに!(笑) アフレコにも、初回や最終回など節目の時には来られていましたし、声優さん全員にお礼と一緒に絵を描いてくれて手渡ししてくれたり…。アニメに対して愛を持って接してくれているのがすごく伝わりました。

高野 ちなみに、宮川先生が描かれた“アニメ現場ルポ”というのが漫画でありまして、シナリオ打ちに参加することになった先生のエピソードが2ページくらいで描かれていているんですが…その中の佐藤竜雄監督がもうすごいキラキラしてて! 200%くらい美化されてたんですよ(笑)

高野 製作委員会の方から「このタッチでいいか、監督にチェックしてもらってください」と言われたんですが、悪いわけがないぞと(笑)そういうのも含めて、宮川先生はすごいなぁと感じましたね。

アニメ『多数欠』

【高野健一(たかの けんいち) Profile】
1977年生まれ、神奈川出身。ケチャップや野菜ジュースを作る会社を経て、株式会社サテライトに入社。 これまで制作進行として『キスダム -ENGAGE planet-』『バスカッシュ!』『あにゃまる探偵キルミンずぅ』等、デスクとして『AKB0048』『アクエリオンロゴス』等、制作プロデューサーとして『サクガン』『 Helck(ヘルク)』等を手がけている。

【アニメ公式HP】
【アニメ公式X】

画像提供:©宮川大河/COMICSMART INC./多数欠製作委員会

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