アニメ『ザ・ファブル』ついに放送、ぺ・ダイヨチャ回!原作ファンの期待も上回る“梶裕貴vs沢城みゆき”に絶賛の声「腹筋死ぬかと思った」

2024.7.24 19:40

毎週土曜24時55分より日本テレビ系にて順次全国放送中のTVアニメ『ザ・ファブル』(※7月6日〜8月3日は25時5分から放送予定)。本作は“1年間の休業生活”を命じられた最強の殺し屋・通称ファブルが、佐藤明として普通の生活を送ろうと奮闘するアクションコメディー。7月20日の第16話『下山の男…。』では、野生の熊と明たちとの激闘が描かれる一方で、ドランククイーンの洋子(CV:沢城みゆき)と世紀のプレイボーイ・河合ユウキ(CV:梶裕貴)によるもう一つの戦いが開幕。原作でも屈指の人気を誇る名シーンであり、以前から“早く見たい”とSNSで話題になっていた。放送後、その期待は確信に!「腹筋死ぬかと思った」「泣く程に笑ったよw」「おもろ過ぎて2回観た」「アニメ化すると更にオモロいな笑」と大絶賛。原作を知らない人にとっては、SNSでそのワードだけが飛び交っていた『ペ・ダイヨチャ』の謎も解けた。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆男と女、恋だ愛だの夜の酒──

明とクロが2泊3日のサバイバルに興じていた頃──、ひとり暇を持て余していた洋子は、前にBar Buffaloで声をかけられた男・河合ユウキと会う約束を取り付けていた。「前回もスカート、短かったのよねェ──…」。今日の“勝負服”を選びながら、洋子は心の中でため息をつく。

「(はぁ…、河合くんにもっと好かれたい──。河合くんの胸をギュッとさせて一人占めしたい──。そして一緒に飲んで、歩けなくなり、這(は)いつくばる姿が見たぁ〜い〜。酔いすぎて呂律(ろれつ)が回ってないあなたといっぱい話したい──。何を話してるかわからないあなたの声を聞かせてほしい──。トロンとした目でアタシの全てを見つめて──。だって──だってアタシ──…)」

「(かなりヒマなんだもの──)」

アニメ『ザ・ファブル』第16話の洋子の画像
まるで恋する少女のように胸をトキめかせる洋子 その真意を河合ユウキは知る由もなかった

夜、Bar Buffalo──。店を開けて一番にやってきた客は、河合ユウキ、その人。マスターとも顔馴染(かおなじ)みの彼はさっそくカウンターに座ると、「今日は勝負の日よ?」と笑みを浮かべる。前にこの店で声をかけた“洋子ちゃん”と待ち合わせなのだと。

「今夜、俺──、ホテルまで行っちゃうから!」「頼むよ、マスター。ノリ合わせてよ〜〜?」。河合は下心見え見えのイケメンスマイルを揺らし、その時を待つ。一方、話を聞いていたマスターは「あのコか…」と冷や汗まじり。カウンターの中から数々の客を見てきたマスターは、これまでに二度“洋子の本性”を目撃していたのだ……。

そんなこととは露知らず、河合は口角を上げながら「どうしてこうモテるかねぇ、俺〜…。まいるよねぇ〜」と頭を抱えている。マスターは心の中でひっそりとつぶやいた。「(河合くん!健闘を祈る…!)」

アニメ『ザ・ファブル』第8話の河合ユウキの画像
生活の全てを女にモテることに捧(ささ)げる河合ユウキ 洋子と出会ったとき、実は彼女の手の上で踊らされていたことを彼は知らない(画像は第8話より引用)

やがて、カランコロンというドアベルの音色とともに洋子が現れる。上着を羽織ってはいるが、膝上20cmはあろうかという白のスカートからは彼女のおみ足が大胆にのぞいている。そんな洋子を、河合は慣れた様子で優しく手招き。「待ちました?」という質問に「俺も今来たとこ──」という常套句(じょうとうく)。本当は1時間前に来て、作戦を練っていた。唯一事実を知るマスターは「(ウソつけ──!)」と心の中でツッコミながらも、今夜は熱い夜になりそうだと密かに期待する。

男と女、互いに嘘(うそ)をつき、騙(だま)し騙(だま)され、恋だ愛だの夜の酒──。「(今夜──、Bar Buffaloのリングに上がるのはこの両者──…、どちらもひとクセ、ふたクセ以上ある──)」。ここから、マスターの一人実況が幕を上げる──。

「(Buffaloのモハメド・アリこと、河合ユウキ。この店の中でダントツの女グセの悪さ──…。女を扱うフットワークは蝶(ちょう)の羽根より軽いとのウワサ──。この店でこの男に泣かされた女を何度も見た──。女から女へ──蝶(ちょう)のように舞い、蜂のようにアレをさす──。一方──、最近この辺りに引っ越してきたという謎の美女ヨウコ──。その容姿はBuffaloの客の中でも歴代トップクラス──。ただ容姿以上になぜか惹(ひ)かれる魅力があり──、それは男どもの心臓をギュ〜〜ッと鷲掴(わしづか)みにする──)」

──洋子は、スッと上着を脱ぎ両頬に手を当てる。「アタシ──お酒は好きなんだけど弱いから…、今日も酔っちゃって変なことやっちゃったりしたらゴメンねぇ──。先に言い訳しとかないと、コワくて〜…」と、まだシラフだというのに、とろけるような流し目を見せる。不意打ちをくらう河合。「(出た!ヨウコの先制攻撃──ッ!)」と、マスターは思った。

すると、河合もすかさず攻勢に出た。「じゃあ、マスター!いつもの頂戴──」。それは“作戦会議”で取り決めた合言葉。ウォッカをベースに作る、甘くてキツい、いわゆる“レディキラー”系のカクテルを出してほしいという合図だ。もちろん河合自身にはウォッカを薄めたものを…という話だったが、マスターはフェアな戦いを望んだ。2人には“同じウォッカの量”が入ったカクテルを差し出し、そして独白する。

「(さァ──、河合にヨウコ──…ゴングだッ!)」

アニメ『ザ・ファブル』第16話、Bar Buffaloのマスターの画像

◆ぺ・ダイヨチャ降臨!ドランククイーン vs プレイボーイの結末は…

“タラシのプロ”と目されるご両人。まずはジャブでお互いの距離を測る──。ボーッと河合を見つめる洋子。それに気づいた河合。あえて「そんなにじっと見られちゃ恥ずかしいな〜」と口にすると、洋子は「見てないですよ──…」と頬を赤らめる。

河合は思った。「(あ〜〜、ヨウコちゃん──。俺に見とれる気持ちはわかるけど──…そういう恥じらいがめっちゃカワイイ──!その恥じらいはベッドの上ではどうなるんやろ──。電気は消してほしいタイプかな〜〜…いやいや!たとえ停電になっても俺は電気を消さない男──。明るいところで君の全てを目に焼き付けたい──…)」

一方、洋子は思った。「(高級時計に──ブランドのシャツ──。ほんのり甘い香水──。スノボにジェット──。生活の全てを女遊びに捧(ささ)げるペラ戦士──。なんて素敵なオモチャなの──)」

しばらくの間、“リングの上”では探り合いが続いていた。だが、突如その時はやってくる。何やらアウトドアの話題の最中、洋子が発した「レモン」の3文字。会話に耳を傾けていたマスターはすぐにわかった。これは、“フリ”だと。ドランククイーンの猛攻がいよいよ始まるのだ、と…。

アニメ『ザ・ファブル』第16話の洋子の画像
時折、わる〜い笑みを浮かべる洋子 マスターにだけはしっかりと見えている

テキーラを一息にかっこみ、スライスされたレモンをかじる。河合の慣れた手本を見届けたら、次は洋子の番。「なんかドキドキします──。見ててくださいね?」。テキーラを飲み、レモンをかじる。目を閉じ、やや上向きに酸味を味わうその横顔は、河合のハートを見事に直撃した。調子に乗って2杯目を注文する河合は、マスターに向けてサムズアップ。「(違うよ、河合くん──。仕掛けられているのは君だよ──…。テキーラの沼に溺れた方が負け──!)」

……そして、河合は溺れた。「イェ〜〜イ!テキーラ20杯目──!」。もはやレモンをかじることすらできずにいる。フラフラ揺れる上半身。定まらない視線。揚げ句、「酔い覚ましのおまじないよ〜♪」と、洋子からおつまみのピスタチオを鼻腔(びくう)に詰められる始末。その様子に洋子はひとり腹を抱えて笑っている。

「(ドランククイーン ヨウコの圧勝──!酒も強いが、何よりハートがタフだ──!)」 

アニメ『ザ・ファブル』第16話の河合ユウキの画像
テキーラ2杯目を注文していた頃の河合 その面影はすでにない

数分後、河合は便器に顔を突っ込んでいた。「河合さん…、大丈夫…?」。そばで見守る(?)洋子に、河合はなんとか言葉を紡いだ。「ペッ。だい…ヨ…ちゃ…」。(嘔吐(おうと)しながら)ペッ。大丈夫、洋子ちゃん。略して「ペ・ダイヨチャ」。韓国の俳優みたいだなと、洋子は思った。先にカウンターへ戻り、ペ・ダイヨチャの帰りを待つ。ガタンガタンと、トイレの方から聞こえてくる物音に思わず胸が高鳴った。「(来る──ッ!ペ・ダイヨチャが来る──ッ!。どんな風に…どのツラ下げて登場するの…?コンサートのオープニングを待ってる気分だわ!)」

…河合はなんと、走って出てきた。おそらく捕まるところを探しているのだろう。両手を前に突き出し、止まりたくても止まれない様子だ。結果、店の床にそのままダイブ。ホラー映画のワンシーンのように、テーブルの下から手だけが伸びた。一連の様子を楽しんでいた洋子は、まるでゾンビのようだと満面の笑み。「タクシー!」と叫ぶと、さすがのマスターも「いや!救急車やッ!」とツッコミを入れた。

一方、ゾンビはおぼろげな視界の中で歯を食いしばる。「(なに、タクシー?帰さんぞ──、ヨウコ──…。なぜなら今夜、ヨウコちゃんと一発キメると誓った──!今夜、俺はお前とやるのだ〜〜!)」。どこからかはわからないが、その熱い思いは実際の声として飛び出していく。そのあまりの必死さに、洋子は感動さえ覚え始めた。そして、「はい、お水よ」と、21杯目のテキーラを差し出すのだった。

河合は天を仰ぎ、テキーラを逆流させながらリングの床へと沈んでいった。半開きの目、真っ赤に染まった頬、口からは泡を吹いている。「カニ…カニ…?」「違う!急アルや!」。すっかり意識の飛んでしまった河合。下半身からは、“蟹味噌(かにみそ)”も…。洋子は念のため、河合の脈と呼吸を確認。無事であることがわかると、「明日は病弱な兄を山に迎えにいくの」と言って店を後にした。

「(勝負あったな──。ドランククイーン ヨウコの圧勝!見事なKO勝利!世紀のプレイボーイ河合ユウキ、惨敗──…。男と女…、騙(だま)し騙(だま)され、恋だ愛だの、夜の酒──)」

アニメ『ザ・ファブル』第4話の洋子の画像
洋子が男を酔い潰したのはこれで2回目 果たして次のバトルは描かれるのか(画像は第4話より引用)

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画像提供:©︎南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会

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