百戦錬磨の『はじめてのおつかい』カメラマンもギブアップ？石垣と坂道の迷路のような町で4歳の女の子がおつかいにチャレンジ

7月15日放送の『はじめてのおつかい　笑って泣いて夏の大冒険SP 2024』では、坂道と階段と石垣に囲まれた町を舞台にした4歳の女の子のおつかいを放送。予想外の行動に撮影クルーが翻弄（ほんろう）されてしまう一幕があった。

今回は愛媛県愛南町。潮風や高潮などの影響を防ぐため、高々と積んだ石垣の上に家を建てている外泊（そとどまり）集落がおつかいの舞台に。ここに住む4歳の女の子・かのんちゃんに課せられたおつかいは、石垣の上にあるお墓の手入れをして、離れて暮らすひいおばあちゃんの家までご飯を届け、隣町のケーキ屋さんでおじいちゃんの誕生日ケーキを買ってくるという内容。階段と坂道と細い路地が迷路のように組み合わさっている外泊が舞台とあって、百戦錬磨のおつかいロケスタッフも今回ばかりは一苦労。一瞬たりともかのんちゃんを見失わないよう、総勢15人のスタッフで念入りに下見を行い、カメラポジションを決めていった。

いよいよかのんちゃんのおつかいがスタート。歩き慣れた坂道をスイスイと歩いていくかのんちゃん。しかし、荷物を持ったかのんちゃんが路地を歩くと、一般人のふりをしながらこっそりカメラを持っているスタッフとすれ違えるだけの幅がなくなってしまっていた。ちょっとした隙を見て先回りし、かのんちゃんの顔を撮れるようなポジションを確保しなくてはならず、カメラチームは想像以上の大苦戦。

やがてカメラチームの無線から「やばい、（かのんちゃんの進行方向に）誰もいない！」という声が。このままではかのんちゃんを見失ってしまう。無線には「急いで！」「走ってください！」という指令が次々と飛んでくる中、必死にかのんちゃんを追いかけ、ようやく追いついたのはお墓の辺りだった。
慣れた手つきでお墓の水回りをきれいにし、「まもじいちゃん来たよ～」とひいおじいちゃんのお墓に語りかけるかのんちゃん。手際よくお墓の世話を済ませると、次はひいおばあちゃんの家に…と思いきや、予定とは全く違う道を歩き始めたかのんちゃん。

これに大慌てしたのがカメラチーム。先回りして撮影プランもばっちりだったところ、完全に姿を見失ってしまいかねない大ピンチに陥ったのだ。カメラチームの精鋭たちがカメラを回しながら細い路地を走り回り、かのんちゃんにだけはバレないように気を付けながらかのんちゃんを探す。1人のカメラマンがようやく見つけたころ、かのんちゃんも道を間違えていたことに気づき、再び細い路地の中へ。再度大捜索を開始するカメラチーム。迷路のような坂道を駆け上がりながらかのんちゃんを探したが、やがて一人のカメラマンがついに立ち止まり「はぁ、はぁ…ひざにきた…」とグロッキー状態になってしまった。

そんなトラブルもありながらようやくかのんちゃんに追いついたのはまたもお墓の前。さっきのお墓とはまた違う、最近亡くなったおじさんのお墓をお世話しにやってきたのだ。ここも同じように手際よく丁寧にお世話して、今度こそ海沿いにあるひいおばあちゃんの家を目指す。かのんちゃんは自分で掘ったイモで作った焼き芋をひいおばあちゃんに食べさせてあげながら、ひいおばあちゃんに向けて書いたお手紙を手渡し、「大事にしてね！」と伝えて足早にひいおばあちゃん宅を後にした。

最後に向かうのは隣町の和菓子屋。4分走って到着したお店では、職人さんがケーキを箱に入れて待っていてくれた。和菓子屋さんなので普段はケーキを作っていないが、今回はかのんちゃんがデザインまで考えたオーダーメイド。ケーキの入った箱をもっているので、行きの時とは違いゆっくりと帰るかのんちゃん。家の近くにある自販機でお父さんに頼まれたカフェオレを買おうとするも、身長が足らず押したいボタンが押せない。仕方なく手が届いたボタンを適当に押して、カフェオレではなくコーラをもって家に帰っていく。

ケーキの箱の上に缶コーラを乗せ、絶妙なバランスをキープしながら坂道をのぼるかのんちゃん。しかしあと少しの所でバランスが崩れ、コーラが坂の下へと転がり始めてしまった。すぐさまケーキをその場に置きコーラを追いかけると、ちょうど道の外側の石垣にぶつかって止まったところでキャッチできた。

そんなコーラとケーキを持ってようやく帰宅。お父さんとおばあちゃんの前でオーダーメイドのケーキを開けると、そこにはかのんちゃんが大好きなプリキュアのキャラクター『キュアムーンライト』の姿が大きく描かれており、かのんちゃんは大喜び。お父さんには坂道を転がったコーラをそのまま渡したが、奇跡的に噴き出すこともなく、美味しく飲んでもらっていた。

VTRではおつかいから13年後のかのんちゃんを取材。高校3年生になったかのんちゃんは家での家事の中心選手に。もちろん、お墓のお世話も変わらず続けているという。「お墓参りに来ておくと気持ちが落ち着くので、大事な試験の前とか朝イチで1人でお墓参りに来ることがたまにあります」と語るかのんちゃん。卒業後は松山市で一人暮らしをしながら医療関係の専門学校に通う予定だという。「いつかは外泊に帰ってきたいなぁと思います」と話すが、具体的な時期を聞くと「老後？」と笑いながら答えていた。

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写真提供：（C）日テレ