永作博美、作家・湊かなえ作品の朗読に初挑戦「知識・人生経験みたいなもの、本当に全てを使ってやらせていただいた」

2024.6.28 13:15

永作博美と作家・湊かなえが6月25日(火)、世界最大級のオーディオブックおよび音声コンテンツ制作・配信サービス『Amazonオーディブル』(以下、Audible)の記者発表会に登壇し、著者と朗読者として2人の対談が行われた。

Audibleは、新たなオーディオコンテンツへの挑戦を行っている。その中で、長くたくさんの方に愛されてきた作品や、本屋大賞を受賞した話題の作品のことを指す『名作・新作』を“増やしていく”と発表。そして、この日はAudibleならではの新しい作品の形態についての対談が行われ、永作博美と作家・湊かなえが登壇した。2022年に出版された、著・湊かなえの『サファイア』を、永作が朗読し、4月に配信している。

◆永作博美×作家・湊かなえ

Q:作品がAudibleになると聞いて、「こんな風にしてもらいたいな」と思ったことや、永作さんをご指名された理由は?

湊は「Audibleのお話をいただいた時に、“本ぐらい自分で読めばいいんじゃないかな”と(笑)ちょっと…あまり積極的ではなかったです」と本音を告白し、笑いを誘った。「読んでいただけるのであれば、その作品の世界を深く表現してくださる方がいいなと思って、自分の作品の映像化でご縁をいただいた方に読んでもらえたらいいなと思いました」と永作にオファーしたきっかけを明かした。

永作博美、湊かなえ

さらに湊は「この『サファイア』のお話をいただいた時に、この中に入っている『ムーンストーン』を映像化したドラマで主演を永作さんが演じてくださったんですけど、その時の永作さんが素晴らしくて!」と永作の演技に魅了されたと話し、「刑務所に入る役で、体当たりで挑まれていて感動して…永作さんに他の作品も読んでもらえたら、自分が書いた話だけど、また違う物語の側面が見えたり、深まっていくんじゃないかなと思ってお願いさせていただきました」とオファーの理由を熱弁した。

永作は「そういう経緯があったんですね!」と初めて知った様子。オファーされた当時の心境について永作は「お話をいただいてうれしいなと思っておりました。でも直々に湊さんからそう言っていただけて、“今日来て良かったな~”と(笑)」とうれしそうな笑顔を見せた。

Q:朗読に挑戦して、難しかったことは?

永作は「言葉の繊細さと言葉のシンプルさ。ダイナミックな展開、心情の展開も含めてふり幅が大きいんです。それをどう表現するのか。役者で体を使ってもできないのに、座って本を読む。“どうやって表現しようというのでしょうか”と思いながら…」と不安もあったと告白。続けて、「ただ、やったことないという意味でどこまでできるのか、とても興味を持ちました」と朗読前の心境を語った。

Q:普段の演じている映像作品との違い

「全く違いました」と即答した永作は「でも自分が役者だからなのか、どうしても役者の感覚でやっていかなければ収まりがきかなかったです。読むことで呼ばれているから、読む方向が強いんだろうなと思いながらも…それでは全く作品にかなわなかったです!」と収録時のエピソードが。さらに、「私ができる全ての役者のことと、私が持っている知識・人生経験みたいなもの、本当に全てを使ってやらせていただいた」と語った。

特に難しかったことについて、「例えば男の人の声、同年代の女性の声、これはもう比べようがないぐらい難しかったです」と話し、「同年代の女性が3人で出てきたりとか、家族全員一人でやるとか(笑)7編あったので、登場人物が多かったんです(笑)これ聞くだけで、皆さん聞き分けられるんだろうかという不安がありました」と振り返った。

Q:永作さんの朗読を聞いた感想は?

湊は永作の収録を見学した際、「永作さんが男性のセリフを言うってなかなかドラマや映画ではない。娘ってわかるしお母さんってわかるし、大きく声を変えているわけではないのに、小さなその人の内面をとらえているから、こんなにも伝わってくるんだろうなって感動したんです!」と永作の演技力とAudibleならではの良さを称賛した。

Q:Audibleはどんな体験をもたらすか

永作は「本を読むのは自分の世界に入れる、自分の好きなように読み進められるのが気持ちいい。Audibleは聞き進める、勝手に聞き進んでいくのが不思議な気持ちよさかなと特に思いました」と答えた。その感覚は子どもの寝かしつけの本読みに近いという。「子どもって本を読むとすぐ寝るんです。聞きながら、想像しながら自分の頭の中で世界を旅している、そのうちに寝られる。あの気持ちよさだと思うんです」と永作なりの考えを話した。

さらに、「大人の朗読を聞きながら寝るのは、少し安眠につながるような、違う世界に連れていってくれるような…映像と違って目に入ってくる刺激はないから、自分の世界を作れる」とAudibleの魅力を語った。

◆Audibleのメリットとは?

永作と湊の対談後、オーディオファースト作品『AI分析でわかったトップ5%社員の読書術』(ビジネス書)の著者・越川慎司が登壇。対談で永作が「(Audibleは)目に入ってくる刺激はない」という言葉が出たが、越川はそこがメリットだという。

(左)越川慎司

コロナ禍の前と後を比べると、目に入ってくる情報量は「コロナ禍以降の方が12%~17%多い」と話す越川。“Audibleのメリット”として「目が疲れない、没入感、読み方のバリエーション」と発表した。これは、コロナ禍で増えたオンライン会議などですでに目が疲れている中、読書をするとさらに疲れてしまったり、ノイズキャンセリングのイヤホンで聞くとより集中でき没入できる。さらに、「“5%社員”で多かったのはAudibleをランニングしながら、1.5倍速で聞く」と3つのメリットを説明し、今までにないコンテンツだと称賛した。

◆東野圭吾の最新作発表!

本イベントの最後に、名作家・東野圭吾がAudibleのために作品を書き下ろしたと発表された。『加賀恭一郎シリーズ』である最新作『誰かが私を殺した』を7月に配信。この作品は、新たな加賀恭一郎の相棒が登場する。『加賀恭一郎シリーズ』は東野圭吾がデビュー2作目から34年間続いている大人気シリーズとなり、新たなストーリーに注目が集まっている。

写真:©entax

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