鎌倉市が力を入れる海の中の再生活動で豚を育てる!?

2024.5.29 15:15

三浦半島4市1町(横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町)がブルーカーボンの取り組みで連携することを発表。今回プロジェクトの学術監修として参加している桝太一助教(同志社大学ハリス理化学研究所専任研究所員)が鎌倉市・松尾崇市長にインタビューを行った。

三浦半島は近年、地球温暖化をはじめとした気候変動などの影響により磯(いそ)焼けが進み、海に大切な藻場の大半が失われている。各市町では試行錯誤を繰り返し対策を行ってきたが、より効果的・戦略的に対策を進めるため、今回4市1町で図ることを発表した。

このブルーカーボンの取り組みに対して松尾市長は「この10年位地球温暖化も相まって磯焼けということに危機感を持っている。鎌倉の漁師さんに聞いても海の中の海藻がなくなってしまったということを聞いているし、海藻がなくなるということは魚やサザエも居場所がなくなる。海の豊かさが失われていくのでこのままではいけない。何とかここを再生していこうという思いです」と胸中を語った。

鎌倉市が掲げるブルーカーボンの主な取り組みは、磯焼け対策として、ウニ駆除や砂浜に打ち上げられた海藻の利活用、母藻(海藻のうち、胞子を排出できる状態にあるもの)を海に戻す活動に対する支援を検討。

鎌倉市の活動に関して「ここ3年間、市の予算で藻場の再生にチャレンジする取り組みを行う予定。もう1つは、すでにやっているが、地元のNPO、社会福祉協議会、漁業組合と連携して海に打ち上がった海藻を手で拾い上げて、それを乾燥させて、豚のエサにする。その豚を鎌倉海藻ポークという形で地元の特産品にしている」と話した。

「海はつながっている。三浦半島は市長町長同士も仲が良く、色々なことで連携しているので、課題解決の推進力につながればと思う。景観は素晴らしい。ただ海の中で起きている目に見えない変化にも我々は気を配っていく必要があると思っています」と意気込みを語った市長。

好きな海の幸については「しらすが大好き。毎朝しらすに大葉を刻んで食べるというのが最高の食事です」と鎌倉の海の幸をあげ満面の笑みを浮かべた。

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