新アニメ『ザ・ファブル』序盤の見どころTOP3!超“原作ファン”の主演・興津和幸がランキング「ジャッカルさん、最高です(笑)」

2024.4.3 17:30

岡田准一による“実写映画化”も話題となった『ザ・ファブル』のTVアニメが2024年4月6日(土)24:55よりいよいよ順次全国放送スタート。本作は裏社会でも恐れられる殺し屋・通称“ファブル”が『普通の生活』を送ろうと奮闘するアクションコメディで、累計発行部数2,400万部を突破した南 勝久原作の同名作品のアニメ化だ。entaxではこの度、主人公・佐藤明(ファブル)を演じる興津和幸(おきつ かずゆき)に単独インタビュー。「第一部の時は大人買いして一晩で読みました!」と語るほど、“原作ファン”である興津ならではの役作りの話や、見る人にぜひオススメしたい序盤の見どころTOP3を紹介してもらった。

◆“原作愛”あふれる役作り

――まずは主人公・佐藤明役に決まった経緯を聞かせてください。

興津 「オーディションがありますよ」と言われて、佐藤以外の役も受けさせていただきました。最初に佐藤を録って、次に高橋、最後にクロ(黒塩)を録ったんですが、佐藤が一番サラッと終わって逆に高橋を一番時間かけて録ったような気がします。あの車の中でのカシラとの会話とか。だから“…高橋かな?”と思って帰ったんですよ、手応え的には(笑)そうしたら改めて事務所にお電話いただきまして「佐藤です」って言われて、「…佐藤、誰だっけ?」って(笑)“佐藤明”っていうのは本当に、“(作中での設定から)記憶に残らないぐらいの印象を持つ男”なんだなって実感させられました。

興津 実は監督からは、佐藤以外のキャラクターについては「こういうイメージのキャラクターで、こういう声が希望です」というキャラクターの理想一覧みたいなリストがオーディション原稿と一緒に届いていたのですが、佐藤だけは「まだイメージを特定できておりません。ちょっと苦しむかもしれません」とだけ書かれていて(笑)じゃあ好きにしようと思って自分なりに考えてのぞみました。

ファブルこと佐藤明

――演じる上でどんなところを意識したんでしょうか?

興津 明(あきら)はしゃべり方が独特というか、漫画を読んだ時に吹き出しの中の“線”や“…”とかを多用しているのが自分的にはすごいしっくりきていたんです。「あ、関西弁だからな。これくらいのテンポで余韻出したいのかな」って。そうしたら先生(原作者:南 勝久)のコメント欄ありますよね、カバーの裏のところに。あそこに、“それが特徴だと言われていますが自由にお読みください”っていう一言が書いてあって、他の読者さんからも話題になっているんだと(笑)自分が演じる上で、それは大事にした方がいいんだろうなと思っていました。

興津 あと、明は東京から大阪にやってくるんですけど、やっぱり“関西弁だけど東京の言葉の言い回し”で書かれているセリフが何箇所もあるので、そことの違和感をどうするのかとか。南先生(南 勝久)は何もおっしゃらないけど絶対考えてるはずなんですよね。こんな緻密な絵を描く人がセリフを適当にするとも思えないし。なのでその都度その都度、変化をつけながら演じていますね。

――とても原作愛を感じます(笑)具体的にはどのように明の“間(ま)”を表現しているのですか?

興津 基本的にアニメーションはセリフの間尺(まじゃく)が決まっているので、そこに合わせつつもその一言の中で余韻を出したり。あとはペースに合わせて「やっぱりここのセリフはカットしよう」とか「ここは残したい」というのが(制作側で)取捨選択されていると思うんですけど、いや、ここは無理したら入る!ってところは僕が勝手にセリフを復活させることもあります(笑)その方が絶対いいと思うからって!もちろんそれで成立しているかどうかは現場判断になるので、ダメもとで!これなら自然に聞こえませんかって、提案させてもらうことはありますね。

興津 特に何気ない一言の中に佐藤の心の動きが出てるなって思うところは、ちょっと無理して入れさせてもらったりするんですが、「興津くん、セリフ違うよ」って怒られるんです、共演者の方に。「あ、勝手に原作準拠で復活させてしまいました」って(笑)

――“原作準拠”でアフレコすることは多いのですか?

興津 たまにありますね。自分が漫画を読んだ時に「このセリフ絶対いるだろう」っていうのがあるんですよ。もちろん音楽やSEとの兼ね合いで印象的に作っていきたいというのはアニメーションを作っている方々の思いであるのは間違いないので、だから“余計なことをしてしまっているんだろうな…”とは頭の隅で思ってるんですけど、“いや、あった方がいいな!”っていうのは極力(笑)自分の芝居で間尺が調整できる範囲内であれば相談させていただいています。

興津 あとはふだん何も言ってこない方たちからも「興津くん、おめでとう!楽しみにしてるよ!」「原作、大好きなんです!」っていう声をすごいいっぱい言われるので(笑)プレッシャーというか、原作好きな人が本当に多いから、そこはやっぱり守れるところは守りたい。でもアニメならではの部分もやっぱり必要だし、それがないとアニメーションを作る意味がないですからね。アニメーションを作っている方々とお互いディスカッションしながらやっております。

洋子と明 会話中のちょっとした間の1つ1つにも注目だ

◆興津和幸チョイス! アニメの見どころTOP3

――4月からスタートするアニメ『ザ・ファブル』ですが、特にオススメのシーンを選ぶとしたら?

興津 …これはね、みなさん期待していると思うんですけど『酔っ払って、男をおもちゃにする洋子』ですかね(笑)とても素敵なんです(笑)全体的には静かな作品なんですけど、明の“妹”である洋子さんがダメな男というか、“おもちゃにしたがる男性”が現れた時の、あの生き生きとした、ミュージカルを演じているかのような(洋子 役)沢城みゆきさんのエネルギーが、たぶんスピーカー越しでも伝わってくると思います。なんですかね、ひどいことをしてるのに全然下品じゃないんですよ。「こっちよ〜」って(笑)…すごいんですよ!実はあのシーンだけ、沢城さん、マイクの前ですごく動くんです(笑)全身で弄(もてあそ)んでいるっていうか。(アフレコ時)後ろから見ていてほんとに楽しいですね。

公開中のティザーPVでは“男を酔わせた”あと、「タクシー!」と楽しそうな表情を見せている

興津 あと最初の方の話で印象的なのは『若頭(海老原)が明をガレージで試すシーン』ですね。“パン”って。あそこは“相手を殺そうと思えば殺せるけど、殺したくない人間”というか、明がなぜ舞台となる『太平市(たいへいし)』に来たのかっていうやりとりをするシーンなんです。雰囲気こそ静かではあるんですが、あの瞬間に2人の思惑と葛藤が入り乱れてるんですね。ちょっとした動きであったり表情であったり、セリフの言い回しもそうですし、なんかあの瞬間に2人が少しわかり合ったっていうのを感じ取って欲しいなと思います。

興津 そして、見どころトップ1は……『ジャッカル富岡』ですね、ジャッカル…(笑)ジャッカル先生はほんとに素晴らしい。緊張感がピリピリ張り詰めているスタジオの中でもジャッカル先生のシーンがあるとほんとにみんなが癒やされる。飛び抜けた福島潤さんのお芝居もほんとに素晴らしいです。素で笑っちゃいますね。沢城さんはいつも素で笑ってます。

ジャッカル富岡

――公開中のティザーPVでもジャッカル富岡で笑っているシーンがありますが、あそこも“素”で…?(笑)

興津 ほんとに笑ってますね、あの笑いのシーンが一番辛かったですよ(笑)アクションシーンは僕が何もしなくてもカッコよく仕上がってきますが、あそこは笑いの長さでジャッカル富岡のすごさを伝えなければと思いまして、映ってないところでもずっと笑っていました。2話以降もずっと面白いです。“ドラマのジャッカルさん”も最高ですし、アニメを見てもらえればすぐにわかると思います!

興津和幸

【興津和幸(おきつ かずゆき)Profile】
兵庫県淡路島出身。ケッケコーポレーション所属。これまでに『ジョジョの奇妙な冒険』(ジョナサン・ジョースター)、『ハイキュー!!』(大将優)、『アイドリッシュセブン』(大神万理)、『炎炎ノ消防隊』(カリム・フラム)、『Dr.STONE NEW WORLD』(モズ)、『夜桜さんちの大作戦』(夜桜辛三)など、数々の人気作に出演。

『ザ・ファブル』
2024年4月6 日(土)24:55より日本テレビ系にて順次全国放送
地上波放送終了後、4月7日(日)~ ディズニープラスで全話見放題 独占

【CAST】
興津和幸 沢城みゆき 花澤香菜 大塚明夫 津田健次郎 小村哲生 福島潤ほか

【あらすじ】
幼少期から殺し屋としての英才教育を受け、どんな敵も6秒以内に鮮やかに葬り去る、無敵の殺しの天才・通称“ファブル”。ある日、組織のボスから「1年間誰も殺してはならない」という突然の指令を受けた彼は、人殺しをしない全く新しい生活を送ることに──。佐藤明と名乗り、プロとして初めて過ごす普通の生活。しかし、平穏な日常の中に蠢(うごめ)く不穏な空気が明を放っては置かない…。果たして、この最大にして至難のミッションを遂行することはできるのか!?

画像提供:©︎南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会

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