【先週読まれた人気記事】アニメ『葬送のフリーレン』「ゼーリエ様…。私は…」フェルンが大魔法使いに発した一言…SNSでは“人類最強”との声

2024.3.30 11:30

3月15日に放送されたアニメ『葬送のフリーレン』第27話「人間の時代」。“複製体”との激戦の末に一級魔法使い試験 第二次試験を突破した12名の受験者たちは、エルフの大魔法使いゼーリエが試験官を務める“最後の関門”第三次試験へと挑む。彼女の裁量次第で合否が決まってしまうその超難関に優秀な受験者たちが次々と「不合格」を言い渡されていくなか、ゼーリエの、そして視聴者の度肝を抜いたのは三級魔法使いのフェルンだった。彼女はこれまで誰一人として気づけなかったゼーリエの“魔力のゆらぎ”を初見で見抜いてしまう。底知れないその才能に、SNSでは「もしかしてフェルンって逸材?」「底知れない可能性ヤバい」」「人間の中でNo.1かも」と驚がくの声が上がっている。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆不合格者たち

魔法都市オイサーストの大陸魔法協会 北部支部。一級魔法使い選別 第二次試験を突破した12名はこの日、最終試験となる第三次試験の場へと召集された。一行の前にはメガネをかけた一級魔法使いファルシュ、そして“庭園”へと続く一つの扉…。告げられた試験内容は思いがけないものだった。「第三次試験の内容は、大魔法使いゼーリエによる面接です」。

「そうきたか」。フリーレンは思わずつぶやいた。エルフの大魔法使いにして大陸魔法協会の創始者ゼーリエは、フリーレンに魔法を教えたフランメの師でもある。「ゼーリエは私とフェルンを受からせる気はないね」。彼女の“孫弟子”にあたるフリーレンには、これから起こるであろう“結末”が見えていた。

最初に扉をくぐったのは、第一次試験でフリーレンとチームを組んだカンネ。ガラス張りの天井から指す暖かな日差しの下を歩いていくと、咲き誇る花々のそばで腰を下ろすゼーリエが見えた。「あの…」「不合格だ。帰れ」。声をかけた途端、冷たく言い渡された合否。理由を尋ねるとゼーリエは見向きもせずに答える。「今もお前は私の魔力に恐怖を感じている。自分の身の丈がよくわかっているんだ。一級魔法使いになった自分の姿がイメージできないだろう? 魔法の世界ではイメージできないものは実現できない」。ゼーリエは最後に一瞥(いちべつ)し、再度「帰れ」と告げるのだった。

その後も、ドゥンスト、ラオフェン、シャルフ、エーレと、次々に不合格を告げられていく受験者たち。そしてついに、フリーレンの順番が回ってくる。

ゼーリエは第二次試験を突破した12名のことを「多すぎる」と一蹴し、自ら試験官になることを決めた

「お前も一級魔法使いになった自分の姿をイメージできていないな? だが他の受験者とは異なる理由だ」。ゼーリエは重い腰を上げると、フリーレンの心を見透かしたように言う。「お前は、私が合格を出すとは微塵(みじん)も思っていない」。その通りだった。だがゼーリエにそうされたように、フリーレンもまたゼーリエの思考を言い当てる。「事実でしょ?」。図星だったのだろう。彼女は少しだけ目を逸(そ)らした。

「一度だけチャンスをやる。“好きな魔法”を言ってみろ」。孫弟子へのささやかな哀れみか、あまりに唐突な、そして意味深な問い。されどもフリーレンは間髪を入れずに答える。「〈花畑を出す魔法〉」。それは師・フランメから教わった魔法であり、かつて勇者ヒンメルたちを“喜ばせた”魔法。だが、返答を聞いたゼーリエは「実にくだらない。不合格だ…」と、足元の花を見て嫌悪の表情を浮かべるのだった。

フランメと若き日のフリーレン

◆人間の時代

ゼーリエの出した非情な結果もフリーレンにとっては予想通り。彼女は「そう…」とだけつぶやいて踵(きびす)を返す。だがその反応はゼーリエにとっては納得のいくものではなかったのか、「愚弄(ぐろう)されたのに食い下がりすらしないのか? お前のような魔法使いが魔王を倒したとは到底信じられん」と彼女は語気を強めた。すると、フリーレンは背を向けたまま力強く答える。「私ひとりの力じゃないよ。ヒンメル、アイゼン、ハイター、私。ひとりでも欠けていたら倒せなかった」。仲間に恵まれたことを「運が良かった」と言って、晴々しいほどの笑顔を見せた。

ーーいつだったか、フリーレンはヒンメルに「どうして私を仲間にしたの?」と聞いたことがあった。彼は少しだけ目をつむると「君がいいと思ったんだ」とほほ笑み、子どもの頃に出会った“一人のエルフ”の話をする。“彼女”は夜の森で迷ってしまったヒンメルを見つけると、ぶっきらぼうに人里の方向を指さした。そしてどう思ったのか、彼女は〈花畑を出す魔法〉を使ったのだという。「…綺麗だと思ったんだ。生まれて初めて、魔法が綺麗だと思った」。笑顔を浮かべながらも、ヒンメルは今にも泣き出しそうな声でそう言った…ーー

「…きっとこれはただの偶然に過ぎないことだけれども、ヒンメルたちと出会わせてくれたのは先生が教えてくれた“くだらない魔法”だよ」。フリーレンの話をゼーリエはただ黙って聞いていた。その表情はどこかつまらなそうにも見えたが、深く考え込んでいるようにも見えた。そんな彼女にフリーレンは「それから…」と言葉を続ける。「フェルンも同じように不合格にするつもりだろうけれども、たぶんそれはできないよ? あの子はゼーリエの想像を超えるよ。“人間の時代”がやってきたんだ…」

幼き日、フリーレンと出会ったヒンメル

そうしてゼーリエの前に、フェルンがやってきた。彼女は普段通りの落ち着いた雰囲気で感情を表に見せないが、対峙したゼーリエはガックリと肩を落とす。「…何が“想像を超える”だ。私の魔力を見て立ちすくんでいる」。フェルンのどこか呆けたような表情は、ゼーリエに“他の受験者と変わらない”印象を与えた、…かに思えたが。「待て。お前、何が見えている?」。彼女はふと気づく。フェルンはただぼうっとしていたのではなく、“何か”を見ていることに。そしてその答えは、ゼーリエの想像を超えるものだった。「………ゆらいでいる」

……ゼーリエから溢れ出る膨大な魔力は、彼女自身によって“制限”されたもの。魔力制限には特有の“ゆらぎ“が生まれるのが普通で、それを隠すことはほぼ不可能と言われている。ゼーリエの“ゆらぎ”に気づいた人間の魔法使いはこれまで誰一人としていなかった。…フェルンが見抜く、この瞬間までは。

ニィッと、ゼーリエの口元が緩む。「フェルンとか言ったな。お前、私の弟子になれ」「悪いようにはしない、私ならお前をより高みへと連れて行ける。未だかつて魔法使いがたどり着いたことのないほどの高みへ」。ゼーリエの勧誘は合否と関係があるのか、それともないのか。彼女はいたずらな笑みを浮かべながら、フェルンの返事を待っている。…ここで一級魔法使いの資格を取れなければ次の試験は3年後。ゼーリエの裁量だけが合否を決するこの場において、フェルンは自らの思いに従った。

「ゼーリエ様…。私は、フリーレン様の弟子です」。彼女の真っ直ぐな目と言葉に、ゼーリエは思わず笑みをこぼす。「私は有望な魔法使いを見逃すほどバカじゃない。……合格だ」

ゼーリエの弟子・老魔法使いレルネンはフリーレンの“魔力制限”を見抜いていた(右奥)
そんな彼でも“ゼーリエのこと”には気づいていない。フェルンの才能は相当なものだろう

◆フェルンの想像以上の実力に、ファンからも驚きの声

ゼーリエによる“難関すぎる”第三次試験。優秀な受験者たちが次々に不合格となっていく様子に、SNSでは当初こそ「フリーレン落ちるとか絶望じゃん」と嘆く声が目立った。だが、そんな心配をまさかの形で吹き飛ばしたフェルン。彼女がゼーリエの“魔力のゆらぎ”を見抜くシーンでは「もしかしてフェルンって逸材?」「フェルンの底知れない可能性ヤバい」「フェルンは想像を越える…」 と、多くの視聴者がゼーリエ以上に驚いていた。

中には「人間の中でNo.1の才能って事かもしれませんね」「フリーレンとハイターが育てたフェルンは、フランメすら超える最強の魔法使いになるだろう」と、その才能が“人類最強”であると称賛する声のほか、「幼い時からそんな師匠と暮らしてきたからこそ、ゼーリエの魔力のゆらぎがフェルンに見えたんだろうな」と、同じように魔力を制限するフリーレンとの歩みがあったからこそではないかと考察するファンも。

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©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

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