花江夏樹主演アニメ『月が導く異世界道中 第二幕』生涯無敗の竜は“変態ドラゴン”!?「大変です、変態が来ます」
2024.3.7 18:45声優の花江夏樹が、主人公・深澄真(みすみ まこと)の声を務める『月が導く異世界道中 第二幕』。第九夜が3月4日(月)よる11時から放送された。本作は、Webサイト『アルファポリス』刊行中の同名作品を原作とした“世直しファンタジー″で、2021年の夏に放送された第一幕(全12話)の続編。キャラクターを演じる豪華声優陣も話題を集めている。深澄真の声を人気アニメ『鬼滅の刃』の竈門炭治郎役で知られる花江夏樹、同じく『鬼滅の刃』で炭治郎の妹・禰豆子を演じた鬼頭明里が従者の澪役、更には『僕のヒーローアカデミア』麗日(うららか)お茶子役の佐倉綾音、『呪術廻戦』七海健人役の津田健次郎など、人気声優たちが名を連ねている。
■人体実験の裏組織とは…?
第九夜(話)のタイトルは「変態ドラゴン」。ロッツガルドで密かに行われているという人体実験の調査のため、ロッツガルド中央学園の新開発区画に乗り出したライム(声:八代拓)。しかし明け方に合流予定だったアクア(声:Lynn)とエリス(田中美海)の前に現れなかったことから、真(声:花江夏樹)と識(声:津田健次郎)は、ライムを探しに向かう。ライムは、新開発区画で謎の男に出会うが、あまりの強さに一瞬で敗北。なぜかその場に居合わせた学園の図書館司書・エヴァ(声:井澤詩織)と共に人体実験を行っている裏組織に捕らわれ、地下ろうに入れられていたのだった。
エヴァは組織に接触して探っていたが、ライムを助けようとしたために一緒に捕まった。エヴァは自分を助ける代わりに、真に有益な情報を提供し、組織自体を潰すなら更に莫大な報酬を渡すという取り引きをライムに持ちかける。それを了承したライムは、エヴァと共に地下ろうを抜け出すと、亜人やヒューマンが投薬やキメラ実験をされている残酷な現場を目撃する。ライムは「胸くその悪い装置も資料も跡形もなくぶっ壊す!」と剣を抜くのだった。
一方、ライムの消えた現場の捜査をしている真と識。識はその場所に竜の気配を感じる。識はライムが敵に倒されたのなら、それを名目に新たな敵を自分の力で倒そうと「ライム、時にいい仕事をするやつ。本来ならば巴殿と澪殿を呼ぶのが流儀。されど非常事態下にあっては已む無くと言い訳も立つ。まさかこの私に機会が回って来ようとは。いいねぇいいよぉ、素晴らしいじゃないか」と真のために戦えると悪い笑みを浮かべる。「絶望の底はそう浅くないぞ。愚か者どもが…!」と高ぶる識。しかし燃え上っているところに識の後ろから笑顔で走って来るライムとエヴァが現れ、あっさりと士気がそがれるのだった。「ライム…この高ぶりをどうしてくれるー!」。
■エヴァとルリアの正体
クズノハ商店でエヴァから持ちかけた“取り引き”について、話す真。エヴァは真が以前学園で見ていた両親の肖像画に描かれた人物に心辺りがあるという。「男性の方はある国の要職を務めた貴族。女性の方は高位の神官だったと思います」と言うエヴァ。2人は今は亡国となった“エルシオン”の永世国家である“ケルネオン”で夫婦になるはずだったが、国を追われ消息を絶ったという。10年前に起こった魔族の“大侵攻”という、侵略戦争により、ほとんどの資料が失われたため、なぜ真の両親が国を追われたかは分からなかった。エヴァとルリア(声:広瀬ゆうき)は“ケルネオン”の出身で、“大侵攻”から脱出したが“国を捨てた臆病者”という烙印を押され、今では家名を名乗ることも許されない立場だという。「今でも嫌がらせを受けます。ルリアと自決することも考えました。でもダメなんです、たとえ死んでも烙印(らくいん)は消えない」と震えるエヴァ。だからこそ失われた“ケルネオンの領土“アーンスランド家”の領地だけでも取り戻したいという。そんな中、人体実験の裏組織と出会ったエヴァは、“ケルネオン” を取り戻すために組織に潜入。組織は女神に反意を持つ者の集まりで、様々な技術や知識の共有を行い、実力は非常に高いのだという。事情を聞いた真は、エヴァとルリアを守ることを約束する。
■『変態ドラゴン』のルト
エヴァとの話のあと、「女神に反意を持つ組織…。魔族の領地を奪還できるほどの力があるなら、戦争に介入する可能性も…」そう真が考えていると、怪しい気配が近づいてくるのを感じる。それは、ライムを倒した謎の男の気配だった。そこへ亜空から巴と澪もやって来る。「ちと厄介な相手のようなので」そう巴が言うと、現れたのは少年のような姿をした冒険者ギルドのマスター、ルト(声:松岡禎丞)だった。「こちらにお勤めのライムくんに失礼なことをしてしまったから、謝罪に来たんだ」とウィンクして真に迫って来る。チャラい態度のルトに唖然とする一同。しかしその正体は、女神と同じ“金色の魔力”を持つ、生涯無敗の万色と呼ばれる最上位の竜だった。「お前、なんだ」とにらみを利かせた真が話し始めると「そんな声なんだ!いいねぇ、少し幼さを残した男の声、好きだよ~」と真に告白。今は男性の姿だが、1000年ほど前にあることがきっかけで女性から男性になったルト。「男女どちらの体でも、1日で君をとりこにできる自信はある♡」と真に求愛する変態ドラゴンのルトであった。
真、巴、澪はかつてない力を持つルトに全力で挑もうとするが、「今日は戦いに来たんじゃない。ホントに話!そう、冒険者ギルドの事とか話しておきたくて」というルトの言葉に「ギルドのこと?」と興味を惹かれる真。ルトは冒険者ギルドのマスターで創設者でもあった。ルトは1000年前に結婚していた異世界人から概念を教わり冒険者ギルドを作ったという。「不思議だと思わない?高性能のギルドカードにレベルなんて言葉。それって真くんの世界のゲームの中に登場する概念だろ?」そう言われ、ハッとなる真。「この世界では完全に規格外。まるで木造建築の中に高層ビルが建っているような状況なのに、冒険者ギルドなんて言葉一つで異世界人でさえ納得してる」。その言葉に様々な思いを巡らせる真。世界のバランスを保つために冒険者ギルドのシステムを作ったというルト。昔からヒューマンは女神の寵愛を受け、増えておごっている。そのけん制のひとつだと言う。「ギルドに所属することで誰もが功名心を煽られ、出世をのぞむ。そしてすぎた欲は身を亡ぼす。ヒューマンが自動的に間引かれていくってわけさ」と世界のバランスを保っていると話すルト。ギルドの最高ランクは65,535。ルトの結婚相手がロマンを感じると言った数字だが、これを聞いた真は、昔のゲームに使われていた16ビットの最大値だと気づき「お前の旦那!1000年前の人間になんでゲームの知識があるんだよ!」と詰め寄る真。真のいた世界とこの世界とでは、時間経過が全く異なる管理下にあると言われる。自在に世界を転移することができるという可能性に、真はまだ気づいていなかった…。
ルトを送っている帰り道、時間経過が異なることを知っていた巴は「若の世界…現所の世界から来た人間はやはり100年ほどで死ぬのか?」と深刻な表情に。「むしろ100年生きる方が珍しい。こればかりは仕方ないよ、慣れるしかない」と返したルトの言葉に、真を愛する巴はその真実から目をそむけたくなる。すると「きっかけ一つで彼は化けるよ」とルトがニヤッと口角を上げ、元の世界へいつか帰ろうと思っている真の考えが変わるかもしれないと告げるのだった。「帰る帰らないの選択肢以外をね。“行き来する”だよ」。
初登場の上位竜ルトに、視聴者からは「大変です、変態が来ます」「ルトはかなりとんでもない!」「最初は敵かと思ってたらまさか味方?」「あのヘンタイ!」など、その強さとナルシストのような濃いキャラに注目が集まった。また、真の両親の秘密や冒険者ギルドの作られた理由などが明らかになったことに「実は結構なターニングポイント回」「変なサブタイトルとは思えないほど大事な話してた」「話が世界観に踏み込み始めると特に面白い!」「これからの展開が楽しみ!」などと今後の展開を期待する声が多く見られた。
『月が導く異世界道中 第二幕』次回は3月11日(月)よる11時よりTOKYOMX、BS日テレ他にて放送予定。
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