飛行中の機内で子供が重度の低血圧に…医師は何を使って緊急“点滴キット”を作り出したのか?
2024.2.9 12:15モデルで俳優の生見愛瑠、タレントの王林、お笑いコンビ・なすなかにしの中西茂樹、お笑い芸人のCRAZY COCO、子役の永尾柚乃が2月8日放送の『THE突破ファイル 空港税関&めるる・王林 空の大突破2時間SP』の再現VTRに出演。フライト中の飛行機の中で突然意識を失った子どもの救出劇を描いた。
ヨーロッパから日本に向けてのフライト中、雲の中に入るため飛行機が揺れるとアナウンスするよう、パイロットの中西からCAに連絡が入る。CAを演じるめるること、生見愛瑠のアナウンスでシートベルトを確認する乗客たち。ところが、離陸前にはぬいぐるみを持ってはしゃいでいた女の子・ゆのちゃん(永尾柚乃)が母親の呼びかけに全く反応しない。顔色も悪く、脈も速くなっていた。パイロットの中西は地上からのオペレーションに指示を仰ぐも時間がかかる様子。CAたちが乗客たちの中から医師を探していると、医師の大野(王林)が名乗り出た。
即座に診察を始める大野医師。血圧は低下し、脈も弱まっていた。持病もなく、離陸前にも特に変わった様子はなかったという話を聞き、「起立性低血圧かも」と診断。立ち上がった時などに血圧が低下して脳への血液循環が減少してしまうこの症状は、いわゆる“立ちくらみ”の原因になる。しかしフライト中の飛行機内では、地上とは異なる気圧の低さや、いつもと違う環境が引き起こす緊張感などにより、重度の低血圧につながることがあるという。
このままでは心臓や脳に向かう血流が減少し、ショック状態に陥ってしまう。通常であれば点滴を打つことによって血流を増やし、血圧を正常に戻す処置を行うのだが、当時、機内には限られた医療用キットしかなく、点滴セットは搭載されていなかった(現在は用意されている)。機内にあったのはガーゼや包帯、テープ、使い捨てのメスや麻酔用の注射器など、切り傷ややけどなどに対応する応急処置に使えるものだけ。
この状況を見た医師は、ペットボトルの水と食塩で生理食塩水を作り、ゆのちゃんに注射することを考えた。しかし、雲の中に入って機体が揺れてしまうため、注射には大きなリスクが伴う。点滴にすることを考えたが、身体に送り込むためのチューブが無い。チューブさえあれば、ゆのちゃんの命を救うことができるという極限の状況に追い込まれた。
機内にあるもので点滴のチューブの代わりになるものが見当たらない中、CAの生見がひらめいたのが、非常用の酸素マスクについている細いチューブを使うという方法。マスクにつながっているチューブを適度な長さにカットし、ペットボトルに装着して注射針を付け、簡易的な点滴を作ることができた。医師が点滴を打つとゆのちゃんの血圧は徐々に上昇。危機的な状況を見事に“突破”することができた。
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