MAMA AWARDS完全レポートDay2（後編）　SEVENTEEN涙の大賞受賞　BTSやNewJeansは記録的受賞

2023.12.13 20:30

24年の伝統があるグローバルK-POPファンが最も注目する年末音楽授賞式『MAMA AWARDS』が、11月28日（火）～29日（水）の2日間、韓国の授賞式として初めて東京ドームで開催された。東京ドームを訪れた8万人の観客だけでなく全世界200余りの地域に生中継された。『MAMA AWARDS』は、一年間目覚ましい活躍を繰り広げたK-POPアーティストたちと全世界の多くのK-POPファンと共に作っていく授賞式。今年の『MAMA AWARDS』は無限の可能性を持つ、世界でたった一つの存在「私（I）」と「MAMA」が出会い、ポジティブなエネルギーを通じて完璧な「一つ（One）」になるという意味の「ONE I BORNONE I BORN」のコンセプトの下で進行された。entaxは、レッドカーペットと授賞式を現地で実際に取材。その様子をリポートする。この記事は2日目の後編。ZEROBASEONEのステージやBTS、大賞を受賞したSEVENTEENなどについてレポートする。

◇1日目（前編・後編）
◇2日目（前編）

ZEROBASEONE　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

■圧巻のCG演出で巨大な“腕”が登場　PARK GUN WOOKは衣装のチョーカーを…

男性新人賞を受賞したZEROBASEONEのステージの幕開けは、デビュー前のオーディション番組『BOYS PLANET』の映像が流れた。その後、幻想的な青と白のバラの中で、SUNG HAN BIN（ソン・ハンビン）がデビューアルバムのタイトル曲『In Bloom』のオルゴールバージョンに合わせてソロダンスを披露。1曲目『Take My Hand』は、きらびやかな授賞式らしい衣装でファンを魅了。所々に曲名の“Bloom”と、ファンネームである“ZEROSE（ゼローズ）”の“ROSE”を意識したバラの演出が見られた。2曲目『CRUSH』に入る前の演出では、MVを彷彿（ほうふつ）とさせる鎧（よろい）姿のZHANG HAO（ジャン・ハオ）が映像で登場。そこからCGで巨大な腕が登場し、手のひらの中に本物のZHANG HAOが登場するという豪快な演出がなされた。また、曲中にPARK GUN WOOK（パク・ゴヌク）がメインとなるシーンでは、首につけていたチョーカーを引きちぎる演出が見られ、ファンの中で話題となった。

■ルセラに(G)I-DLEは圧倒的な存在感　動画撮影OKの曲も

LE SSERAFIMのステージは、ダンスブレイクからスタート。大ヒット曲の特別バージョン『Eve, Psyche & The Bluebeard’s wife （MAMA ver.）』を披露した。圧倒的なカリスマ性あふれるダンスで観客を魅了した。LE SSERAFIMはこの日Favorite Dance Performance Female Group賞を受賞している。

この日、観客に動画撮影が許された(G)I-DLEの『Queencard （MAMA ver.）』。全員シルバーの迫力ある衣装で、登場から圧巻の存在感を見せた。歌詞の「I’m a Queencard」部分を観客と掛け合いするシーンや、ステージで一緒に写真撮影する場面もあり、会場との一体感を見せた魅力あるステージとなった。(G)I-DLEは、この日Favorite Global Performer Female Group賞を受賞している。

LE SSERAFIM　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

(G)I-DLE　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

■入隊を発表しているBTSは驚異的記録　「歴代最高の51冠」

RM・JIMIN・V・JUNG KOOKが兵役の義務を履行するため、陸軍の現役兵として入隊することを発表しているBTSは、ステージ出演はなかったものの、1日目に発表されたWorldwide Fans’ Choice賞、Worldwide Icon of the Year賞の他、2日目は、ソロ歌手としてJUNG KOOK、Agust D（SUGAのソロ名義）、JIMINがそれぞれ賞を受賞した。また、BTSは『The Planet（アニメ「BASTIONS」OST）』でBest OST賞を受賞。現地報道よると、BTSは歴代の同授賞式でこれまで51のトロフィーを獲得した。同授賞式で50冠を上回ったグループはBTSが初めてだという。

＜2日目に発表されたBTS　ソロでの受賞＞
◇JUNG KOOK（BTS）『Seven (feat. Latto) – Clean Ver.』
Best Dance Performance Male Solo
Best Collaboration賞

◇Agust D 『People Pt.2 （feat. IU）』
Best Rap & Hip Hop Performance賞

◇JIMIN （BTS）
Best Male Artist賞

■大賞2冠はNewJeans　女性グループ12年ぶりの受賞　Artist of the Year

最も活躍したK-POPアーティストに贈られるArtist of the Yearと、世界的に最も大きな愛を得た楽曲に贈られるSong of the yearをダブル受賞したのは昨年のデビュー以来、目覚ましい活躍を続けるNewJeans。現地報道によると、歴代の『MAMA AWARDS』で女性アイドルグループがArtist of the Yearを手にしたのは、2010年の2NE1、2011年の少女時代に続いて3組目。また、この賞を女性アイドルグループが手にしたのは12年ぶりだという。Song of the yearを受賞した楽曲『Ditto』は、パフォーマンスビデオがYouTubeで1億回を突破するなど、驚異的な記録を達成している。

2023 MAMA AWARDS　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

■ステージ大トリはセブチ観客全員を熱気の渦に　歌詞をMAMAver.にアレンジする演出も

最後のステージを飾ったのは、会場からの大歓声を浴びたSEVENTEEN。DJにふんしたHOSHI（ホシ）が「みなさん準備はできましたか？ファンのみなさん、歌手のみなさん立ちあがってください」と観客に手拍子を促して会場を盛り上げた。1曲目の『God of Music』では、収録されている11枚目のミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』の世界観に包まれた花やユニコーンがCGで表現され、エネルギーをたっぷり感じられる“祭り”のような曲に、よりインパクトを与えた演出となった。2曲目『Super』では、雰囲気がガラリと変わり炎に包まれた。THE8（ディエイト）の見せ場となるソロダンスブレイクで会場を魅了した。最後の歌詞を「この歌はMAMAのエンディング曲だ」と、MAMA仕様に置き換え、会場を圧倒的に盛り上げて幕を閉じた。

SEVENTEEN　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

■アルバム大賞『Album of the Year』はSEVENTEEN 「指摘をよく受けたグループだった」

今年最も優れたアルバムに贈られる大賞Album of the Yearを受賞したのは、SEVENTEEN。他にBest Male Group賞などを受賞、5冠を達成した。SEVENTEENは、先月発売した11枚目のミニアルバム『SEVENTEENTH HEAVEN』で、K-POP歌手として初めて初動売上500万枚を超える驚異的な記録を達成。日本では年末の紅白歌合戦への初出場が決定していて、グローバルな活躍をみせている。一方でBest Male Group受賞の際、MINGYU（ミンギュ）の最後のお辞儀がマイクを避けるため斜めになり、“変わった角度のお辞儀”になったことがファンの中で話題に。その後、メンバーらも“変わった角度のお辞儀”を真似するイジリを見せるなど、“面白い”を全力で楽しむのもSEVENTEENの魅力だ。Album of the Yearをプレゼンターとして発表したのは、レッドカーペットで「SEVENTEENが好き」だと告白していた、オム·ジョンファ。名前が呼ばれた瞬間、SEVENTEENのメンバーは円陣を組んで喜びを分かち合った。そして、ファンを驚かせたのは、ケガで活動を休止している統括リーダーのS.COUPS（エスクプス）が登場したことだ。S.COUPSは白のタートルネックと黒のコートで登場。受賞の喜びを伝えた。

SAMSUNG Galaxy Album of the Year_SEVENTEEN　©CJ ENM Co., Ltd, All Rights Reserved

S.COUPS（エスクプス）
「僕たちがSEVENTEENという名前でアイドル活動をしながら、果たしてこの賞を一回でも受けることが出できるかと何度も考えていました。このようにCARAT（カラット、ファンの呼称）のみなさんがこの賞を受賞しました。歌手活動をしながら一度受賞できるかどうかという賞を受けることができました」

HOSHI（ホシ）
「2015年にデビューしたんですけど、その年に初めてMAMAに出演しましたが、その時は賞を受けずに帰りました。でも、そこから9年で、このアルバム賞を受賞することができて本当にうれしく、CARATの皆さんに栄光を与えたいです」

JEONGHAN（ジョンハン）
JEONGHANは日本語でコメントした。「みなさん本当にありがとうございます。毎回授賞式で賞をいただく度に、本当に信じられない気持ちになります。とっても幸せですね！！SEVENTEENがつらかった時にCARATの皆さんの応援してくれた言葉が、本当に、ぎゅー！！力になりました。CARATのみなさんと一緒に今まで積み重ねた努力が実ったと思います。本当にありがとうございます。全部CARATのみなさんのお陰です。この日をCARATのみなさんにささげたいと思います」

WOOZI（ウジ）
複数のアルバムでプロデューサーを務めたWOOZI（ウジ）は、言葉を詰まらせながら感謝を伝えた。「僕たちSEVENTEENは、本当に・・・ここまでくるのに本当に時間がかかったので、不思議な気分です。僕たちはスタートから、指摘をよく受けたグループでした。人数が多すぎるからダメだと、目の前でよく指摘されました。SEVENTEENという名前で音楽を作ってきて10年が経ち、長くかかりましたが、このような瞬間をいただくことができました」「約束します。最後まで一生懸命、もっと良い音楽を皆さんにプレゼントする素晴らしいチームになります」

SEUNGKWAN（スングァン）
「一言だけ良いですか。大賞をいただいたのは初めてなので」と前置きして話した。「今日MAMAのステージ準備しながら、多くのアーティストの皆さんのステージ見ながら、リスペクトするほど素敵なパフォーマンスを見せていただいて感謝しています。今日、賞を受賞したチーム、そうじゃないチーム、ここにいる全てのアーティストの皆さんが本当に素敵だとお伝えしたいです。この職業は簡単なものじゃないですけど、お互い一緒に、応援しながら活動できたらよいと思います」「この言葉を伝えて良いかわかりませんが…」涙をこらえ、言葉を詰まらせながら続けた。「僕らのチームを誰よりも愛して応援してくれた、僕の友人・ムンビンへありがとうと伝えたいです」今年、突然この世を去った、ASTRO（アストロ）メンバーのMOON BIN(ムンビン)さんへの思いを伝え、会場からは拍手が鳴り響いた。

最後に、S.COUPSが「全世界のK-POPファンの皆さんの幸せをお祈りします」と締めくくり、全員で改めて円陣を組み、大賞受賞の喜びを分かち合った。

◇SEVENTEEN　5冠
Worldwide Fans’ Choice
Bibigo Culture ＆ Style Award
Best Dance Performance Male Group
Best Male Group
SAMSUNG Galaxy Album of the Year