アニメ『葬送のフリーレン』第7話 “言葉”を操る魔族たちに悲鳴の嵐 「狡猾(こうかつ)すぎる」

2023.10.27 18:00

ついに新章『アウラ編』がスタートしたアニメ『葬送のフリーレン』。10月20日の第7話『おとぎ話のようなもの』では、人間と和平を結ばんとする『魔族』たちとの邂逅(かいこう)が描かれた。対話によって歩み寄ろうとする魔族に人間たちが心を許していく中、その真の狙いに気づいた視聴者からは多くの悲鳴が上がることとなった。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆人間と魔族が共存する街

勇者ヒンメルの死去から28年後、『魂の眠る地(オレオール)』を目指し旅を続けていたフリーレン、フェルン、シュタルク。3人は道中訪れたとある街の様子に違和感を覚える。一見すると平和的な雰囲気だが、やたらと衛兵の数が多い。

すると突然フリーレンが歩みを止め、魔法のつえを構えた。「街中です」とささやくフェルンをよそに、フリーレンは一点を見つめている。その先に現れたのは人間のような容姿でありながら2本の角を生やす『魔族』。フリーレンは経験から知っていた。魔族とは人間を襲う敵であると。

しかし周囲の衛兵たちが捕り押さえたのは『フリーレン』だった。状況をうまく飲み込めない3人を置き去りにするかのように、先ほどの『魔族』が1人の『人間』と会話を始める。この街を治めるグラナト伯爵だ。「あなたの差し金ですか」と問う魔族に、伯爵は返す。「リュグナー殿、確かにワシはお前たちを憎んでいる。だが、街中で堂々と和睦の使者を手にかけるほど…」。

この街は、人間と魔族がまさかの和平を結ぼうとしている最中(さなか)だった。

衛兵に捕らえられたフリーレン 視線の先には魔族が…

◆魔族が“言葉”を使う理由

地下牢(ちかろう)へ収容されてしまったフリーレンは、その後情報を集めてきたフェルンたちから『和平』に至るまでの経緯を知る。そのきっかけは、かつて勇者ヒンメル一行との戦いで消息不明となっていた大魔族『断頭台のアウラ』の“復活”だった。『七崩賢(しちほうけん)』とも呼ばれる実力者のアウラは28年前に力を取り戻し、この街と交戦を始めた。だがある日、自ら和睦を申し入れたという。

しかし事情を知った上でフリーレンは、使者を受け入れた街の判断を誤りだったと断ずる。シュタルクが「言葉があるんだ。話し合いで解決できるなら…」と反論すると、フリーレンはある質問を2人に投げかけた。「魔族は人喰(く)いの化け物だ。そいつらが人類と同じ言葉を使う理由を考えたことはある?」。

フリーレンは思い出していた。かつて勇者一行の旅で出会った、ある子どもの魔族のことを。大人しそうな風貌をしながら、村の子どもを“食べた罪”で罰せられようという瞬間に「痛いよ…お母さん…」とつぶやいたことを。同情した村人たちにより見逃され、同じ村で暮らすようになったその小さな魔族が、また人の命を奪ったことを…。

フリーレンは経験で知っていた。子育ての習慣がなく長い時間を孤独に暮らす魔族には『家族』の概念がないことを。2度目のトドメをさす瞬間、その小さな魔族はまた「お母さん…」とつぶやく。その“言葉”が、人間の同情を誘う「まるで魔法のようなものだ」と言って。

フリーレンの回想シーン 子どもの魔族も“言葉”を操る

◆魔族の恐ろしさにネットでは悲鳴の嵐

かつての子ども魔族と同じように、リュグナーもまた、“言葉”でこの街を操っていた。対話によって和平を進めることで街の『防護結界』を解除させ、最後にはアウラの軍勢で攻め落とす狙いなのだ。

魔族の恐ろしさを垣間見るシーンが続いた、この第7話。視聴者からは「狡猾(こうかつ)な魔族でゾッとする」など、その卑劣な手段に多くの悲鳴が上がるとともに、「1回は信じてしまいそう…」と、魔族たちの力の大きさを実感する声も見られた。

そんな魔族たちとの直接対決が、10月27日(金)よる11時から放送予定の第8話でいよいよ描かれる。物語のタイトルは、作品名と同じ『葬送のフリーレン』。「アウラよりも強い」と話す、フリーレンの実力はいかに…。

写真提供:©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会

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