中田敦彦「本当に言ってはいけないことを言う性(さが)に生まれている」行き過ぎた成田悠輔への“警告方法”を提案

2023.9.21 18:00

経済学者・成田悠輔が番組MCをつとめる『夜明け前のPLAYERS』。ゲストはYouTubeを主戦場としてサバイバルしてきたお笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦。成田は「気になる点が2つある」と劇的な変化をし続けるメディアの“現在”について、疑問を投げかけた。

■芸能界も“複業”時代「売れてる、売れてないが見えにくい」

エンターテインメントの巨大なプラットフォームがネット上に現れ、プレイヤーたちが自由に発信できるようになった。その結果として誰でも参入しやすくなり、「プラットフォーマーは潤う。それからごく少数の超トップスターはすごいもうかる。だけどほとんどの人はそれで生計を立てたり、そこそこ稼ぐみたいなことが難しくなってるんじゃないか」と、成田は問題提起した。

これに対して中田は、最近のお笑い業界では“全く逆の現象”が聞かれると反論。「(もともと)序列がすごいあって、売れてる売れてないとかっていうのは(収入の格差として)結構目に見えてたんですけど、テレビ出てないよねっていう若手芸人が配信ライブとか、自分のSNSとかで稼いでるから、見えなくなってるんだと思うんですよ」と解説する。

TikTokライブなどの新しいプラットフォームが現れれば、ギフト送金や投げ銭などを通じて、普通の人でもかなりの収入を得ている可能性が高い。アーカイブも残らないので、多分誰も知り得ない。いわゆる複数の業と書く“複業”が当たり前となり、「若い人もシビアですから、お金を作れるところにすぐ飛び移るっていう感覚なのかな」と、若手芸人の傾向を中田は分析した。

■中田のYouTubeチャンネルがジャーナリズムの代替手段に?

さらに成田の問題提起は続く。マスメディアの収益性や既得権益が減少し、貧しくなっていく日本の報道機関を憂い、このままジャーナリズムの機能を維持することはできるのだろうかと、懸念を示した。

中田は、世界的なプラットフォームが日本のメディアに侵食していく流れを止められないと見なし「もうすでに動画メディアはそうなってるじゃないですか。YouTubeという海外資本に支えられてるし、TikTokもそうだから」と現実を直視した。

成田もプラットフォームが、外資にほぼ支配されている状況を認識した上で、日本資本のメディアによるジャーナリズムとして、中田のYouTubeチャンネルがその代替手段になるのではないかと活路を求めた。扱いに慎重になる時事ネタとあえて向き合い、中途半端な報道機関よりもダイレクトに取り組んでいる、と成田はとらえていたからだ。「中田さんは(ジャーナリズムの役割を)もうすでに果たしてしまってるんじゃないか」と水を向ける。

すると中田は「あんまりジャーナリズムを出しすぎると、歴史上、生死に関わるから、私はいつでも取り下げたいと思ってるんですよ(笑)」 とかわし、「本当にバカなんだと思いますよ」と続けた。シンガポールに拠点を移したことで身の安全を確保する先見性を称えると「海外拠点なんて薄い薄い衣ですから、ティッシュ1枚みたいなもんですから」と一蹴した。

■“似たもの同士”中田から成田への警告

「時には命に関わることもある」と、ジャーナリストの職務が危険と隣り合わせであると話す成田。それには「一定の距離は保ちたい」と中田は冷静に返しつつも「真実って面白いんですよ」とストレートに興味を示した。しかし、ボーダーラインが曖昧で、前例のない領域を前に「踏み込んだらダメって逆に言っといてほしい」と不安も同時に感じていた。

中田の姿勢について「僕は拝見していて、中田さんがこのままだんだんマヒしていって(ボーダーラインを越えて)討ち死にするんじゃないかって、すごい期待してるんですよ」 と、ブラックジョークを放つ成田。中田は「人の死を期待しちゃいけないんですよ。公衆の面前で(笑)」と軽妙に返しながらも、それ以上進んではまずいと思ったら「警告してほしい」と頼んだ。そして成田も同じリスクを抱えていると、今度は逆に中田が警告する展開に。

成田の印象について「本当に言ってはいけないことを言う性(さが)に生まれている、全く違う場所のちょっと似た人かなって私は親近感を持っている」と語った中田。さらに「成田さんが私を見る時、私も成田さんを見ている」と、意味深な言葉でお互いの命を慮った。

そして成田への注意を促す合図として「私が動画で成田さんのメガネをかけた時は、成田さんへの警告だと思います。成田さんストップです」と、ユーモアたっぷりの警告方法を提案すると現場のスタッフからも笑い声が。それを受けて成田は「その日が来ないことをお互い(願って)いつまでもホワイトでクリーンな存在で居続けられたらと思います」 と、後味よくトークを締めた。

『夜明け前のPLAYERS』は公式YouTubeで配信中。ノーカット版は公式HPで配信している。

『夜明け前のPLAYERS』
公式HP:PLAY VIDEO STORES
公式YouTubeはこちら

写真提供:(C)日テレ

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