ドラマ『MALICE』描きたいテーマは“生身の人間の葛藤”　佐藤隆太「父親として役の“詰めの甘さ”に人間臭さを感じた」

9月14日(木)19時より第1話が配信される、U-NEXT 制作ドラマ『MALICE（マリス）』の主演俳優、林遣都、高梨臨、佐藤隆太の3人が会見に登場し、作品の見どころについて語った。

『MALICE』は、とある大学の事務局長が殺害された事件の担当所轄刑事と、殺人の容疑を掛けられた女性、そしてスクープを狙う雑誌記者が、“真犯人”を追い詰めていく、今までにないヒューマンサスペンスドラマだという。

トリプル主演となる3人の役どころは、正義感の強い刑事・星野尚人役を林遣都、潔白を証明すべく事件に向き合う容疑者・谷村夏帆役を高梨臨、スクープを狙う週刊誌記者・丸山奏太役を佐藤隆太がそれぞれ演じている。

第1話は『刑事』、第2話は『容疑者』、第3話は『記者』と、エピソードごとに視点が切り替わり、三者三様の視点で事件の裏に潜む『MALICE=悪意、敵意、恨み』に迫り、真相を暴いていく完全オリジナル・ストーリーだ。

◾️それぞれの視点で事件の真相に迫る

3人がメインキャラクターとして登場し、各話ごとに1人ずつフォーカスが当たる人物が変わっていくというのが特徴的な今回の作品。トリプル主演の3人はオファーを受けた時の感想について次のように語った。

佐藤　主人公1人の目線を主軸に物語が繰り広げられていく作品は多いですが、この作品は3人の目線を軸に進むので、それぞれの周りにいる人間にもフォーカスが当たり、物語をより広い視点で、また違った角度からの発見や気づきが出てくるから、見ていてすごく納得感というか、見応えが感じられると思います。

林　作品の企画書を見せて頂いて、すごくテーマに惹（ひ）かれました。3人の視点からという手法を使いながら、弱い立場の人に寄り添う作品。たくさんの人が共感できる作品なんじゃないかなと感じました。楽しみにしていてください。

高梨　3つの視点で描かれるドラマということで、すごく興味深いなと思いながら、台本を読み進めていて楽しくストーリーを読めました。一人一人の視点で見えるのが、このドラマの面白さかなと思いました。

◾️描きたかったのは“葛藤”と“人間臭さ”

ドラマ『MALICE』では、刑事や週刊誌の記者など登場人物たちの仕事の面だけでなく、プライベートな部分にも焦点をあて、きれい事だけでは生きていけない現実世界を生きるリアルな本音を浮き彫りに。ずばり描きたいテーマは“生身の人間の葛藤”だという。

それぞれの役柄のどんな部分に“人間臭さ“を感じたかと聞かれた3人は…

林　星野はすごく情熱や志を持って、刑事という道を選び、警察という組織の中でいろんなものを見てきて、自分の思い描いていたものと違ったり、理想と現実のギャップだったりと、自分の掲げていた信念とか正義感、職業に対する何か“誇り”みたいなものが、 “必要じゃないこと”を多く経験して、自分の感情など、いろんなものを、ふさぎ込んだ状態から1話が始まるんですけど。

それってどの職業のどの立場でもありうることかなと感じていて、その何か“諦めてしまっているところに今いる”というところで人間臭さを感じました。

高梨　容疑者として夏帆が世間の目にさらされて、本当に周りの人間が言いたい放題言って、そのニュースの表面だけを聞いて悪意を向けられたり、言うことがまたころっと変わったり、なんかすごく人間の滑稽さというか、そういうものをすごく感じながら演じていました。

◾️同じ“父親”として、役の詰めの甘さに人間臭さを感じた

現在3児の父親である佐藤隆太。今作で演じた週刊誌記者の丸山もプライベートでは娘の親権を争う父親という側面を持っている。佐藤はそんな丸山を演じていて「同じ父親として、それにしてもちょっと詰めが甘いんじゃないかとか、もうちょっとちゃんとしようよ！　みたいなことが、ところどころ出てくるんですよね（笑）」と語り、場を盛り上げていた。
一方で、そんな丸山の不器用さに人間臭さを感じたという。

佐藤　やっぱり人間ってそうだよなっていうか、自分が得意なところもあれば不得意なところもある。気持ちは誰よりも持っているけど、不器用さもあったりと、逆にそういう彼に対してのツッコミどころが魅力であり、演じるにあたって、やりがいを感じられるところです。3人にフォーカスをじっくり当ててくれる分、こぼれてくるんですよね。そこがこの作品の魅力の一つでもあるのかなと思います。

U-NEXT 制作ドラマ『MALICE』
配信開始：2023年9月14日(木)19時～
配信形態：見放題
主演：林遣都、高梨臨、佐藤隆太
番組公式X（旧ツイッター）：@MALICE_UNEXT