乃木坂46アンダーライブリポ① 初のWセンター、5期生参加「私たちは、新しいアンダーライブを作ります。だから、ついてきてください!」
2023.5.4 12:00乃木坂46「32ndSG アンダーライブ」の最終公演が4月26(水)、27日(木)の2日間にわたって東京ガーデンシアターで開催された。このライブは32ndシングル『人は夢を二度見る』のアンダー楽曲『さざ波は戻らない』参加メンバーが出演。4月5日の東京公演を皮切りに、大阪、愛知の3都市4会場を回り(全8公演)、最終公演の27日はインターネットの生配信も行われた。entax取材班は千秋楽のライブの模様を独自にリポートする。
■私たちの覚悟と情熱を、最後まで見届けてください
1期生と2期生が卒業して以降、初めて3〜5期生のみで行われる新体制のアンダーライブ。ダブルセンターの伊藤理々杏&林瑠奈を中心に、これがアンダーライブ初参加となる5期生を迎えた総勢15人(休演中の中村麗乃、岡本姫奈を除く)体制で行われた。
開演時間の18時30分、ファンの熱いコールの中、3期生(伊藤理々杏、阪口珠美、佐藤楓、向井葉月、吉田綾乃クリスティー)による『新しい世界』がスタート。青空を背景に、さわやかな歌声を響かせる。伊藤は「この曲は、私たちが初めてアンダーに参加した曲です。その時は、1期生、2期生、3期生でしたが、今は3期生、4期生、5期生となりました。私たちは、新しいアンダーライブを作ります。だから、ついてきてください!」とライブ冒頭に力強く宣言した。
ギターの音が流れ赤い照明が点滅して、会場の雰囲気が一変する。アンダー楽曲『マシンガンレイン』を4期生(北川悠理、黒見明香、清宮レイ、林瑠奈、矢久保美緒)が激しくパフォーマンスする。
「4期生がはじめてアンダーに参加したのが、この楽曲です。新たな光を放ち始めた4期生の勢いは、アンダーライブではとどまることはありません。私たちの覚悟と情熱、皆さん最後まで見届けてください!」と3期生の熱意を引き継いで、林が客席に呼びかける。
そして今回、初参加となる5期生(池田瑛紗、小川彩、奥田いろは、冨里奈央、中西アルノ)がアンダー楽曲の原点「左胸の勇気」を歌唱。
「グループの最新のアンダー楽曲を披露できること、今日、アンダーライブにステージに立てることを、本当にうれしく思っています! 5期生にしか出せない何かがあると信じて、今日この場に、すべてを出し切りたいと思います。皆さん、よろしくお願いします!」と池田は挨拶。初々しくかわいらしいダンスを見せて、フレッシュな空気になったところで、3期、4期も加わり、ステージに全員せいぞろいした。
■先輩の渾身のパフォーマンスに「いくぞー!」という気持ちに
今回のライブは伊藤と林がダブルセンターを務め、伊藤が率いる青組と、林が率いる赤組に分かれて楽曲を披露していった。
伊藤、黒見、佐藤、冨里、中西、矢久保、吉田というメンバーの青組は『音が出ないギター』『命は美しい』と立て続けに歌う。ロックで骨太の楽曲『音が出ないギター』では、伊藤が体中の力を出し切るようなロングトーンを響かせて、会場を圧倒する。
一方で林、池田、小川、北川、阪口、清宮、向井、吉田がメンバーの紅組は、センターの林が中心になり、『ショパンの嘘つき』と『ごめんねFingers crossed』を8人で表現していく。赤い花で飾られたマイクスタンドを手に、林は『ショパンの嘘つき』の世界に入り込み、切なく歌い上げていった。さらに『ありがちな恋愛』で2チームが合流し、迫力のステージを繰り広げる。
熱のこもったチームパートが終わり、感想を求められた伊藤チームの中西は興奮した様子で語る。
「理々杏チームは、まず音が出ないギターが理々杏さんの独唱から始まるわけじゃないですか。今日はあの一番最後の、<アンプをきられたーーー>の伸びが、やっぱり千秋楽っていうだけあって、めっちゃ気合入っていたので、『いくぞー!』という気持ちになりました」
林チームの向井は「理々杏チームもすごく1つでまとまっていて、それもかっこいいんですけど、私たちは林の歌声に、それぞれの個性がある、空気感があるので、その空気感を一人ひとりが、林にパワーを送って、すごく素敵な林の歌声がこの会場に響いたかな、と思って。本当にこのチームでよかったな、と思います」と、後輩の林を盛り立てた。
■「今回のツアーに参加できて、人生の中で誇りだなと思います」
今回のライブは、去年、乃木坂46の一員となり、アンダーライブ初参加の5期生が、先輩たちとの絆を徐々に深めていった機会にもなった。
3期の北川はライブの感想を語る中で、「私、今回のツアーで5期生のみんなと仲良くなれたな、と思っていて」と言及。5期の冨里にニックネームをつけてもらおうという流れになり、冨里は「悠理さんは私が飼っているハムスターに似ているので、ゆりハムとか」と無邪気に答えた。
思わずどよめく会場に北川は「いいの?」と確認し、冨里が「はい」と答えると、「私、“悠理ちゃん”しかついたことがなかったから。ゆりハム、ありがとう」と非常に気に入った様子。 メンバーから「呼んでみようよ」という提案があって、オーディエンスが「ゆりハムー!!」と一斉に叫ぶと、北川は納得した表情を見せて、「なんかすごくうれしい気持ちになりました。ありがとうございます」と締めくくった。
5期生側からは池田が、去年の今日が、初めてファンの前に立った第1回お見立て会の日だったことに触れ、「すごいたくさんの経験をして、こんなに先輩方とすごい距離を縮められたり、乃木坂のことが今までより、もっともっと好きになって。今回のツアーに参加できて、本当に自分の人生の中で、誇りだな、って思っています」と乃木坂46への愛を語る。
すると吉田が池田に、「ブログにあやてぃんさんって、呼びたいですって書いてあったじゃん許可はいらないから。呼んでほしい」とお願いする。
池田は「今まで吉田さんはどの名前をお呼びしていいか分からず、5期生の中では吉田さんって呼ばせていただいていたんですね。だけど愛知公演あたりで、『吉田さんって呼ばれたくないな』と誰かとお話しているの耳にして以来、5期生で、なんてお呼びしようと言っていたんです」とその背景を説明。「私が困らせちゃったのか」と反省する吉田に、「でも、すごく呼びたかったんです。今回、きっかけをいただいて。ぜひ“あやてぃんさん”ってお呼びしたいです」と、池田は笑顔を見せた。
■自分の未熟さを感じる一方、皆さんの優しさ、温かさ、心の強さを感じた
このライブでWセンター、座長を務めた林は、初の経験に重圧を感じたことも正直に伝える。
「全8公演、ここまで、私は初めてメンバーの先頭に立つメンバーというポジションでライブを重ねてきました。自分の未熟さを感じて、でも、それと同時にメンバーからの温かさだったり、スタッフさん、そしてファンの皆さんの優しさ、心の強さを、より実感した日々でもあります。本当にいつもありがとうございます」
またもう1人のWセンター伊藤は、アンコール後「本当に今回ツアーをさせてもらって。しかもこんな大きな会場で。本当にこんなにたくさんの方に来ていただけて、すごくうれしかったです。今回は5期生ちゃんたちが初めて参加ということで、前よりも本当に距離が縮まって、すごくみんなと仲良くなれて、うれしくて。あ、4期ちゃんも!」と元気いっぱいの声で、ライブの手ごたえを語った。
「本当に私は楽しかったですけれど、メンバーのみんな、楽しかったですかー!? ファンの皆さん、楽しかったですかー!?」と問いかけると、客席からも大声援が巻き起こり、それに対して伊藤は「ありがとうございます。それが聴けて、本当に何よりです!」とうれしそうな顔を見せた。ラストは『乃木坂の詩』で、会場はピンクのペンライトの光に包まれる。
アンコールが終わっても、ファンは声援を送り続ける。その熱意に応えて、メンバーは再びステージに登場。「Wアンコールありがとうございます。皆さんの声がすごく聴こえてきて、出てきちゃいました」と、特別に『ロマンスのスタート』をプレゼントした。
今回のアンダーライブは3、4、5期生による、新しい乃木坂が始まったことを印象づけ、さらにメンバーが皆、頼もしいパフォーマンスを見せて、未来がより楽しみになる公演となった。
(ライブリポ②はこちら)
【乃木坂46「32ndSG アンダーライブ」とは】
32ndシングル『人は夢を二度見る』のアンダー楽曲『さざ波は戻らない』参加メンバーによるライブ。4月5日のTOKYO DOME CITY HALLからスタートし、東京、大阪、愛知の3都市4会場で全8公演を実施。3期生の伊藤理々杏、阪口珠美、佐藤楓、向井葉月、吉田綾乃クリスティー、4期生の北川悠理、黒見明香、清宮レイ、林瑠奈、矢久保美緒、5期生の池田瑛紗、小川彩、奥田いろは、冨里奈央、中西アルノの計15人という新体制で行われた(休演中の中村麗乃、岡本姫奈を除く)。