名バイプレーヤー・小日向文世 いぶし銀の演技力で脱炭素を後押し

2022.10.5 19:00

年間約336億トン。
これは2019年に世界で排出された二酸化炭素の量だ。(環境省作成資料より)

この記事で社会科のお勉強をさせるつもりは毛頭ないが、どうか1分間だけお付き合いいただきたい。

世の中が便利になるにつれ、二酸化炭素排出量と森林や海洋植物による吸収量とのバランスが崩れ、深刻な温暖化の原因になっているとされる。国立環境研究所によると、吸収されずに残る二酸化炭素はおよそ半分。それが地球に悪さをしている。

世界中で脱炭素の動きが加速する中、日本政府も2050年をめどに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすると表明。単純に排出量をゼロにすることは極めて難しく、達成しようとすると人間社会の営みが滞ってしまう。

そこで大手ハウスメーカーが新たな取り組みを打ち出した。
それが“森林の若返り”だ。
日本の森林は高齢化で二酸化炭素の吸収量が低下しているため、あえて伐採して植林し直すことで吸収量をアップさせようというもの。人の努力では削減しきれない分の二酸化炭素を森林の力を借りて実質的にゼロにする。つまり、カーボンニュートラルだ。
伐採した木は建築や家具に利用し続けることで、人と森林が持続的に共生できるサイクルを作る。

森と人を演じる板垣李光人と小日向文世

この取り組みを描いたCMでは、若手俳優・板垣李光人が森役、名バイプレーヤーの小日向文世が人間役を演じている。神秘的な森の中で出会う2人。
板垣の「人間はこれからも二酸化炭素を出し続けたいのかと思ったよ」という皮肉混じりの問いかけに、人間役の小日向文世は、バツが悪そうにこうつぶやく。「まいったな……」と。
自然を破壊し、地球を危機にさらしてきた人間が、再び自然の力を借りようとしている状況を的確に表現した実に深い一言だ。
そして手を取り合って歩んでいく2人。人と森の共生を表現するストーリーとなっている。

これを最後まで読んでいただいたあなたが脱炭素社会の実現に向けて取り組むきっかけとなることを願っている。

住友林業新CM『Good NeighborWood 森と人は、良き隣人になろう。』共生篇 は現在放映中。

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