明日海りお単独取材 因幡由衣が無事でいられるか私も心配
2023.2.25 12:00日本テレビ系で毎週土曜よる10時から放送のドラマ『大病院占拠』。現在6話まで放送されたが、人間関係や登場人物それぞれの背景から目が離せない展開になっている。
entax取材班は、このドラマに報道系動画配信者・因幡由衣として出演している明日海りおに独自取材を敢行。今後の見どころや、役づくりについて話を聞いた。鬼たちに捕らわれた因幡由衣はどうなるのか……?
(前後編の後編/前編はこちら)
因幡由衣(いなばゆい)
報道系動画を配信する「イナバウアーチャンネル」を運営し、登録者数が250万人を超える人気動画配信者。活動名はイナバウアー由衣。元新聞記者だが、独自の取材や一般市民からの情報・内部告発などを元に、マスコミが報道しないような「真実」を配信するのが自分の務めだと思っている。
■きっと彼女は「何も逃すまい」と思って行動している
――ドラマは6話が放送され、いよいよ後半戦です。
明日海 因幡由衣としては、6話で青鬼さんとコラボ配信ということで、私自身はいつ命が奪われてもおかしくない状況だったので、ドキドキでした。因幡自身も過去に起きた出来事を思い返したり、自分の信念とはというものを、青鬼と話す中で再び掘り起こされて決意を新たにする。また一つ意思が芽生えたところでもあります。今後捕らえられながらも、まだ罪が残っていると言われたので、それって何なんだろう、というところも気になります。
この事件がこれからどう発展し収束していくのか。そしてこの事件をまたどこかで発信できるチャンスがあるのではないか、自分にできることがあるのではないかと探りながら、きっと彼女は「何も逃すまい」と思って行動しているんだと思うので、そのあたりも良かったら注目していただけたらと思います。
――青鬼に銃を向けられていましたよね。
明日海 ね。死にませんように!
■菊池風磨の演技に触発されて熱量が上がっていく
――6話では青鬼役の菊池風磨さんと共演してみてどんな方でしたか?
明日海 スイッチのオンオフの切り替えがすごく上手な方だな、と思います。テストでもお芝居をしますが、回数を重ねるごとにエネルギーの当て方みたいなものが潔くて素敵で、それに触発されてこちらもどんどん熱量が上がっていくようなやり取りが、演じていて楽しくて勉強させていただいたと思います。
■リュックの中身で裕子先生を助けられたんじゃないか?
――記者役として演じている因幡由衣のリュックにはどんなものが入っているのですか?
明日海 舞台の上やアンサンブルで今まで(記者役を)やってきたイメージですと、時代が古ければ手帳にペン、最近だとボイスレコーダーだと思うのですが、それがゴープロになって自撮りしたり、いつでも配信できるセットを持っていたり、バールや電波妨害装置など何でもある。エンターテインメント性のある動画配信者だなと思います。
だから、5話の薬品庫での裕子先生との共演シーンで先生が両手を結束バンドで縛られていたところは、何とかなったんじゃないかって(笑)。何とかできたはずと。でも、まだまだこれから役に立つものが入っているかもしれないです。(鬼たちに)取り上げられていなかったら!
■記者としての正義感と動画配信者としての意識、その塩梅に悩んだ
――因幡由衣は元新聞記者で、いまやネットでしか真実を報道できないという信念があるようです。そのあたりの背景についてはどんな気持ちで演じていらっしゃいますか?
明日海 きっと因幡さん自身は、真実をゆがめることなく、偽ることなく伝えることが自分の信念で正義だというのがある。だからこそ、新聞記者をしていた頃に圧力をかけられた、ということがあって、今に至っている。でも動画配信者になると登録してくれている人がいて、それがどんどん増えていき、それを減らさないためにはどんどん新しい情報を提供していかなくてはいけない。そしてまた登録者が増えていくと、「求められている感」が芽生えてきていると思うんです。そうなると、よりバズるわかりやすいネタ、みんなが気になるものを集めなければ、いい画(え)を撮らなければ、そういう意識もかなり芽生えていると思うんです。だから、その塩梅をどうしようかな、と悩んだところはありました。
彼女自身にもその自覚はあると思いますし、悪気はないけれども、そこを青鬼さんに突かれてしまったし、青鬼が突きたいポイントでもあるので、そのあたりをどのような塩梅で演じたらいいのかな、というのは難しかったですし、こだわりながらやったところはありますね。
■今後の因幡由衣は無事でいられるのか?
――普段はこうして取材される側だと思うのですが、取材する側の動画配信など参考にされたりしたのでしょうか?
明日海 そうですね。私も普段からYouTubeをけっこう見ますし、今回の役柄が決まってさらにいろんな人のYouTubeを見たりもしました。でもあんまり節回しがついておもしろくなるよりは、(ドラマでは)事件が起こっているわけなので、作品のテンポや緊迫感に合うようなつくりでいいんじゃないかな、と思ってやっています。
――ニュースとして伝えることを優先されているんですね。
明日海 そうです。報道系の動画配信者ということで。
――今後の因幡由衣にも大注目ですね。
明日海 わりとフットワークが軽くて行動力があるタイプなので、無事でいられるのか、鬼の逆鱗に触れずに切り抜けられるのか、私も心配しつつ楽しみにしています。
【明日海りおProfile】
1985年6月26日生まれ。静岡県出身。元宝塚歌劇団花組トップスター。2019年に退団後、NHK連続テレビ小説『おちょやん』(2020年)や日テレ系ドラマ『コントが始まる』(2021年)、舞台『ガイズ&ドールズ』(2022年)などに出演。現在日テレ系ドラマ『大病院占拠』に因幡由衣役で出演中。5月には舞台『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン-WAR PAINT-』が控えている。
『大病院占拠』毎週土曜よる10時〜放送中
『大病院占拠』 #07 あらすじ
<見どころ>
武蔵(櫻井翔)は爆弾が仕掛けられた横浜北署の取調室で、界星堂病院の院長・播磨(津田寛治)を取り調べる。1時間以内に全てを自供しなければ木っ端みじんになってしまうが、播磨はすっかり恐怖に震え、まともに話ができる状態ではない。ホテルオシマで死亡していた3人の死因を、播磨はなぜ隠蔽したのか…!?
病院では、院内にSISが侵入したことを知った鬼たちが総力を挙げてSISの排除に動き出す!一方、シェルター内の裕子(比嘉愛未)たちは、外部との通信を断たれ不安に襲われる中、モニターに「ある表記」を見つける。播磨が報復を恐れて一向に口を割らないため、このままではらちが明かないと焦る武蔵は爆弾解除の方法を考え始めるが、一体どうすれば…。そんな中、県警本部長の備前(渡部篤郎)が記者会見に向けて動き出す。そして、籠城を続ける鬼たちを深い悲しみが襲う――!!更に、人質内にも「鬼」がいる!?