木村多江「幸せになっちゃいけない…」父の死で抱いた自責の念に苦しみ続けた20代の葛藤を明かす

2024.8.19 10:30
木村多江

俳優の木村多江(53)が8月18日放送の『おしゃれクリップ』に出演。役者として歩みはじめたばかりの20代での苦労と努力の日々を語った。

厳格だったという木村の父は「門限守らないと玄関で仁王立ち」しているまさに“昭和のお父さん”。そんな父を説得し、高校卒業後にミュージカルの専門学校へ進学した木村。父は木村が俳優として活動していくことに反対だったようで、木村の舞台を観劇しても感想などを口にすることはなかったそうだ。それでも専門学校を卒業し、役者として歩み出した木村だったが、その矢先に父が突然他界してしまう。

このことについて木村は「後から考えると、ストレスをかけていたのは自分だったんだ」と自責の念に駆られ、「父の死から立ち直るまで10年かかって苦しみましたね」と振り返った。続けて「すごく2人(父と母)は仲良しだったから、母を1人にしてしまって寂しい思いをさせてしまった、母を傷つけてしまったということも私の心の傷になっていて…」と、残された母への思いも口にした。

その後、一人暮らしを始めた木村だったが、自分の芝居に納得のいかない日々が続き「常にモヤモヤモヤモヤ…」していたという。ここで番組MCの山崎育三郎から「その時の目標というか向かっているのはどこだったんですか?」と尋ねられた木村は「良い役者になりたいと思ってました」とコメント。周囲に対してコンプレックスを抱えつつも、「芝居がうまくなるしかない」と演技に没頭。「自分の声を出した時にどう伝わるのか全部録音」するなど努力を重ねたそうで、「コンプレックスが薄まるためには、お芝居でそのコンプレックスに目がいかないようにしなきゃ」という思いがあったことを明かした。

苦悩を抱えていた20代の自分を振り返った木村は「とにかく叫んでいた、モヤモヤを。悔しいっていつも思ってましたね。どうにも行き場のない気持ち、息ができないような気持ちを、叫ぶことで発散していました」とコメント。この葛藤に山崎から「役者を辞めようと思う瞬間はなかったんですか?」と尋ねられると、木村は「幸せになっちゃいけないと思ってたから。母がこの先幸せで暮らせたはずのところを私が奪ってしまったと思ってたから、苦しいことを常にしてなきゃいけない」と考えていたことを明かし、自分に苦しみを課していた日々を回顧した。

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写真提供:(C)日テレ

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