千葉県立美術館 開館50週年記念特別展「五十嵐靖晃・海風」、屋内外の作品展示を巡る “『少年と 』~アート回遊型音声ガイド ~”のナレーション収録に参加した高木渉・美弥るりかに 独占インタビュー
2024.8.6 16:30――ナレーション収録の感想を教えてください。
高木:とても楽しい収録でした。スタッフの皆さんと作品をつくり上げている一体感を感じました。
美弥:普段は大きな声で台詞を伝えることの方が多いので、マイクに向かって繊細に役の心情を伝えるのは
難しいと思う反面、とても楽しい気持ちもあり、これから声の勉強もしていきたいなと思いました。
――「アート回遊型展覧会」の音声ガイドとして、こうした「ラジオドラマ風なストーリー仕立ての音声ガイドナレーション」という試みを、出演者のお立場からはどのように思われますか?
高木:ナレーションで展示物の説明をするといった通常の形ではなく、ドラマを聴きながら展示物を楽しみ、
そして展示物を見ながらドラマを楽しむ、というスタイルが新しくて斬新ですね。
美弥:素晴らしい企画だと思いました!音声ガイドは説明のみのイメージが強いですが、ストーリーを描くこと
によって作品を見る感情も様々な気持ちになりそうですよね。
――お客様がお二人の声を聞きながら美術館を巡る、というシチュエーションについてはどのように思われますか? また、ご自身が大事にした“こだわり”があれば教えてください。
高木:少年役を演じられる美弥るりかさんとは初めましてなのですが、どこか見憶えのあるような、だけど初め
て出会う少年という役柄を踏まえて、収録もテスト無しの本番で臨みました。初めての出会いという少しぎこちなくて新鮮な空気感を感じ取っていただけたらうれしいです。
美弥:少年役でしたので、声変わりする少し前ぐらいの年齢の声を意識しました。
――「物語の中に作品(展示物)が登場する」という部分もあまりない試みですが、通常の音声ガイドと違う部分、あるいはどんな可能性を感じていらっしゃいますか?
高木:『海風』の特色のひとつである “みんなの参加型アートプロジェクト”という意味でも、今回フルタジュン
さんの書かれたドラマを演じながら、五十嵐靖晃さんの作品とコラボレーションできたという喜びを感じています。音声ガイドとして初めての経験でしたが、こういう形でのコラボレーションがもっと増えていくと素敵だなと思いました。
美弥:これから美術館などでもどんどん広がっていくのではないかな?と勝手に想像して楽しみにしています!
――ご自身の小さい頃の「夏の思い出」を教えてください。
高木:私は千葉県に生まれ、両親の実家も船橋にあったので、小さい頃は毎週のように遊びに行っていましたし、夏休みには祖父母とともに千葉の海へ遊びに行った思い出もあります。よく流される子でした(笑)。
美弥:バレエのコンクールなどが多い時期だったので、毎日練習をしていました。
後は早起きが苦手だったので、ラジオ体操に行くのが嫌でした…笑
――お客様に感じてほしい、体感してほしいポイントがあれば教えてください。
高木:それぞれのアートエリアをゆっくりと巡りながら、ぜひ海と、風と、空を、からだ全体で感じながら有意義
な時間をお過ごしください。私たちのドラマも聴きながら、心のリフレッシュと癒しの時間になっていただけたら幸いです。
美弥:私が演じた少年役は強引で我儘(わがまま)な子に感じるかもしれませんが、本当は内側に秘めている繊細さがあります。その部分を物語が進むにつれ、楽しんでいただけましたらうれしいです!
〇千葉県立美術館 開館50週年記念特別展「五十嵐靖晃・海風」
開催期間:7月13日(土)~9月8日(日)
千葉県立美術館開館 開館50周年記念特別展「海風」 (chiba-umikaze.com)
〇『少年と 』~千葉みなとエリア回遊オーディオドラマ~
『少年と 』~ 千葉みなとエリア回遊 オーディオドラマ ~ (sony.net)
アーティスト・五十嵐靖晃による回遊型美術展覧会「海風」にインスパイアされた少年時代の夏の記憶をめぐるモノガタリ。千葉みなとを歩きアートを観ながら、聴く、体感する全く新しい音声ガイド!
〈あらすじ〉
大人になり失ってしまったセンスオブワンダー。そんな、「感じる心」を取り戻す入口に立つための物語。ある夏、幼馴染の葬儀に出るため地元に帰って来た主人公の男は、千葉県立美術館で不思議な少年と出会う。少年に導かれるようにして、回遊型アートに触れることで、徐々に「感じる心」を思い出していく。
【声の出演】男性役:高木渉、少年役:美弥るりか