MIYAVI史上初!? ギター超初心者の成田悠輔に公開個人レッスン「成田さんの指、硬っ!」で大奮闘

2024.7.12 17:00
ギタリストのMIYAVIと経済学者の成田悠輔の写真

世界的に評価の高いロックギタリスト・MIYAVIが、体を曲げて成田悠輔にギターを教えている。そんな姿がモニターに流れた。経済学者の成田悠輔がMCを務める対談番組『夜明け前のPLAYERS』の1シーンだ。MIYAVIは自身の持ち味であるスラップ奏法を、「ギターを触るのは30年ぶり」とテンパる成田にガチで伝授。MIYAVIの即興サウンドと成田の悲鳴が折り重なる、番組史上初のレアな場面が繰り広げられた。
※スラップ奏法とは親指で弦を叩く動作と人差し指(または中指)で弦を引っ張ってはじく動作を組み合わせた演奏方法。独特のアタック感のある派手なサウンドやグルーヴを生み出すことができる。スラップ=(平手で)打つの意味。

MIYAVIのスラップは三味線インスパイアー「“ベンッ”というあの感じを取り入れた」

MIYAVIといえばスラップ奏法だ。その独特な弾き方が誕生したのは、MIYAVIが香港や韓国などアジアに進出し始めた18、19歳の頃だと言う。
 
「日本のギタリストが来たと言っても、みんな聞かないんですよ」。その様子にMIYAVIは「ギタリストとして(自分が)この西洋の楽器=ギターを弾く意味はあるのか」と苦悩した。「日本のオリコンで1位を取ったとて、アメリカのビルボードでは何位なのか」。世界で活躍するためにはどうすれば良いのか。一方で、どんどん複雑になる音楽業界では、これまでと違う発明をしなければ戦うこともできなくなっていると感じていた。
 
試行錯誤の結果MIYAVIがたどり着いたのは、「日本には三味線がある」という気づきだった。「三味線のスタイルをギターに取り入れたら、エリック・クラプトンもスティーヴィー・レイ・ヴォーンも(真似)できないんじゃないかと、三味線のバチで“ベンッ”と弾くあの感じを(スラップ奏法に)組み入れたんです」。さらに「居合や相撲にみるように、日本人って“どん”という一発にかける強さが得意だと思うんですよ」。そのイメージを取り込み作り上げたのが、MIYAVIの代名詞ともなった独自のスラップ奏法だ。
 
話しながら、親指の腹でギターのボディーをたたきながら高速で弦をはじく独特なスラップを披露するMIYAVI。その様子に成田は「(手元を)見ていても、何で音が鳴っているのか分からない。ここ(手の皮膚)は大丈夫ですか」と心配そうだ。MIYAVIは「ツアーだと流血したりします」と笑いながら、「やってみます?」と成田に1本のアコースティックギターを差し出した。
 

ギタリストのMIYAVIの写真

ギターのFコード「難しいでしょ。俺、使ったことない」

この日MIYAVIはアコースティックギターを2本用意していた。『夜明け前のPLAYERS』スタッフから依頼され、成田にギターを指南するためだ。聞いてはいたものの、「炎上への罰ゲームだ」と逃げる成田。ようやく、30年ぶりに触るギターを恐る恐る受け取った成田にMIYAVIは「じゃ、1回スラップやりますか」といきなり特訓を始めた。
 
ギターの抱え方、弦の押さえ方や弾き方などを成田の横に座り熱心に教えるMIYAVI。初心者には難関とされるFコードを「ぎりぎり知っている」という成田に突然「F、やってみてもらっていいですか」とむちゃぶりもする。
 
MIYAVIにフォローされつつ思い出しつつの成田が、Fコードの複雑な押さえ方に指が追い付かず「こんな動き無理じゃないですか。あいたたた…」と悲鳴を上げると、「(成田さん)指、硬っ!」とMIYAVIは大笑い。ところが、どうにかFコードを押さえた成田にMIYAVIは「これ、難しいでしょ。俺、使ったことない」と発言したのだ。
 
「は?」と固まる成田にMIYAVIは、「ちゃんと鳴らすのは大事ですけど」としながら、押さえる指を省略しても演奏できたり、音楽を作ることができるギターの魅力を成田に伝え始めた。
 

経済学者の成田悠輔の写真

MIYAVIのトークと即興演奏に、ぼう然の成田 「尊敬が急にマックスになりました」

MIYAVIに手取り足取りギターを教えてもらいながらも成田は、理論的にスラップ奏法を理解しようと試みる。「どれくらいの強さで弦をたたくか、どれくらいの速度で離すかで音が大きく変わるじゃないですか。音とこれ(弾き方と音の関係など)との対応関係が(MIYAVIさんの)頭の中にはあるんですか」。
 
「あるけれど、演奏している時はたぶん、感覚。ここ(手元とギター)だけで完成している気がする」とMIYAVI。数十秒間、即興のフレーズをスラップで弾き始めた。演奏中に自分の頭の中で何が起こるかを検証しているようだ。聴き入る成田は「すごい」と小さく言葉を漏らす。結果MIYAVIの答えは「今考えようとしたけど、考えてないっす」だった。
 
それでも成田は諦めない。「スラップ奏法は、他の弦楽器でもできる?」と違うアプローチで迫った。「バイオリンでも(スラップを)やっている人、いるんじゃないですかね」とMIYAVI。「(自分のスラップは)もともとピックで弾いた後にピックを(指に)挟んでやっていたんですけど、面倒くさくなっちゃって。今は(ピックなしで)ピックのような弾き方(とスラップ)を指だけでやっています」と自身のスラップが進化した経緯を明かした。
 
成田の個人レッスンが “音を出す”という段階から“演奏する”フェーズに入ると、MIYAVIはパワーコードを教え始めた。パワーコードとは、ルート音(ベースになる音)と、ルート音から5つ離れた音の2音だけで構成されるコードだ。MIYAVIが伝えたかったのは「難しいことを知らなくても、これだけでもいろんな演奏ができる」というギターの可能性。感銘する成田だが、自身にとっては「自分の指の硬さを発見するという予想外のことが起きた」経験も大きかったようだ。
 
「学校とかでもここ(パワーコード)からやれば絶対面白いのにな」と語るMIYAVIは、次にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドを弾いて見せる。「このスケール(Cメジャーの音階)を覚えると、ある一定のコードの中ならば自由に弾けるから自分でメロディーを作れる」と即興のメロディーを奏でて見せた。
 
それまでもMIYAVIは、説明しながらつど実演して見せていた。手の動きだけで音量を変化させたり、同じフレーズを違うサウンドのように引き分けたり。MIYAVIの技を目の当たりにするたび圧倒された様子を見せていた成田は「話していて、MIYAVIさんへの尊敬が急にマックスになりました」と感動を言葉にする。するとMIYAVIは「さっきまではなかったんですか!?」とスタジオ中を笑わせた。
 

ギタリストのMIYAVIと経済学者の成田悠輔の写真

本対談は『夜明け前のPLAYERS』公式HPでノーカット版が、公式YouTubeでディレクターズカット版が、MIYAVIが披露した即興のスラップ奏法などを含め配信されている。

「夜明け前のPLAYERS」
公式HP:PLAY VIDEO STORES
公式YouTubeはこちら

写真提供:(C)日テレ

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