ドラマ『約束』第3話 葵と不破、16年間の思いをぶつけ合った“取り調べ”に視聴者も涙「16年苦しかったよね…」
2024.4.30 18:454月25日(木)俳優の中村アンと横山裕(SUPER EIGHT)が出演する日本テレビ系木曜ドラマ『約束 ~16年目の真実~』第3話が放送された。本作は、16年前の連続殺人事件で全てを奪われた桐生葵(中村アン)が刑事となって故郷に戻り、過去の真相に迫る“予測不能×完全オリジナル”の心理サスペンス。SNSでは「3話でこんなに進むの!?」「葵も不破君も16年間辛かったよね…」など序盤の第3話とは思えぬ怒とうの展開に盛り上がりを見せた。
(以下、ドラマ最新話までのネタバレを含みます)
◆第3話「選択」
桐生葵(中村アン)は、口にビー玉を入れられていた記者・梅崎若菜(向里祐香)の殺害の真相と「16年前の連続殺人犯は自分だ」と自供した不破翔(細田善彦)の真意を考える。捜査第一係が、逃走した不破を追う中、不破が自供した様子を撮影した動画がネットで拡散され、望野署には“不破の告白”の真偽を確かめようとマスコミが殺到。そして葵は報道陣に「16年前の事件を調べ直す」と独断で宣言してしまった。
葵の“暴走”に、香坂慧(横山裕)ら捜査第一係の面々は反発するが、課長の一条健人(岡部たかし)は16年前の事件を調べたいという葵の訴えを許可。16年前の捜査に納得するまで、今回の事件の捜査への参加を一切禁止した。葵は、捜査資料を調べる中で逮捕された父・康男(長谷川朝晴)の容疑を裏付ける重要な証言に関する資料がなくなっていることに気付く。そして、不破に渡された暗号にも頭を悩ませるのだった。
不破の逃亡に協力した天草勇樹(森永悠希)は、事情聴取を受けるが共犯を否定する。「あんな騒ぎになると思わなかった」
葵が当時の捜査資料を調べる中、香坂は監視カメラで葵の動きを見張っていた。そして、不破と“強いつながり”を持つ同級生の天草、飛鳥桃(織田梨沙)、尾藤恵(佐津川愛美)にも監視を付けていて、葵にも香坂自身が監視していることを明かした。
その時、不破の目撃情報が入り、梅崎若菜殺人事件の翌日に不破の帰路を目撃した人物がいたという。香坂たちはその情報を元に不破の潜伏先を見つけ出した。そこは、16年前、第一の事件の被害者の自宅だった…。
被害者宅の裏口で不破を見つけた葵。人質に取られた際、渡された暗号について「このメッセージ、これだけじゃわからない。不破君が何考えているのか」と聞くも不破はなにも答えない。そこに木崎、夏目も駆けつけ、不破を逮捕。連行される不和を見送る葵は高校時代の不破との会話を思い出した。
「(暗号)これ解ける気しないんだけど、これどういう意味?」。不破は「スマートフォンって最近発売されたの知ってる?その暗号は(スマートフォンの入力方法を使って)数字とその向きでどのボタンをどの向きに押すかを示してる」。その記憶をたどり葵の手元にある暗号を解読すると…「ダレモシンジルナ(誰も信じるな)」。
不破を逮捕したものの取り調べでもほぼ何もしゃべらず捜査は手づまりに。そんな時、葵のもとに一本の電話が。それは梅崎が生前よく通ったバーを発見したとの情報だった。そのバーは不破と梅崎がよく一緒に訪れていた。元々不破がこのバーの常連で、半年くらい前から梅崎を連れてきていたことも判明。さらに、「妹は、俺が殺した…」と不破が話していたことを知る。
それでも不破の犯行とは思えない葵。「私には、彼がそんな人間だと思えないんです…」そう葵の推理を聞いた香坂は、思いがけないことを告げる。「同意見です。私も(不破が犯人だという)この説を信じているわけじゃない。あの動画を見返しましたが、不破の挙動にどこかウソ臭さを感じます。悲劇のヒーローとしての筋書きを演じているような」
その後、改めて不破を取調室に呼び、香坂が話し出す。「望野神社で撮影された動画について、天草勇樹が自分で撮影したと認めました。彼はドライバーだけではなく撮影もあなたに頼まれたものだと。その動画を受け取りあなた自身がわざと拡散させた。匿名で警察に通報してきたのもあなたですよね。あなたはすべての舞台を整え、その上であの供述を行った」
香坂が推理する動機は「16年前の事件に世間の注目を集め、再捜査に仕向ける」ということ。「あなたと梅崎若菜さんの間に何があったのかはわかりません。ですがもし、16年前の事件を蒸し返すために当時を模倣した殺人を行ったのなら、それは許されることではない。なぜ梅崎若菜さんを殺害したんですか?話してください」。緊迫した空気が流れ、不破はため息をひとつつくと答えた。「違う」
「そうやって決めつけて真実を闇に葬る。それが警察だ」そう警察への不信感をあらわにする不破に香坂が詰め寄った。「なら、あなたの知る限りの運命を今、話すべきではないですか?」。しかし、不破は「警察なんか信じられるかよ」と一歩も引かない両者。
葵は不破を見つめ、話し出した。「もし、不破君があの事件の真相を知りたくて今回の騒動を起こしたのならその気持ちは私も理解できる。私も真実をつかみたいって刑事になった。この町への異動が決まって腹をくくったつもりだったけど、それでも真実を知るのが、怖い…不破君は真実と向き合おうとしたんだね。不破君が“妹は俺が殺した”って言ってたって聞いた。でも、それは違う。私なの…私が不破君を夏祭りに誘った。だからあの夜、玲ちゃんは1人になった。私のせいで玲ちゃんは殺され、父は犯人にされた。全部私のせいなの。だから私は…せめてあなたを、父を信じてくれたあなたを…守りたい…信じたい。本当のこと、話して」そう問いかけた葵の目には涙が浮かんでいた…。
この葵の思いを受けた不破はようやく重い口を開いた。「俺も同じだ…ずっと逃げてた。感情を殺して現実から目を背けて、何もかもから逃げるように町を出て、ただ食いつなぐことだけの仕事をして。そんな中で梅崎さんに出会った。彼女は元々この町に関心を持ってて、俺があの事件の被害者遺族だって気づくと俺が知らない情報を教えてくれた」。不破は梅崎の「えん罪事件だと思う。必ず真相を突き止める。あなたはいいの?このまま目を背けたままで。妹さんのために何かできるんじゃない?」という言葉に心を動かされ、真実と向き合い始めたという。
「あの事件は俺のシナリオを模倣している。俺があのシナリオを書かなければ、事件は起きなかったかもしれない…」と自分自身を責め、さらに、妹をもっと気にかけていれば…葵の父を犯人じゃないと言えていれば…と16年間の後悔の念をにじませた。「俺のせいで…全部俺のせいで…だから、だから俺は…」
そして、梅崎若菜殺人事件についても決意したかのように明かし始めた。梅崎から連続殺人に関与しているいかもしれない人物と会う、と電話を受け駆け付けたが…そこに待っていたのは梅崎の死体だった。このままだと16年前の事件とは無関係に扱われると思った不破は、梅崎の口にビー玉を詰め、今回の騒動を起こした。そして葵なら16年前の事件とつなげてくれると信じて“暗号“を残したのだった。
「梅崎さんを殺した犯人を追ってくれ。そいつが16年前の真犯人かもしれない」と目を潤ませ、不破は葵に願った。葵もその思いを受け止めた。「こんな形でしかあなたの本心を聞き出せなくて…ごめんなさい。その思いは私が受け止めたから。必ず、真実を突き止める」
この供述をもとに、梅崎の当日の足取りを調査すると、ある一つの真実が明らかになる。梅崎は、恵の父親でBITOコーポレーションの社長・尾藤誠(井上肇)を追っていて、殺害された当日、会社の前で尾藤と梅崎が話している様子が防犯カメラに映っていた。葵と香坂はBITOコーポレーションに向かい尾藤誠と対峙(たいじ)する。「聞かせてください。あの日のことを。そして、16年前の事件真相を――」。葵がたどり着く真実とは…。
◆緊迫の取り調べに視聴者も涙
第3話では不破の取り調べを通じて真実へと大きく進む新たな情報が多く判明した。SNSでは「3話でこんな進むの!?」「葵も不破君も16年苦しかったよね…」「口にビー玉詰めた不破君…辛いなあ」「2人の16年を思うと泣いてしまった」と事情聴取での葵と不破のシーンに注目が集まった。恒例化してきた犯人の考察合戦は「尾藤親子は何を隠してるの?」「尾藤親子を利用してる黒幕がいる?」「課長の一条さんが群を抜いて怪しい」「考察無理全然わからない」と白熱。3話にして増え続ける謎…考察する視聴者もよりいっそう楽しめそうだ。
◆5月2日放送の第4話は「友情」
葵は香坂とともに、梅崎が殺害された日、彼女と会っていた尾藤誠を問い詰める。葵と尾藤の2人の間に緊張が走る、その様子を恵が見ていた。
その後、恵から葵に、16年前、不破の妹が殺害された時のある真実が告げられる。さらに、葵は桃から、16年前、玲が葵の父・康男に付きまとわれていると話していたことを聞かされる。信じていた父への疑惑が生まれ、混乱する葵。
一方、梅崎若菜殺害事件は不破が犯人と断定され、捜査終了が決まる。上層部の判断かと、一条を問い詰める葵だが、決定事項だと跳ね返される。葵は、恵の家を訪ね、再び恵から父の話を聞こうとする。2人が話している間に、恵の娘・志歩の姿が見えなくなる。葵と恵が必死に志歩を探していると、志歩を誘拐した犯人から脅迫電話がかかってくる。恵に対する犯人の要求は「お前ら家族に告げる。16年前の連続殺人事件の真相を告白し、謝罪しろ」というもの……新たな事件が起きる。
ドラマ『約束~16年目の真実~』
読売テレビ・日本テレビ系 毎週木曜よる11時59分放送