今年はボカロがアツい! 次世代の音楽業界を引っ張る注目ボカロP10選

2024.3.24 19:00

3月22日深夜放送の『バズリズム02』では、特別企画『春のボカロ祭り2024』と題し、次世代の音楽業界をけん引するかもしれない注目のボカロPを10組紹介した。

歌唱とメロディーを組み合わせて自由な音楽を作ることができる音声合成ソフト“ボーカロイド”が発売されて20周年。最近では、CMソングとしてボカロが採用されるなど、今や世界中から支持される音楽文化へと成長。今年2月に開催されたボカロ文化の祭典『ボーカロイドコレクション(ボカコレ)』でも、数多くの楽曲が投稿されるなど、かつてない盛り上がりを見せている。

そんなボカロの世界で注目されるボカロP10組を番組が独自にピックアップ。芸能界きってのボカロ好きを公言する松丸亮吾と、自身もボカロPとして活動しているKis-My-Ft2の宮田俊哉とともに紹介した。

①原口沙輔

2023年のデビュー作『人マニア』は、独特なリズムがクセになると瞬く間に再生数を伸ばし、現在2000万回再生超え。ビルボードの「歌ってみた」「踊ってみた」などを集計するチャートで、YOASOBIの『アイドル』やAdoの『唱』を抑え1位にランクイン。ボカロ曲チャートでも18週連続首位を獲得するなど、歴代最高記録を更新。

今年発表した『イガク』は動画投稿から24時間で10万再生を記録。『ボカコレ2024冬』TOP100部門で1位を獲得した。

原口について松丸は「自然にない音が多い」「普段あまり聴かない、ともすれば身の危険を感じるような音を使っていて、どぎついインパクトがある」と評した。

②駄菓子O型

2022年に初めて投稿し、今年のボカコレ2024に参加した7作目『あちこちデートさん』が、デビュー2年以内のルーキー部門で1位を獲得。一聴してボカロと気付かないアレンジで「曲がオシャレすぎる」と話題に。

宮田も「この声の調整はできない」と舌を巻いた。

③大漠波新(だいばくはしん)

複数のボカロソフトを使いこなした曲が話題の大漠波新。23年11月に投稿された『のだ』では、3種類の音声ソフトの個性を活かして歌いわけ。音声ソフトそれぞれの設定や、創作の歴史を緻密(ちみつ)に描いた歌詞に「天才すぎる!」「鳥肌がやばい!」とボカロ愛にあふれた作品として大絶賛されている。

松丸は「ボカロを音楽ツールとしてではなく、生きているキャラとして扱う着眼点がすごくおもしろい」と語った。

④shikisai

2022年4月にデビューしてから2年間で20曲を制作するという、創作意欲が止まらないアンダー20のボカロP。今年のボカコレにも参加し、活動2年目にしてTOP100部門で18位という好成績を収めた。

⑤あんみつ

デビュー2年目。初投稿作『鏡鳴(きょうめい)』でボカコレ2022秋に参戦し、ルーキー部門61位にランクイン。その後、徐々に再生数を伸ばし、現在ニコニコ動画で15万回再生を突破。殿堂入りの一曲となった。

その正体は、ボカロ大好き宮田俊哉。今年はあんみつ名義2作目となる『たまゆらの恋』でボカコレにエントリー。優しいメロディーとミクの歌声が心に染みると注目されTOP100部門で15位にランクインした。

曲を聴いたバカリズムは「パソコンで作ってるのに“手作り感”があって温かみがある」と評価。松丸も「難しい歌詞ではなく、ちゃんと伝わるものになっていて、時代の逆を行ってる。それが懐かしさを感じさせて、ボカロ初期のファンに刺さる作品。実家のような安心感がある」と絶賛した。

⑥jon -YAKITORY

2013年デビュー。去年発表した『混沌(こんとん)ブギ』はリズミカルなサウンドで何度も聴きたくなると話題に。

松丸が「この人は作れる曲の幅が広すぎて、曲を聴いただけだとこの人の曲って気づけない」と言うように、新しい学校のリーダーズの『マ人間』をはじめ、リアルアーティストにも楽曲提供。さらに、メジャーデビュー前からコラボしているAdoの曲も制作するなど、今後の活躍が注目されている。

⑦晴(はる)いちばん

現役高校生のボカロP。小学6年生のときにお年玉でソフトを購入して楽曲制作を開始。

2021年、15歳のときに投稿した『アブセンティー』がボカコレルーキー部門で6位にランクイン。ジャズやクラブミュージックを感じるサウンドで人気に。

さらに、昨年8月にはゴスペラーズに楽曲提供。ゴスペラーズの村上てつやから「とんでもない才能の持ち主」と熱烈なラブコールがあり実現したというエピソードに、バカリズムは「高校生でゴスペラーズから連絡きたら、イタズラだと思うよね。“そんなわけねえだろ!”って」と語った。

⑧d.j.ァネイロ

昨年8月にボカロPデビュー。

謎だらけの世界観が特徴で、つい目をひかれる不思議なミュージックビデオが人気となっている。

動画の概要欄には、一見、意味不明な言葉が並び、ファンからは『ァネイロ構文』と呼ばれ、ネットでは考察合戦が繰り広げられているという。

⑨マサラダ

2023年6月のデビュー曲『ライアーダンサー』が「とにかく元気になる」、「踊りたくなる」と話題に。ミュージックビデオもすべて自作という多才ぶりで、投稿したボカロ曲はすべて100万回再生を超えている。

最新曲がビルボードボカロ部門で2位にランクインするなど、勢いの止まらないボカロPだ。

⑩きくお

デビューは2010年。YouTube総再生数3億回超えの超人気ボカロP。2015年に投稿した『愛して愛して愛して』は異例のロングヒットとなり、Spotifyのボカロ曲再生数世界1位を記録。2023年にはボカロ史上初となるSpotify再生数1億回を突破。世界で活躍する日本のアーティスト10組の1人にも選出されている。

今年2月には、全世界で最も聴かれている日本の曲TOP10にKing GnuやYOASOBIと並んでランクインした。

写真提供:(C)日テレ

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