“ラクレス、まさかの復活”で話題『王様戦隊キングオージャー』 今だからこそ知りたい俳優・矢野聖人(31)の素顔に迫る

2023.10.23 14:00

テレビ朝日系にて放送中のスーパー戦隊シリーズ最新作『王様戦隊キングオージャー』。10月22日に放送された第34話『シュゴ仮面の逆襲』で『ラクレス・ハスティー』がまさかの“復活”を果たしたと話題。ラクレスは約3ヶ月前の第20話『王と王の決闘』(7月16日 放送)で主人公のギラたちに敗れ、命を落としたと思われていた。

今回はそんなラクレスを演じている俳優・矢野聖人の『entax単独インタビュー 前編』。今だからこそ語れる、「自分とは遠いもの」と感じていた戦隊シリーズに抜てきされた時の思いや、強面な役柄とはかけ離れた現場での立ち回りなど、劇中のシーンからだけでは決して見られない素顔に迫った。

■無縁に感じていた戦隊シリーズへの出演 「すごく光栄」

――いま改めて“ラクレス役”が決まった時のお気持ちを教えてください。

矢野 マネジャーさんからの連絡で知ったのですが、聞いた時は「え?この歳で?」って。うれしさももちろんありましたが、むしろ驚きが大きかったですね。ちょっと信じられなくて「深夜のバラエティー番組とかで見たことある方かな」って思ったり(笑)。あと真っ先に気になったのは“変身するか、しないか”でしたね。

――それは“男の子”として?(笑)

矢野 はい、“男の子”として(笑)。せっかく出るんだったら、って思うじゃないですか。(マネジャーさんに)すぐ確認しましたよ。そうしたら「(キャラクターのカラーが)シルバー」ということも知れて、「特別枠のやつじゃん!」ってテンション上がりましたね。「オーディションとかじゃないんだ」っていう驚きもありましたし、そんな特別な枠で呼んでいただけてうれしかったです。

©entax

――『スーパー戦隊シリーズ』への出演は以前から考えていましたか?

矢野 「自分とは遠いものだ」と勝手に思っていました。一生やれないのではないかと。オーディションも受けたことはないですし、デビューしてからすぐはわりと「ストーカーの役」とか、そういう変わり者というか、ちょっと怖い役とかが多かったんです。子どもが応援するような役とは正反対のことをやっていたので、自分の中では本当に思いもよらない知らせでした。

――『スーパー戦隊シリーズ』は昔からご覧になっていたんですか?

矢野 幼い頃はよく見ていました。スーパー戦隊シリーズでは『超力戦隊オーレンジャー』、『激走戦隊カーレンジャー』あたりが特に印象に残っています。仮面ライダーシリーズも好きでしたので、それこそ平成ライダーの初期『仮面ライダークウガ』、『仮面ライダーアギト』、『仮面ライダー龍騎』あたりはよく見ていましたね。僕が幼い頃はまだまだテレビの時代だったので友達もみんな見ていましたし、保育園や小学校でもヒーローごっことかしてたなって。うちはあまり「戦隊シリーズのおもちゃ」とかは買ってもらえなかったので、友達の家に遊びに行って使わせてもらったりとかして(笑)。そういうものにこの歳で携われるというのはすごく光栄だなって思います。

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■「変身ポーズも相談」 あだ名で呼び合う撮影現場

――当初ラクレスは主人公たちと敵対していましたが、撮影現場では共演者たちとどのように過ごしていますか?

矢野 現場は和気あいあいとしていますよ。僕もあだ名で呼ばれたりしていて、かっくん(カグラギ・ディボウス役 佳久創(かく そう))なんかは年齢が1個上なので「矢野ちゃん」とか、たまに「まーちゃん」とか。僕もカメラ回ってるところ以外はふざけてます。

――ちょっと意外です。どんな風にふざけるんですか?

矢野 例えば照明のセッティング中、待っている間に変顔したりとか(笑)。特にそれが“寄りのシーン”とかだと、モニターチェックしてる監督やみんなが笑ってくれたりして。一番、一緒になってふざけてるのは、ゆづきちゃん(リタ・カニスカ役 平川結月(ひらかわ ゆづき))ですね。武田鉄矢さんのマネが好きみたいで、スタンバイ中に「(カップ麺のCMのように)まるちゃん!」とかって(笑)。

――友達のような関係ですね。

矢野 実は僕の変身ポーズは自分で決めたんですけど、それを決めるってなった時に相談したのも、かっくんとゆづきちゃんでした。ただやっぱり3人で考えていても、いつの間にかみんなでふざけたポーズを提案したりしていましたね。オージャカリバーZERO(劇中に登場するメイン武器)を横にして持って笛みたいにしたりとか。それこそ「TikTokとかで『こんなラクレスは嫌だ』みたいなシリーズやってくださいよ」とかよく言われます(笑)。

――主要メンバーには20代も多い中、矢野さんが率先して盛り上げているんだなと感じました

矢野 …というのもどうしても毎回、どこの現場でもそうなんですが、最初の1〜5話くらいの撮影の時とかは怖がられちゃうことが多くて…(笑)。たぶん自分がまだ現場に馴染(なじ)めずに緊張していて、自分のことでいっぱいいっぱいで顔がすごいことになってるからだと思うんです。なので「怖くないですよ」っていう意味も込めて、みんなが話しかけやすいようにふざけているというか。現場も(窓のない環境のため)外の景色が見えない中でずっとやっていて息苦しくなる時もあるので、そういう時はやっぱり5人(主人公ギラたち)の誰かがやるんじゃなくて、僕みたいなポジションの人間が明るくいることで現場がちょっと明るくなるんじゃないかなって思うんです。まあこんなこと言うと「無理してやってるの?」って思われちゃうかもしれませんが(笑)。

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【矢野聖人(やの まさと)Profile】
1991年12月16日生まれ、東京都出身。2010年にホリプロ創業50周年を記念して実施された蜷川幸雄演出の舞台『身毒丸』主演オーディションでグランプリを受賞。同年のテレビドラマ『GOLD』で俳優デビュー。その後はドラマ『リーガル・ハイ』シリーズや『ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜』シリーズ、映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』『空飛ぶタイヤ』『燃えよ剣』など人気作に次々と出演。2023年11月17日公開の新作映画『車軸』では主演を務める。

『王様戦隊キングオージャー』
スーパー戦隊シリーズの第47作。バラバラだった5つの国の王様が団結してヒーローとなり、人類滅亡を目論む強敵に立ち向かっていく物語。“5人の王様×昆虫ロボ”という組み合わせはスーパー戦隊シリーズ史上初。また国内でも稀(まれ)な最新の制作方法をとっており、LEDウォールを使ったバーチャルプロダクション技術で迫力あるシーンを展開。2023年9月より新章へ突入。舞台を宇宙へと移し、物語の壮大さはさらに増している。

2023年3月5日より毎週日曜あさ9:30〜テレビ朝日系24局で放送中。
出演:酒井大成、渡辺碧斗、村上愛花、平川結月、佳久創、池田匡志、矢野聖人 他

矢野聖人 公式X
矢野聖人 公式Instagram
王様戦隊キングオージャー 公式HP

写真:©entax

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