カズレーザー 認知症と深く関わる、脳の『地図的な機能』と『GPS的な機能』の鍛え方を学ぶ
2023.7.13 13:15お笑いコンビ・メイプル超合金のカズレーザーがMCを務める『カズレーザーと学ぶ。』が8日に放送された。この番組では、知ればきっと人生が変わるような新知識を最先端の研究者から学びまくる。
今回は『サビついた脳を旅で再起動する方法』と題して、『旅でなんか癒やされたの正体 脳内ネットワーク』、『街歩きで脳を鍛える!場所細胞とグリッド細胞』、『観光人類学から見る旅は本能なのか?』という3つの観点で講義を受けた。
『街歩きで脳を鍛える!場所細胞とグリッド細胞』という講義では、複雑な街並みを歩くことで脳の『空間認知能力』が鍛えられるメカニズムについて、専門家が解説を行った。『空間認知能力』とは、自分が空間の中でどこにいるか認知する能力のことであり、この能力は記憶の増強にも関与しているという。
そもそも私たちが今いる場所を認識し、目的地まで移動するためには『場所細胞』と『グリッド細胞という2つの脳細胞の働きが欠かせない。『場所細胞』とは、記憶を作る『海馬(かいば)』に存在する細胞で、移動する際に目的地までの経路を割り出す役割を果たしている。この『場所細胞』と現実世界の場所が細かく紐づけられることで、実際にその場所に行かずとも、頭の中で空間をイメージすることができるのだという。ただしこの細胞だけでは自分の位置がわからないため、脳の『嗅内野(きゅうないや)』にある『グリッド細胞』が、移動するなかでそれぞれの場所に反応し、現在地を把握している。
地図アプリに例えると、アプリに内蔵されたマップ自体が『場所細胞』で、実際、自分がどこにいて、どちらの方角に進んでいるかを把握するGPSのような役割を担うのが『グリッド細胞』だ。これらの細胞を鍛えることで『空間認知能力』は高まると専門家は指摘する。専門家の解説を、カズレーザーは「(地図や経路を)想像したりとか平面的に理解するのが場所細胞」、「無意識で自分の場所を認識してるっていうのがグリッド細胞ですね」と要約した。
認知症とも深いかかわりがあるという『空間認知能力』を鍛えるためには『自分の力で移動すること』が有効だそうで、タクシーやナビゲーションを利用せずに移動してみたり、地図アプリのストリートビュー機能で道順をたどったりすることでも、脳が活性化するという。
講義を受けて、カズレーザーは「旅行の目的が結構みんな違うんだなと思いましたね。(自分は)目的地をすげえ楽しみたいので、あんまりそのルートとか過程を重要視したことがなかったんで、旅行そのものの考え方がちょっと変わりましたね」と新たな発見に関心を示した。