井上祐貴単独インタビュー ドラマ『何曜日に生まれたの』「僕は木曜日生まれ。小学生の時は大好きな曜日でした」

2023.8.13 11:00

野島伸司が脚本を担当するドラマ『何曜日に生まれたの』。飯豊まりえが演じる主人公・黒目すいの高校時代の友人・江田悠馬を演じるのが、地上波連ドラ出演を6期続け、注目を集めている井上祐貴である。1話ですいと悠馬が10年ぶりに運命的な再会を果たしたことが描かれていたが、いよいよ2話からその謎が次第に明かされていく。今回は井上に今後の展開のヒント、さらにドラマのタイトル『何曜日に生まれたの』に関連して、自身がもっとも好きな曜日についても語ってもらった。

■現代と10年前の高校生、2つの時代を同時に演じるのは初めて

――1話が放送されましたが、高校時代に大きな出来事が起きて、それが各キャラクターに影響を与えているようですね。もともと仲の良かったすいと悠馬の関係も変わってしまった。

第2話でそのあたりのことは描かれるので、じっくりご覧いただきたいですね。

――今回は高校時代の過去についても、詳しく描かれるのでしょうか?

高校時代と10年後の現在、という2つの軸が同時に描かれていきます。僕自身も回想として高校生を演じたことはありますが、ここまでしっかり高校時代を描いて、さらに現代も描くというのは初めてなので、そういった点では役へのアプローチが今までとは違ってきています。

さらにあるできごとのせいで、高校時代と現在の27歳では、それぞれの関係性もまったく変わっていて。そこもまた演じるうえでは初めての経験で、楽しみに感じています。

――10年前と今の人間関係は違っているんですね。

高校時代にずっと一緒にいた人と、そのできごとがなかったらこれからもともにいるはずだったのに、あるできごとのせいでいられなくなった。これは僕たちの日常でも、あり得る話だと思っています。だからよりリアリティもありますし、大切にみんなで作っていきたいな、と思って演じています。

――共演者の皆さん、飯豊まりえさんや陣内孝則さんの印象はいかがですか?

飯豊さんはすごく話しやすい方です。現場の雰囲気も明るいですね。同級生6人が撮影現場で一緒になったのはまだ1回しかないんですけれど、すごくいい雰囲気になりそうなような予感がしています。
陣内孝則さんとは撮影現場ではまだお会いしていないのですが、クランクイン前の台本の読み合わせの際にお目にかかりました。それこそユニークという言葉が一番似合うんじゃないかなと思うくらい、明るくて気さくな方で。
ドラマの中でも陣内さんのキャラクターはちょっと天然な感じなんです。だからクスッとできるようなパートもあって。いろいろな要素を含んだドラマですが、とてもバランスがいいなと感じています。

■午前中だけ授業だった木曜日、午後に何をするのか楽しみだった

――ちなみに「何曜日に生まれたの」のタイトルの意味について、出演者の皆さんには明かされているのでしょうか?

タイトルの意味は聞かされていません。ドラマでは会話の中で、一つの話題作りとして出てくるのですが、ちょっと違和感があるんですよね。それももしかしたら、最後に明かされるのかもしれないのですが。

――タイトルを見た時に「何だろう?」と不思議に思いますよね。

野島さんのことなので、何かを含んでいるだろうなと思っていますけれど、まだ僕は正直分からないです(笑)。

――本当にたくさんの謎がありますね。

そうですね。全話かけて回収されることを、楽しみにしています。

――視聴者としては、先が気になって仕方なくなりそうですね。

毎話、意味深なシーンがあるんですよ。だから次の話が見たくなるような内容になっていますし、一話見ていただけたら、きっと続けて見てしまうと思いますね。

――ちなみに井上さんは何曜日生まれですか?

出演が決まってから調べたんですけれど、僕は木曜日生まれでした。

――ちなみに特に好きな曜日はありますか?

中学生以降は圧倒的に金曜日でしたね。次の日から連休なので。ですが小学生の頃は木曜日でした。木曜日だけ午前中で授業が終わる時間割だったので、12時 45分には授業が終わって。最高じゃないですか。

――その後、何をしようかワクワクしますね。

そうです。友だちとサッカーをしたり、「今日はお前の部屋でゲームしようぜ」となったり。そういった楽しいことが木曜日に毎回行われていたので、木曜日が楽しみでしたね。

――木曜日は午後に楽しみがあって、金曜日は翌日休みだから、木、金は最高な時間だったんですね。

はい。しかも僕がよく覚えているのは、僕らの学校では金曜日には体育があったんですよ。そのほかにも金曜日は図工や音楽といったクリエイティブ系の授業が多かったので、木、金は最高。木、金、土、日で4連休みたいに感じていました。

――木曜日生まれで、自分が好きな曜日も木曜日であるのはいいですね。

エピソードがすぐ出てきて良かったです(笑)。

■10年前と気持ちの上でもっとも変化したのは親への感謝

――このドラマで役を演じるうえで、どんなことを大切にしていきたいですか?

僕は今回、高校生と社会人の2つの時代を演じます。自分の10年前、17歳の頃のことを考えてみると、中身も見た目も変わっていますが、軸にあるもの、例えばちょっとした癖とか、好きなもの、服の系統といったものは大きくは変わっていないと思うんです。
だから悠馬にもそういった軸みたいなものをしっかり置いて、それを意識しようと思っています。

――10年の幅を演じるにあたって、ご自身の 10年を振り返ったりされましたか?

振り返りましたね。変わっていたとしたら、「なんで変わったんだろう? ああ、あれがあったからだな」と思い出したりして。悠馬も1つの事件が起きて、それをきっかけに、今まではサッカーでいうとシュートをずっと決める側だったんだけれど、パスを出す側、サポートする側の魅力とか大事さといったものに気づいていったりして。そういういくつかのきっかけを、しっかり拾いあげて演じていきたいと思っています。

――ちなみに井上さんがこの10年、もっとも気持ちの面で変わったことは何でしょうか?

親に対しての感謝の気持ちです。特に大学生の時に一人暮らしをしてから変わりました。さ
らに社会人になってからも、親の偉大さがますますよく分かるようになったと思います。他にもいろいろありますけれど、今、一番に浮かびました。

――先が気になって仕方のない視聴者の方も多いと思いますが、そんな皆さんにメッセージをお願いします。

このドラマは見る方の世代によって、たぶん捉え方も感じ方も、想像の仕方も変わってくるんだろうなと思います。

そして登場人物のそれぞれは、結構、後悔していることが多いんです。だから少しでも後悔しないように生きてみようとか、当たり前のことは当たり前じゃないんだぞ、って感じていただければ。僕は今の段階ではそういったメッセージを感じ取っているので、そういった点にも注目して見ていただきたいと思います。

【井上祐貴  Profile】
1996年6月6日生まれ。広島県出身。2017年に『第42回ホリプロタレントスカウトキャラバン』で審査員特別賞を受賞。2018年にミュージカル『ピーターパン』海賊マリンズ役で役者デビュー。2019年に『ウルトラマンタイガ』でドラマ初主演。主な出演作に、ドラマ『卒業タイムリミット』(2022年)、『イケメン共よ メシを喰え』(2022年)、『silent』(2022年)、『大奥』(2023年)、『花嫁未満エスケープ 完結編』(2023年)、『unknown』(2023年)、映画『NO CALL NO LIFE』(2021年)、『明け方の若者たち』(2021年)など。2023年2月には1st写真集『いま』を発売、3月にはファンクラブを開設した。

【ドラマ『何曜日に生まれたの』】
27歳の黒目すいは、漫画家の父・丈治と二人で暮らす、ほぼ引きこもりの家事手伝いだ。
彼女が部屋に閉じこもってから10年が過ぎた頃、丈治の連載の打ち切りが決定した。担当編集者の来栖久美は、生活のために「なんでもやります」とすがる丈治に、大ベストセラー作家の公文竜炎が原作を書き、丈治が作画を担当する、コラボを提案する。ジャンルは鮮烈でピュアなラブストーリー。公文からの条件はただひとつ、すいを主人公のモデルにすることだった。

写真:©entax

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