アーティストとして世界進出! 桜田通に単独取材「芝居、音楽、ファッションの3本柱で100点を目指す」
2023.5.25 19:00Netflixオリジナルシリーズ『今際の国のアリス』や現在放送中のテレビドラマ『クールドジ男子』(テレビ東京)などギャップのある役柄を次々と演じ、海外でも人気の俳優・桜田通が新レーベル“Pandrec”より全世界配信でメジャーデビューを果たす。
entax取材班は、アーティスト・桜田通に単独取材を実施。デビューシングル『MIRAI』を引っ提げて5月26日から実施するツアーの構想や、10代の頃から長年支えてくれたファンに対する想いも明かす。
(インタビュー前後編の後編/前編はこちらから)
■ライブに来てくれる人にはポジティブな気持ちを届けたい
――5月12日に『MIRAI』でメジャーデビューを果たし、5月26日からはツアーも始まります。どんなツアーにしたいですか?
桜田 20代の頃にやっていたライブツアーは、自分のことを応援して下さっている方であればより楽しめるような内容、例えば出演作の主題歌を歌うなどしていました。もちろん、そういったサプライズ的なものは用意したいと思っている反面、自分を知らない人でも楽しんでもらえるような世界観を含め、魅力的なライブにしたいです。それは音楽をやる上で当たり前のことだとは思うんですけれども、デビューとなってから最初のライブツアーでその当たり前をしっかりやって、大切にしなければいけないことを突き詰めていきたいと思っています。20代の頃は若さもあって勢いでライブをしていた部分があったのが、僕も30代になり、ここからはもっと多くの人に丁寧に音楽を届けていきたいと思っているので。
この『MIRAI』というタイトルを見る度に、頭に浮かぶ人が増えたんですよね。この人も関わってくれた、あの人もこの人も、と。そういう方たちの思いも背負ってやるからには、しっかりやらなくちゃいけないという責任感も生まれました。
来てくださる方には、ポジティブな気持ちを届けたいですね。ライブに来るまではイヤホンで音楽を聴いてくれていた人も、生のライブは総合芸術なので、色んなところから僕の音楽を受け取れる要素がたくさんある。だから、できるだけ多くの人に何かが届くように、色んな引っかかりはつくっていきたいです。シンプルな舞台で歌うという手段もありますが、いまの僕としては色々な価値観を詰め込んで、その中で何が届くのか、どう届けるかを考えて、あとは自由に受け取ってもらえれば。届ける手段はいっぱい考えておきたいんです。
■自分が好きな服を着て、好きなスタッフと一緒に撮影したお気に入りの一枚
――パールのアクセサリーが印象的な、最初のアーティストビジュアルも素敵ですね。
桜田 ありがとうございます。これがアーティストデビュー用の最初の1枚で、楽曲のアーティスト写真はまた今後撮り下ろしたものを順番に発表していきます。
――桜田さんはファッションもお好きですが、アーティストデビュー発表時に公開されたアーティスト写真のコンセプトは何でしょう?
桜田 僕は日々を生きることに関しては自由だと思っているので、色んな価値観の提示をしていきたいと思っていて。とにかく自分が好きだと思った服を着て、自分が好きなスタッフさんと一緒に撮影して、好きなものをつくり上げていく。誰かにやらされていることじゃないから、すべてプラスでしかない、大好きな写真になっています。
もちろん音楽も同じです。僕がちゃんと「この人についていきたい」と思って一緒につくり上げるのはいいんですが、自分が本当に思っていることとは違う感情で音楽をやるのは違うと思っていて。お芝居の場合は自分が思っていないセリフだってあるんですよ。極端ですが「殺してやる」みたいな言葉も、演じている役を通じて作品全体のメッセージを伝えていくために言うこともあって。音楽では、自分が思っていないことを本心のように言うことってないんじゃないかと、いまの時点では思っているんですよね。音楽に対するそのマインドがアーティスト写真にもうまく乗っている気がして、とても気に入っています。
■今まで見守ってきてくれたファンのことを信じることができたからデビューできた
――たくさんの方に楽曲を届けたいというお気持ちもあるとのことですが、今までずっと応援してくださったファンの方への想いも聞かせていただけますか?
桜田 ファンの方はずっと大切にしたいです。僕は性格的なものもあって「みんなついて来いよ!」というタイプではないんですね。子どもの頃からずっとこの世界にいるので、素晴らしい人、生き方がかっこいい人がたくさん周りにいるんですよ。だからこそ、自分には何ができるんだろう? ということを考え続けていて。その中で音楽は20代からファンの皆さんの前でライブ活動を始めて3年前にはファンクラブを開設したのですが、そこで皆さんから僕に対して色んな言葉をいただいたんです。「通君に会って変わった」「背中を押された」「幸せな気持ちになった」「悲しいことも乗り越えられた」と言ってもらえた。
自分が思っていること、感じていることを胸を張って人に伝えていくことに対しては、まだ少しおこがましいと思ってしまう部分があるんですけど、そんな自分が勇気を出して伝えたことで何かが変わった人がいる。そうやって今まで見守ってきてくれたファンの人たちのことを信じることができたから、今回のデビューに繋がったと思っています。僕のことを信じてついてきてくれているファンの方達のことを、10代、20代の頃からずっと見てきていて、その人たちが応援してくれている桜田通であれば僕は信じられるかもしれない。いいことも、悪いことも、悲しいことも、乗り越えたことも、何もかも包み隠さず伝えていくことで、僕が救われてきたような音楽と同じ存在になれるとしたら、死ぬまでに一度アーティストデビューしてみようと思ったんです。
■芝居、音楽、ファッションの3本柱で100点満点を目指す
――アーティストとしての活動とともに、Instagramでは140万人のフォロワーがいてファッション業界からも注目を集めていますし、俳優業では待機作もあります。桜田さんのこれからの見通しや目標を聞かせてください。
桜田 芝居やファッション、音楽に取り組んできて、その中の2本柱で活動するというのが多かったんですよね。芝居と音楽、ファッションと芝居、みたいな感じで行き来していて。でも今回世界デビューすることになって、やっとしっかりと3本柱になったと思っているんです。それぞれの分野で自分のやりたいことや表現したいことがあるのが前提で、相乗効果が生まれたらいいなと思っています。
【桜田通(さくらだ どおり)Profile】
1991年12月7日生まれ。東京都出身。
2005年のドラマ『瑠璃の島』にて映像デビュー。ミュージカル『テニスの王子様』(2006〜2007年)の主人公・越前リョーマ役に抜擢される。その後、映画『劇場版さらば仮面ライダー電王ファイナル・カウントダウン』(2008年)に野上幸太郎役で主演。
2020年冬より全世界独占配信された、Netflixオリジナル『今際の国のアリス』シリーズに出演。現在、テレビ東京で放送中のドラマ『クールドジ男子』に出演中。
2023年5月12日、楽曲『MIRAI』を全世界に配信してメジャーデビュー。5月26日からは全国ツアーを実施する。
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