伊沢拓司「クイズに社会的意義なんてものは無くてもいい」 クイズ王が語る、その真意とは

2025.4.14 11:40
伊沢拓司の写真

東京大学在学中に多くのクイズ番組に出演し、知識集団『QuizKnock』を設立するなど、多方面で高い知名度を誇る伊沢拓司が12日放送の『Google Pixel presents ANOTHER SKY(アナザースカイ)』に出演。静岡県・伊豆を訪れると、現地の高校に足を運んだ。

2019年に大学院を中退し、クイズ仲間たちと『株式会社QuizKnock』を設立した伊沢。“楽しいからはじまる学び”という指針を掲げ、活動を続けてきた。そんな伊沢がライフワークとして今も無償で続けているのが、全国の学校での講演会やクイズ大会。「5年で80~90校ぐらいは行きましたね」と話し、全国を飛び回っているそう。

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今回は伊豆を訪れたということで、地元の高校を訪問。「最近静岡のクイズ盛り上がってますからね」、そう言って向かったのは、静岡県立沼津東高等学校(以下、沼津東高校)。県内トップレベルの進学校で、今回はこの学校の現役クイズ研究部との、真剣勝負に挑むことになった。

沼津東高校のクイズ研究部の部員数は23名。教室に入ると部員が勢ぞろいで伊沢を迎えた。クイズプレイヤーにとって、伊沢は言うまでもなく憧れの的。少し緊張した様子の高校生たちを前に伊沢は、「我々のコミュニケーションは、(クイズの)ボタンを交えてなんぼだから」、クイズを通じた対話が始まった。

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23名の部員VS伊沢1名。10問ある問題のうち、5問以上伊沢が正解できれば勝ちとなる。
かなり大きなハンディキャップだが伊沢は、「ぜってーに負けねーぜ」、勝つ気満々の様子……だったのだが、生徒たちの先ほどの緊張はどこへやら、クイズが始まると1問目から伊沢よりも早くボタンを押しさらっと正解。続く2問目、3問目と続いて取られてしまい、伊沢が意地で4問目を何とか取り返すも、その後また2問連続で高校生たちが正解する。ここまでスコアは1-5で伊沢の劣勢。勝利条件である5問正解のためには、次の問題を落とすわけにはいかない。勝負を分ける最終問題。その結果は…見事に高校生が勝利した。

クイズ王が負ける事態となってしまったが、どうやら勝ち負けが一番大事なものでない様子。決着がついたあとも、伊沢と高校生たちは夢中でクイズを続けた。勝ったり負けたりして、本気で喜び本気で悔しがる。年齢や立場など関係なく、ともにクイズを楽しんだ。

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「クイズなんてのは、社会的な意義なんてのは無くても良いの、遊びだから」、一通り問題を解き終えると、伊沢は高校生たちの前で話し始めた。「でも遊び胸張ってやるの楽しいぜ。おれ18年胸張ってクイズしてるもん。ずっと楽しいし、未だに」と、自分の好きを共有する。「一生遊べるからクイズって。なので、胸張ってやってください。誰のためでもない。自分のために」、最後にはライバルたちを激励し、教室をあとにした。

高校訪問を終えると、自分の目標としてきた、“楽しいからはじまる学び”について話してくれた。「やっぱ“好き”とか“楽しい”がすべての入り口になってくれるなと思うんですよね。ちょっと努力したら楽しいことっていっぱいあるんですね。そのちょっとの努力ができないから、色んな道が閉ざされてる。世界への扉が開いていないだけで、そういうことを“楽しいからはじまる学び”っていう言葉で僕はQuizKnockで伝え続けてきた」と語る。そして“知りたい”という気持ちが大切と続ける。

「相手について一歩、深く知ることとか、背景を学ぶこととか、学ぼうとする姿勢、理解しようとする姿勢、そういったその、“知ること”へのポジティブさみたいなのは、どの場面でも、人と人の距離を縮めるものだと思います。それで世界平和までたどり着けるな、とすら思うので。そういったことまで、正直夢見ちゃってはいますね」と朗らかに、しかし確信した様子で話すのだった。

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写真提供:(C)日テレ

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