役所&菅田が初共演を語る!「もともと菅田将暉ファンでした!」「僕も“役所広司教”なので」
2023.4.6 16:00役所広司主演映画『銀河鉄道の父』の完成披露試写会が4月5日(水)に都内で開催され、上映前の舞台挨拶に、役所広司、菅田将暉、森七菜、豊田裕大、坂井真紀、田中泯、成島出監督がそろって登壇した。
宮沢賢治の父・政次郎を演じた役所と宮沢賢治を演じた菅田は本作が初共演となったが、役所は菅田との共演について「最高です!」とニッコリ。
さらに役所は「もともと、菅田将暉ファンでしたし、いつか一緒に現場に立ちたいと思っていました。賢治という役が、菅田くん以外に思いつかないくらい、合っている役だなと思いました」と大絶賛!これには菅田も「畏れ多いです」と照れつつ「僕も“役所広司教”なので、こんな幸せな時間はないと思っていました」と役所への崇拝の念を口にした。
国民的作家である宮沢賢治を「実はダメ息子だった!」という大胆な視点で描く本作だが、役所は「この作品に関わって、原作を読ませていただき、政次郎という役をやって、宮沢賢治の作品や詩には、宮沢賢治という男の人生全てが詰め込まれているような、深さを感じました。」と語る。
菅田は、本作を通して宮沢賢治の存在を「身近に感じました」と明かす。「家族として描かれている宮沢賢治は見たことがなかったですし、童話作家、物語のイメージでしたが、初期の頃の作品は、家族の話や身近に起きたことの心情を描いていて、全然違う印象で、人間味に触れることができてよかったです」とうなずく。
森は、宮沢賢治に対して、これまで「教科書の中の偉人、文豪」というイメージを抱いていたというが、原作や脚本を読んで「こんなに面白かったんだ!と思いました。こんなにユーモアのある人たちに囲まれて生きている人だったんだと感じて、改めて作品を読むと何倍も面白く思えて、これが高校生の頃だったら何倍も楽しく教科書を開けていたのにと思いました」と、その魅力を語る。
宮沢賢治の弟・清六役の豊田も「僕も教科書の人というイメージでしたが、詩を書いたり、チェロを弾いたり、農業をやったり、マルチに活躍していて、菅田と通じる部分があるんじゃないかと思っていました」と語る。
母・イチを演じた坂井は「『雨ニモマケズ』のストイックなイメージでしたが、すごく人間味があって、好奇心旺盛で、心の中にロック魂があるように感じて、それを知ってから作品を読むと、ロックな部分がいっぱいあるのを感じました」と作品を通じてイメージが大きく変わったよう。
政次郎の父で賢治の祖父・喜助を演じた田中は「若い頃からよく作品には触れていました。僕はたくさんの人に憧れて生きてきましたが、その中でもかなり上位を占める人」と賢治への憧憬を口にした。
“親バカ”と“バカ息子”を描く本作にちなんで、キャスト陣に自身の“おバカエピソード”を尋ねると、役所は小学5年生の時、運動会が嫌で「運動場に小さな穴があったんですけど、そこにグリっといった瞬間、“これで運動会に出なくて済む”と思って“痛い痛い!”と言ったら、病院に連れて行かれまして。レントゲンを撮ったら“ヒビが入ってますね”と…。ギプスをされて、先生におぶってもらって家に送ってもらいながら“ごめんなさい!”と思っていました」と意外なエピソードを告白。
一方、菅田は、中学の理科室での授業中、ピンセットをなんとなくもてあそんでいたところ「引っ掛かるところがあって、それがコンセントの穴で…。次の瞬間にバンっと爆発が起こって、学校中が停電しました。5分後くらいに明るくなって、『菅田!』と怒られたんですけど、気がついたら僕は泣いてて、ピンセットはこの世から消えました」と“父”に負けじとおバカなエピソードを明かし、会場は驚きと笑いに包まれていた。
舞台挨拶の最後に役所は「成島監督の下に集まったスタッフ、キャストで一生懸命に作った映画です。みなさんの心に届くといいなと心から思っています」と語り、菅田は「笑うところもたくさんありますし、悲しいところもあります。宮沢家の愉快な家族の話で、僕も試写で観て素直に感動しました」とアピールしていた。
映画『銀河鉄道の父』は5月5日(金・祝)より全国公開。
公式サイト:http://ginga-movie.com/