菊池日菜子「私たちが生きた1945年の夏をぜひ劇場で」 映画『長崎―閃光の影で―』8月全国公開
2025.1.17 15:30菊池日菜子主演の映画『長崎―閃光の影で―』が8月1日(金)より全国で公開されることが決定し、キャスト陣からはコメントが到着した。
原爆被爆者を救護した日本赤十字社の看護師たちが被爆から35年後にまとめた手記「閃光の影で-原爆被爆者救護赤十字看護婦の手記-」を基(もと)に脚本が執筆された本作。手記に書かれた看護師たちの体験を基に、脚色を加えながら生み出された3人の10代の少女たちが“あの夏”に体験した物語が紡がれる。
演じるのは、フレッシュな3人の新鋭。久しぶりに帰郷した長崎で過酷な体験をすることになる看護学生の田中スミを演じるのは、本作が映画初主演となる菊池日菜子。あどけなく清らかな存在感を放つ等身大の姿は、戦争の落とす暗い影との対比を浮かび上がらせる。
スミの幼馴染であり看護学校の同級生・大野アツ子を演じるのは小野花梨。確かな演技力に定評のある小野が、本作では人一倍強い信念を持って被爆者救護にあたる少女を熱演。同じくスミの幼馴染で看護学校の同級生・岩永ミサヲ役に、川床明日香。本作では、クリスチャンである自らの信仰心と現実のはざまで葛藤(かっとう)する少女という複雑な役どころに挑戦している。
主演・菊池日菜子、小野花梨、川床明日香からはコメントが到着している。
■菊池日菜子(田中スミ役)コメント
どれだけ資料を読もうとも、どれだけ想像を膨らませようとも、当時に辿り着けない不安と闘う日々。これまでのお芝居で得た経験のどれにも、安心できる材料はありませんでした。 そんな中で自分にできることは考え続けること。役者としてではなく一人の人間として在るべき時間を過ごすことができた、スミとしての記憶を丁寧に大切に抱えていたいです。松本監督をはじめ、映画『長崎-閃光の影で-』に関わる全ての方々への感謝と敬愛を込めて、これからを精一杯生きていきます。終戦から80年が経つ2025年の夏。私たちが生きた1945年の夏をぜひ劇場で観ていただきたいです。
■小野花梨(大野アツ子役)コメント
戦後80年。この80という数字がどこまでも大きくなっていくようにと願いを込めてこの作品に関わらせていただきました。目を背けたくなるような映像が、現実にあったという事実に向き合いながら今自分が生きていることの意味を考え続けるような日々でした。
■川床明日香(岩永ミサヲ役)コメント
この作品に参加することは大きな責任を伴うとともに、私にしかできないものでもありました。撮影中、ミサヲに心を託す瞬間に出会えたように思います。役者としてこの瞬間に出会えたことは幸せでしたが、ミサヲとして感じた想いは誰にも感じてほしくないとも思いました。この作品が私たちの今と未来について考えるきっかけとなりますように。
【あらすじ】
空襲による休校のため、長崎に帰郷してきた看護学生のスミ、アツ子、ミサヲ。久しぶりに家族や恋人と過ごす彼女たちだったが、8月9日11時2分、原子爆弾が落とされ、日常は一変する。廃墟となった街で、未熟ながらも看護学生として、人として使命をまっとうしようとした彼女たちの戦いが始まった――。一瞬にして地獄絵図と化した長崎で、命を救おうと奔走(ほんそう)し、多くの命を葬(ほうむ)った少女たちの一カ月の物語。
映画『長崎―閃光の影で―』
8月1日(金) 全国公開
出演:菊池日菜子 小野花梨 川床明日香
監督:松本准平