長野県伊那市で奇跡の復活を果たした幻の品種『入野谷在来そば』 確率2%にかけた名人の執念と風味を守るためのこだわり
2024.11.2 19:00オダウエダ・小田結希と植田紫帆が11月2日放送の『満天☆青空レストラン』にゲスト出演。MCの宮川大輔とともに長野県伊那市を訪れ、標高1000メートル超えの秘境で育まれる秋の極上食材『入野谷在来そば』の収穫に挑戦した。
今回の食材は秋に収穫されたばかりのそばの実で作る、風味豊かな新そば。長野県は冷涼な気候や豊富な水資源に恵まれ、香り高い『信州そば』の名産地として知られるが、なかでも伊那市はその発祥の地なのだとか。
そんな土地で、長らくそばを打ち続けてきた名人が作る『入野谷在来そば』だが、名人いわく「ある時を境に作られなくなって、一旦は姿を消した」幻の品種なのだそう。名人もご年配の方からの“昔のそばはこんなもんじゃねえ”という言葉によって、初めてその存在を知ったのだという。
『入野谷在来そば』の実が育てられているのは、日本アルプスに囲まれた標高1000メートル超えの秘境。名人によれば、そばは水に弱いそうで、種をまいた際に雨などで水に浸かってしまうと芽が出ないのだとか。『入野谷在来そば』の畑は南アルプスと中央アルプスに挟まれた場所に位置するため、3000メートル級の山々によって雨雲などが阻まれ、乾いた空気が流れ込む絶好の環境なのだそうだ。
そばは夏頃に種をまくと、1か月後に真っ白い花を咲かせる。そして秋に花が枯れ落ちると、中からそばの実が姿をあらわす。実りの時期を迎えた畑で、3人は早速収穫に挑戦した。「楽しみですね〜」と畑に入った植田は、手鎌で刈り取りご満悦。小田もその腕前を名人から称賛されつつ「取れた〜」と笑顔を見せた。宮川は「ものによっちゃ(一般的なそばは)3倍(の大きさ)」と、入野谷在来の実が小さいとリアクション。小粒な入野谷在来だが、一般的なそばと比べてタンパク質や脂質など風味の素になる成分の割合が多いため、甘く香ばしい風味をまとうという。